2016年12月 7日 (水)

【関東鉄道】のんびり乗車会&DD502撮影会

 2016年5月21日、関東鉄道で先着100名限定事前応募制の『のんびり乗車会&DD撮影会』が開催され、参加してきました。毎年11月のイベントで公開されている水海道車両基地とDD502ではありますが、光線の条件が良い5月に、人混みのなかギスギスせずに撮れるのが魅力です。

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 ツアーの集合場所は守谷駅で、フリー切符などのチケット類もそこで手渡しでしたので、守谷まではつくばエクスプレスで向かいました。フリー切符を最初から郵送してもらえれば、朝イチで取手から乗っていたところなのに勿体ないです。やってきたのは310形3両編成(313+316+314)の臨時急行「つくばね」。

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つくばねは常総筑波鉄道土浦-筑波間でキハ500形により運行されていた急行列車ですから路線が違いますが、いわばその復刻版と言えるでしょうか。

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車内にはこんな掲示もありました。3両編成の1両目と3両目にツアー客が50名ずつ乗り、中間の2両目は物販専用車両になっていました。定員的にも全員ロングシートにゆったり座れて快適でした。

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途中停車駅は撮影タイム。下り先頭側には、常総筑波鉄道時代に実際に使用されていた木製のヘッドマークが取り付けられていました。

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普通列車とすれ違うと……なんと「普通」のヘッドマークが。。ツアー客を楽しませてくれる企画でいっぱいです。

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別の駅ではちょうどいいところに跨線橋があったので、俯瞰してみました。

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そして車内ではいよいよお弁当とお茶の配布。DD502の容姿をイメージさせる「豚めし」。なかなか美味しかったです。

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列車は守谷から水海道を通り過ぎて下妻まで行き、折り返します。折り返し待ちの間、キハ0形がやってきました。車内放送によると、普段は土日に運用に就くことはないそうですが、この日はイベントのためにわざわざすれ違う列車の運用に充当したとのこと。中小私鉄はこういった部分のフットワークが本当に素晴らしいですね!

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そしていよいよキハ310形が番線変更をします。乗りっぱなしでお弁当を食べても良し、下車してこのように写真を撮るもよし、好きなように楽しめます。

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下館側でスイッチバックして下妻駅ホーム3番線へ入線します。上り側のヘッドマークはステッカーでした。

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なんどか列車をやり過ごすと、ふたたび引き上げて2番線へ入線します。このイベントは、ツアー料金にフリー切符代が含まれており参加者全員がフリー切符保持者なのですが、なぜか改札外には出ずにホームの端っこに集結する人々が多かったですね。撮り鉄ならふつう改札外に出ますけど、どうも乗り鉄が多い印象ですね。

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地方私鉄では最近アテンダントの姿をよく見かけますが、関東鉄道のアテンダントは本業が博物館の学芸員というインテリガールなのです。関鉄レールファンCLUBの方が、発車待ちの時間を利用してプチ撮影会を企画してくださいました。

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水海道車両基地に到着し、いよいよ撮影会の開始。会場へ向かう経路上に、つくば号のヘッドマークが保管・展示されていました。

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水海道車両基地は水害を乗り越え復旧し、むかしながらの姿を見せていました。

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そして乗車してきたキハ310形、DD502、キハ100形の並びも綺麗に撮影。

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天気が良いのがなによりです。

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DD502は、日本ではまだ大型ディーゼル機関車が量産されていなかった1956年(昭和31年)10月に日本車輌製造で製作された2軸ボギーのディーゼル機関車です。エンジンは振興DMH35S(450PS/1300rpm)を搭載し、動力は2台あるボギー台車の内側車輪へ伝達され、外側の車輪への最終動力伝達はロッド駆動によります。

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エンジンは1971年2月にDMF31SB(500PS)に換装されました。自重は36tです。動輪径は、登場当時の国鉄の電車と同じ910mmで、のちの液体式ディーゼル機関車や、新性能電車・気動車・客車・貨車標準の860mmより大きい値です。

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離れた位置からサイドビューも撮れました。

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粋な計らいでボンネットカバー全開の貴重な姿も。

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裏側に留置してあったキハ310形が移動され、反対側からの撮影チャンスも設けられました。こちらから撮っていた参加者は10名もいなかったと思います。勿体ないですね。


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一瞬薄ーく曇りかけた隙に、逆光側からも。これで4方向すべて形式写真が撮れました。毎年11月のイベントでは、参加者が多いうえに片側しか撮れないことも少なくないので、こういった機会を設けて下さるのは大変ありがたいです。

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DMS31SBが収められたボンネット内部。

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クラシックなスタイルの前部標識灯。

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床下にはATS車上子も健在。DD502を余すところなく存分に堪能することができました。

●新型軌道モータカー

 関東鉄道水海道車両基地には、今年に入ってから新しい保線用軌道モータカーが導入されました。

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もとは1987年(昭和62年)12月20日に帝都高速度交通営団(現 東京メトロ)の船橋軌道区(地下鉄東西線の保線区の一つ)に導入されたものです。2006年(平成18年)8月に東京メトロから東葉高速鉄道に譲渡され、東葉高速鉄道で約10年使用後、2016年(平成28年)3月24日に関東鉄道常総線に譲渡されました。水海道車両基地に納入後、関東鉄道仕様に改造され、5月12日に竣工しています。

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◆諸 元

  • 自  重 : 20.000kg(20t)
  • 型  式 : WD-H20CA
  • 機関番号: E120T518170
  • 製造年月: 1987年12月
  • 製造者 : 堀川工機
  • 製造番号: 2064
  • エンジン: 水冷4サイクル直接噴射式ディーゼル(総排気量12.023cc)
  • 燃料タンク:ディーゼル燃料(軽油)180リットル
  • クレーン仕様:3段式 最大2.5t吊り上げ可能

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2016年11月 1日 (火)

◆山陽電鉄◆東二見車両工場の保存車

 2016年10月最後の週末、関西では複数の鉄道事業者により車両基地・車両工場の公開イベントが実施されました。今年は、まだ中に入ったことのない山陽電鉄東二見工場と、無蓋電車モトを集結させるらしい近鉄五位堂検修車庫、塗装変更された入換車のいる高安検車区の公開が同一日に設定されたため、トリプルヘッダーしてきました。

東二見の車両展示は午前中順光、五位堂は午後順光であることに加え、開場前後の行列が最も短いと想定される準大手私鉄の山陽電車から先に回った方が時間が節約できるとの算段から、まずは東二見を訪れました。

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駅から徒歩5分で会場入口の門へ辿りつきます。入ってすぐに206号車が出迎えてくれますが、

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この保存車、どの角度から撮っても如何ともし難い場所に障害物があり、まともに撮ることができません。

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せっかく綺麗に保存されているのに、置いてある場所が悪すぎます。

 山陽電鉄は元々、明石を境に東は兵庫電気軌道、西は明姫電気鉄道(のちの神戸姫路電気鉄道)という別会社でした。東の会社は姫路方面へ、西の会社も社名の通り神戸方面への延伸を目指し、それぞれ免許取得を画策していた時期もありましたが、両社とも宇治川電気に買収されて1本に繋がることになりました。この200形は、宇治川電気から独立して山陽電気鉄道となってから最初に登場した形式です(機器類は兵庫電軌22号~28号の再利用)。200形は戦後に改番を行っているのですが、この車両は205号として製造されたもので、206というのは改番後(廃車時)の車番のようです。この206は、車籍を失った後も暫くは東二見工場の入換用として使用されていたため、引退後に当地で保存されることになったようです。

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206号車のイコライザー台車。

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先へ進むと、今度は遷車台(トラバーサー)に乗せられた5000系と牽引用アントがいました。

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関西の私鉄・地下鉄はレール軌間1,435mmの標準軌を採用している路線が多いため、必然的に入換動車や入換用アントも標準軌の製品が納入されています。

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90度左から見るとこんな感じです。

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銘板も確認することができました。型式はANT22G-BWとのことです。2009年9月導入なので結構新しいですね。

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そして奥では、新旧車両が一堂に会していました。左から6000系、5000系、2000系、3000系です。

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素晴らしい天候の下、この並びを見られただけでも、わざわざ東京から行った甲斐がありました。

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こちらは当車両基地の保存車、アルミ製の2000系(2012-2505-2013)です。2000系には、鋼製・ステンレス製・アルミ製の3種類があり、更に鋼製車とステンレス車にはそれぞれに2扉車と3扉車があるためバリエーションに富んでいます。このアルミ車は、川崎車輌(現 川崎重工業)がアルミ製車両製造技術を確立するための試金石となった、貴重な車両です。

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その成果は、山陽電車の「顔」とも言える右の3000系電車の車体設計にフィードバックされています。もっとも以前の記事で紹介したように、3000系は一時高価なアルミ車体をやめて鋼製で製造されていた時期がありますので、なかなか道は険しかったようです。

目的は果たしたので、東二見は1時間あまりで切り上げ、次なる目的地、近鉄五位堂検修車庫へと向かいました。

(つづく)

●おまけ

 東二見車両基地の西端には、公開されない保存車?がひっそりと留置されています。

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こちらは2013年8月に車両基地の西側の公道から撮影したもの。手前は先程の保存車と同じ2000系ですが、アルミ製ではなくステンレス製のサハ2506号です。その奥にいる鋼製車は救援車の1500号で、元3000系サハ3550号からの改造車ですが、元は2000系鋼製2扉車を3扉化のうえ3000系へ改造編入した車両です。今後はこの2両もぜひ展示してほしいですね。

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2016年10月20日 (木)

★福岡市営地下鉄★姪浜車両基地の入換用機関車

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 もう5年前になりますが、2011年10月30日に福岡市交通局姪浜車両基地にて地下鉄フェスタin姪浜が開催され、入換用機関車や保線車両などが展示されました。地下鉄フェスタは毎年七隈線の橋本車両基地にて開催されていますが、5年に1度だけ、ここ姪浜で開催されます。

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この時は、車両諸元の説明パネルが無かったので職員の方に訊いたところ、いろいろ紆余曲折のうえ、最終的にメーカー納品時のガリ版刷りの資料を拝見することができました。その成果は、鉄道ピクトリアル2012年2月号で発表済みですが、雑誌の方はほかの機関車の諸元とメッシュを揃えるために掲載せず捨てているデータがあるので、この機会に調査したデータを一通り発表しておきましょう。

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■福岡市交通局 車両入換機

  • 型  式  :  BL30-MR-SCR-1067
  • 自  重  :  30t
  • 牽引力  :  定格3,000kg 最大7,500kg
  • 速  度  :  定格14km/h 最大25km/h
  • 車体番号 :  NO4402001
  • 製造年月 :  1980年1月
  • 製造者  :  日本輸送機株式会社
  • 製造番号 :  4402001
  • 全  長  :  8,000mm(連結面間)
  • 全  幅  :  2,750mm
  • 全  高  :  3,600mm(ライト含む)
  • 最少曲線半径:40m
  • 主電動機出力:62kW(全閉型)×2個 (端子電圧224V)
  • 制御方式 :  回生ブレーキ付サイリスタチョッパ制御
  • 蓄電池  :  VCI-9C 鉛蓄電池 (240V)
  • 蓄電池容量: 612Ah/5hr × 2(前後のボンネット内に各1個ずつの意)
  • 蓄電池電槽数:120個 × 2並列
  • 充電器電源:  三相交流440V60Hz
  • 充電時間 :  8時間

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また一際目を惹いたのがこちら。東京メトロより譲渡されたモータカーです。東京メトロでは何かの測定用に使用されていたらしいとのことでしたが、福岡市営地下鉄ではバラストトロッコの牽引など専ら機関車として使用されているそうです。

  • 全 長 : 8.3m
  • 全 幅 : 2.76m
  • 全 高 : 3.85m
  • 自 重 : 22t
  • 機関出力: 272ps
  • 型 式 : MR1551
  • 製造者 : 松山重車輛工業
  • 製造年月: 1996年(平成8年)3月
  • 製造番号: 102427

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いっぽうこちらは、車両入換機と同じニチユ製の蓄電池駆動の電気測定機です。

  • 全 長 : 8,000mm
  • 全 幅 : 2,600mm
  • 全 高 : 4,100mm
  • 自 重 : 約13t
  • 主電動機出力:14kW ×2台
  • 走行速度: 最高35km/h(単車)、最高6km/h(作業台運転)
  • 主な検測機器:ATC受信機、ATO送受信機、列車無線送受信機、データ無線送受信機
  • 製造者 : 日本輸送機
  • 製造年月: 2005年3月
  • 製造番号: 不明(製造番号位置に刻印無し)
            ただし銘板右下端に12403 00060の陰刻あり

他にも保線車両は展示されていましたが、すべて紹介すると訪問する楽しみが減るのでこの辺で。今年も10月23日に開催される予定です。

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2016年10月16日 (日)

■EF200形901号機■日立製作所水戸事業所へ

 運用から離脱しJR貨物吹田機関区に留置されていたEF200形電気機関車の試作車である901号機が、2016年10月6日から16日にかけて、吹田貨物ターミナルから常磐線の日立駅まで輸送されました。日立駅からはトレーラーに載せ替えられ、日立製作所水戸事業所内へ搬入されることになっています。今年のイベントでED78保存に関わったOBの方がEF200を持ってきたいと仰っていたので、いつか来るのだろうと思っていましたが、想像以上に早く、驚いています。

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EF200形は出力6,000kWを誇る日本最強の機関車で、主に東海道・山陽本線の高速コンテナ貨物列車の牽引に活躍してきました。しかし、バブル崩壊に伴う輸送量の減少と変電所容量の問題から、試作車である901号機を含む全機が出力を落として運用されており、晩年は低速の専用貨物列車や甲種輸送列車などにも使用されるようになっていました。

上写真は、2015年7月20日に東淀川で撮影した901号機牽引の2077列車です。所定では吹田機関区のEF210でしたが、なぜかEF200-901に差し替えられてきました。901号機と量産型の見分けポイントは、屋上の集電装置の間に並んだ箱型の機器類の高さの違い(901号機の方が高い)や、運転台屋根上のRの違い(901号機が平らなのに対して量産型の方が丸みを帯びている)などです。こちらの量産型の写真と、上の写真を、よく見比べてみてください。

●吹田タ→日立の輸送

 EF200-901は、吹田タから稲沢までは10月6日発の8864列車で、稲沢から新鶴見(信)までは10月12日発の5090列車で、いずれも牽引機関車の次位に連結され無動力回送されました。

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新鶴見(信)から日立までは、回送ではなく、甲種鉄道車両輸送として扱われました。

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10月14日に新鶴見機関区で川崎車両所塩浜派出手配の要員により特殊貨物検査が実施されています。甲種鉄道車両輸送の輸送番号は甲151だったようです。

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新鶴見(信)からの輸送は10月15日に水戸まで、16日に水戸から日立まで実施されました。

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当初は新鶴見(信)を正午頃に発車するということしかわかりませんでしたが、DE10の最高速度は85km/hのため、10分毎に運行されている武蔵野線の電車と並行ダイヤを組むことは不可能で、途中の貨物駅(おそらく新座タと越谷タ)で運転停車すると踏んで、追いかけました。

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沿線には鉄道マニアが多く見られましたが適度に分散していたので混乱はありませんでした。

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こちらは藤代。2016年現在では貨物扱いの無い駅ですが、中線があるため旅客列車の待避が可能です。

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後追い。

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30分ほど停車するので電車で先回り&タクシーで陸橋へ。夕暮れの常磐線を下ります。

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駅へ戻り後続列車で羽鳥へ。ここでも長時間停車するので、

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駅外に出て発車を見送りました。製造元への里帰りとなる甲種輸送が土曜日に実施されたことに感謝したいですね。平日だと追いかけるのは到底不可能でしたので…。

●なぜ日立駅?

 日立製作所水戸事業所は、以前の記事で紹介したようにかつて勝田駅に連絡する専用鉄道を擁していましたが、現在では事業所内の線路がかなり剥がされており、オンレールでの輸送ができません。EF200-901が、最終目的地の最寄である勝田駅を通り過ぎ、日立駅まで行ってからトレーラーに載せられて戻ってくるのはそのためです。また牽引する機関車が、EH500形交直両用電気機関車ではなくDE10形ディーゼル機関車になる理由は、日立駅構内でEF200-901をトレーラーに載せるためにクレーンで吊り上げる必要があり、入換用ディーゼル機関車の配置されていない日立駅で、架線の無い荷役線にEF200を押し込む必要があるためと思われます。

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 日立駅では、普段貨物列車が荷役する線路はフォークリフトがコンテナを積み下ろしする場所ギリギリまで架線が張られ、電気機関車でコキ車を押し込むことができるようになっています。しかしクレーンで持ち上げるとなると、電気機関車が押し込める範囲では架線が近すぎて危険なのでしょう。このあたりの事情は、常陸多賀発着の特大貨物列車の牽引機が、常陸多賀駅構内の非電化側線での入換が必要なためにDE10になっているのと似ていますね。

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2016年10月10日 (月)

【くろがね線を読み解く】第241回■150mレール輸送列車 東鷲宮行き

 鷲宮保守基地は、JR東北本線東鷲宮駅に隣接する東北新幹線用の保線基地である。東北新幹線で使用されるレールは、鷲宮保守基地内にある大宮新幹線保線技術センターまで在来線経由で貨車で運ばれてくるが、前回の記事で述べたとおり、2016年度より、レールの発送元がJR東日本東京レールセンター(越中島貨物駅)からY製鐵所(黒崎駅)へと切り替えられた。

鷲宮保守基地は、東北新幹線開業30周年を迎えた2012年より、毎年鉄道の日に合わせて10月に一般公開を行っている。例年は10月中旬に開催されることが多かったが、2016年はY製鐵所からの150m長尺レールの到着が10月上旬に控えているためか、10月1日(土)と早めに開催された。大宮新幹線保線技術センターのレール取り卸し設備は、敷地外からは綺麗に見えないため、観察するには一般公開が絶好の機会となる。

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 早速訪れてみると、今年1月に観察した時と比較して、門型クレーン6基がすべて新しいものに交換されていることに気付いた。職員に訊いてみると、Y製鐵所からの150mレール搬入に備えて従来のクレーン(新旧各3基)をすべてリプレイスしたとのこと。もちろん最新型なので、一人で6基を同時に制御(同期制御)もできるし、個別制御も可能とのこと。自慢の新型クレーンは、奥の高架線を走る東北本線上り線の車内からも、よく見える。

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在来線(軌間1,067mm)の線路を走行する貨車入換用の軌道モータカーも、従来のTMC200C(一番右端)に、新たな仲間が2両が加わった。一番左は新潟トランシス製TMC400Bで、2008年頃よりJR東日本の保線基地に大増殖しているタイプである。真ん中の東北新幹線E5系のような塗装の機種は、富士重工製TMC400Aで、TMC400Bが登場する前に主にJR東日本管内の各地の保線基地にいたタイプである。いずれも、後位側にクレーンなどの装備はなく、入換動車のようなスタイルである。

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前回の記事で詳細をお伝えできなかったTMC200C。車体表記によると、諸元は以下の通りであった。

  • 型  式 : TMC200C
  • 製造年月: 1976年(昭和51年)2月
  • 製造所 : 富士重工
  • 製造番号: 695
  • 管理番号: 51  02-6078
                08-16

水平線では荷重160tを45km/hで、10‰では110tを20km/hで、25‰では60tを15km/hで牽引可能である。

 このように、大宮新幹線保線技術センターは、レールを積んだチキ車を入れ換えるための軌道モータカーと、レールを取り卸すためのクレーンを更新し、150mレール受入態勢を整えていた。

●黒崎発東鷲宮行き150m長尺レール輸送列車、ようやく運転

 2016年10月3日月曜日、黒崎駅を10:45に170列車として発車したのは、JR東北本線東鷲宮行きの150mレール輸送列車であった。北九州貨物ターミナルからは8090列車として山陽本線・東海道本線を東進し、10月4日に相模貨物駅着。翌日10月5日水曜日に8075列車に継送され(実質的には列車番号と牽引する機関車が変わるだけだが)、レールを積んだチキ車9両編成は、相模貨物駅から東鷲宮駅まで予定通り運転された。この日は午前中に所用があり、午後から東北本線沿線に向かったのだが、人身事故の影響で京浜東北線・東北本線共に遅れており、予定していた与野周辺での撮影は叶わなかった。

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仕方なく、大宮操の見えるさいたま新都心駅のホームで待っていると、東北貨物線の一番奥の下り線に8075レが姿を現した。

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線路や架線柱がいっぱいであまり綺麗ではないが、一目で大宮操と分かる絵図となった。ここでおよそ1時間停車するので、その時間を利用して東鷲宮へ……ではなく一駅手前の久喜へ先回りする。久喜で下車するのは、駅前のレンタサイクルを借りて移動手段を確保するためである。東鷲宮の入換は、ELがチキ車を押し込んでから軌道モータカーが引き取りに来るまでの時間がかなりタイトなので、徒歩移動では両方撮れない可能性があるのだ。

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8075レの本線走行を久喜-東鷲宮間で撮影し、すぐに追いかける。

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すると、東鷲宮駅の下り副本線で停車中の8075レに追いつくことができた。入換の準備中で、無線で交信しているようだ。

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少し時間があったので編成最後尾にも移動してみた。

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ほどなくチキ車の先頭に操車掛が乗り込み、EL推進で上り本線をアンダークロスしていく。進路表示器が「E」と「2」を現示している。□で囲まれた方がfrom、そうでない方がtoを表しており、2番線から授受線への入換進路が構成されていることを示している。

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ELによる推進入換。運転士が窓から顔を出して進行方向を確認しているのが分かる。

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すぐに自転車で地下道をアンダーパスして反対側の神社に廻り込むと、重連で待機する軌道モータカーを見ることができた。2016年5月までは、東鷲宮工臨の受け取りは、大宮新幹線保線技術センター所属の軌道モータカーTMC200Cが1両で実施していたが、150mレールチキ9両編成は、東鉄工業所属のTMC400B(左)とTMC400A(右)の重連で実施するようである。ちなみにこの撮影場所の神社の名前は「八幡神社」という。つくづく「八幡」に縁があるらしい。

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重連でチキ9車を引き取る。

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重連同士は単純にBPのホースのみ接続されており、貨車を含め貫通ブレーキの制御は可能だが、重連機関車のみでの単独ブレーキやエンジンの総括制御はできない。このため、両方の機関車に運転士が乗務していた。

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重連でゆっくりとクレーンのある方へ向かっていく。

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その速度は、くろがね線の最も低速な区間とほぼ同じ、人が歩くほどの速度であった。

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冒頭で紹介した新型クレーンの下に入り込んで停車したチキ車。はるばる九州からの長旅が終わった。この日は荷卸し作業は行わず、ほとんどのスタッフは車で帰ってしまった。残ったスタッフが外に出てきたので聞き込みを行ったところ、荷卸しは到着翌日、空車の発送はその翌日とのことで、実車到着から空車発送までの行程は、以前報告した岩切の仙台レールセンターとほぼ同じスケジュールであることが分かった。次の運転がいつになるのか分からないが、貴重な東鷲宮行き一番列車を記録することができたのは幸運であった。

●おまけ

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 今年の鷲宮保守基地公開では、新幹線用軌道モータカーの牽引するトロッコに乗り、保守基地から連絡線を通って東北新幹線との合流部分まで行くことができた。なかなか面白いアトラクションである。車両基地公開イベントで軌道モータカーに乗れる企画はよくあるが、トロッコに乗って新幹線を見に行けるというのは何とも夢のあるハナシ。

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高架線の連絡線をゆっくり走りながら、前方に東北新幹線の軌道が見えた時には感動した。しかもちゃんとE2系下りやまびこ号が通過するまで折り返すのを待ってくれるという、サービス精神旺盛ぶり。日本全国に保守基地は数あれど、ここまでユーザーフレンドリーな企画も珍しいのではないだろうか。

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トロッコ牽引に使用されたのは、軌間1,435mmの新幹線用の軌道モータカーで、車体表記によると諸元は以下の通りである。

  • 記号番号 : MO-108
  • 型  式  : TMC501F
  • 製造年月 : 2005年(平成17年)2月
  • 製造所  : 新潟トランシス
  • 製造番号 : 161
  • ユニオン建設機械番号:U0501-108

水平線では荷重450tを40km/hで、10‰では250tを14km/hで、25‰では200tを5km/hで牽引可能と、かなりの力持ちだ。さすがは新幹線用。また単行での最高速度は70km/hとのことで、イカロス出版「トクターイエロー&East-i 新幹線事業用車両徹底ガイド」に収録されている富田松雄氏執筆の特集記事によると、確認車代用としても使用可能とのこと(確認車とは、深夜の保守作業が終わった後、始発の新幹線が走行する前に、本線上を70~100km/hで高速走行して安全を確認するための専用の軌道モータカーである)。新幹線用の保線用車や軌道モータカーは謎が多いだけに、スペックや用途が明らかになるのは喜ばしいことだ。

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2016年10月 4日 (火)

【くろがね線を読み解く】第240回■JR東日本大宮新幹線保線技術センター(東鷲宮工臨)

 JR東日本の東北新幹線の保線基地の一つである鷲宮保守基地の敷地内に、在来線経由で運んできた新幹線用のレールを取り卸すための拠点「大宮新幹線保線技術センター」がある。2015年度までは、レールは越中島貨物駅から工事臨時列車によりセンター隣接の東鷲宮駅まで輸送されていた(通称:東鷲宮工臨)。搬入されたレールは、新幹線の標準軌の線路を走行可能な保守用車に載せ替えられ、列車の運行されない夜間に鷲宮信号場(東北新幹線から鷲宮保守基地への線路が分岐する箇所)から新幹線の本線へと出て、敷設する現場へと運ばれていた。

ところが2016年度に入ると、Y製鐵所製の150mレールの納入先がJR東日本にも拡大され、レール輸送列車の着駅の一つとして東鷲宮が設定された。この動きに呼応するように、2016年5月10日の発送を最後に東鷲宮工臨の運転はピタリと止まっている。しかし、2016年9月現在、150mレール輸送列車の東鷲宮行きはまだ一度も運転されていない。そこで今回は、運転前に東鷲宮の入換作業に関する予備知識をまとめるため、2015年度に運行された東鷲宮工臨と到着後の入換を紹介する。

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■越中島貨物発東鷲宮行きレール工臨。この日はEF81 95がロンチキ5両を牽引した。   2016年1月某日、久喜

東鷲宮工臨は、主に新幹線用の75m長尺レールを、ロングレール輸送用チキ5500形5両編成に積載して輸送するのが特徴である(もちろんチキ6000形などによる定尺レール輸送の時もある)。レールは、大宮新幹線保線技術センター内にある門型クレーンで取り卸すため、敷設現場で取り卸す際に必要となる編成両端のエプロン車は不要で、かつレールの長さを考慮し中間車数両をも切り離した独特の編成となる。JR西日本やJR九州のように、長尺レール輸送専用のチキ編成を保有しないJR東日本ならではの組成といえる。

Higashiwashi02

東鷲宮工臨は、駅の南側に設けられた副本線に到着する。その後、ELが入換扱いでチキ車を推進しながら上り本線をアンダークロスして、鷲宮保守基地の授受線まで押し込んでいく。

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こちらが、授受線に押し込まれたチキ車5両編成。この場所から先は鷲宮保守基地の管理下となり、鷲宮保守基地に常駐している軌道モータカーがクレーン直下まで入換を行う。

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鷲宮保守基地で在来線のチキ車の入換を担当するのは、大宮新幹線保線技術センター所属の軌道モータカーで、富士重工製のTMC200Cであった。余所のレールセンターや保線基地を見る限り、150mレールを積んだチキ車9両編成をTMC200Cが単独1両で牽引することはできないため、150mレール受け入れにあたり新型へのリプレイスが想定される。

Higashiwashi05tmc200c

バラストホッパーの下を潜り抜けて門型クレーンのある場所へ向かう。この線路は新幹線側のレール輸送用保線車両も走行できるよう、軌間1,067mmと1,435mmの3線区間となっている。

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この日の工臨の特大貨物検査票には次のように記載されていた。

  • 輸送番号 大宮=6
  • 最大長   60K × 75M × 14本
  • 貨物下面
    と軌条面  東鷲宮
    との間隔  チキ5車
  • 検査    28年1月25日 千葉機関区

大宮新幹線保線技術センターでのレール取り卸し作業は、東鷲宮工臨到着後当日中にすぐに実施され、レールの量にもよるがこの日は75mレール14本の取り卸しが16時前にはすべて完了した。取り卸しに使用される門型クレーンは、2016年1月時点で旧型3基、新型3基の合計6基あった。各クレーン毎に有線のリモコンがぶら下がり、地上にいるスタッフが操作をしていた。当時はクレーン同士の同期制御は不可のようで、リモコンを持ったスタッフ同士が掛け声で合図しながら作業を行っていた。こちらも軌道モータカー同様、150mレールの円滑な取り卸しを実現するため、すべて新しいクレーンにリプレイスされると想定される。

150mレールの受入開始したら、ぜひまた訪れてみようと思う。

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2016年9月29日 (木)

◆JR四国12・14系客車◆東武鉄道譲渡甲種輸送

 2016年9月28日水曜日から29日木曜日にかけて、JR四国の12・14系客車の東武鉄道向け甲種輸送が実施されました。これは、今後東武鉄道で運転されるSL列車の客車として、JR四国から譲渡された12系・14系客車が使用されるためです。

運行区間は、客車が保管されているJR四国多度津工場のある多度津駅から、本四備讃線経由で瀬戸大橋を渡り、山陽本線、東海道本線、武蔵野線、高崎線を経由し、熊谷貨物ターミナルまでとなります。そこから先は、秩父鉄道の電気機関車の牽引により羽生へ至り、東武鉄道線内を電車の牽引により走行し、東武動物公園でスイッチバックして、車両基地のある南栗橋まで走行します。今回は幸運なことに、かなり早い段階で運行日と列車番号を知ることができたので、計画的に有休をとることができました。

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 JR線内で明るい中の走行となるのは東海道本線の草津あたりから東で、吹田貨物ターミナルから相模貨物までは8862列車のスジで運転されました。できるだけ撮影回数を稼ぎたいので、朝イチに品川からのぞみ99号に乗車し愛知県北部へと向かいました。東海地方に秋雨前線がかかり、8862レの走行区間はすべて雨予報でしたが、なんとか列車の来る頃には止んで明るくなりました。客車を牽引したのは、以前の記事で紹介したEF65PF復元国鉄色の2139号機で、寝台特急瀬戸風味のヘッドマークを付けていました。

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そして先頭のみならず、なにやら最後尾にもヘッドマークと同じデザインのステッカーが貼ってありました。

さて、いつも8862レを追うときは、後続電車で追い抜いて浜名湖あたりで2回目を撮るのですが、今回車窓から当該撮影地の状況をチェックしたところ、既にひな壇が4段形成されていて入る隙が無さそうだったのと、ヘッドマークをしっかり撮りたいので、場所を変更。

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結局浜松の近くになりましたが、ここは4人しかいなかったのでまったり撮影。私の想い出の中の14系列車は、1980年代に東京⇔伊豆急下田間を連絡していた特急踊り子号の多客期の臨時増発1往復です。当時はEF65PF+14系座席車という組み合わせが標準で、何度か撮ったり乗ったりしたことがあるので、懐かしく感じられます。まぁその後大人になってから急行八甲田とか、色々乗りましたが…。

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ヘッドマークはこのような意匠でした。「甲種輸送」の下に、譲渡先の東武鉄道のロゴマーク、その下には輸送に携わるJR四国、JR貨物、秩父鉄道の各社のマークが入っている懲りよう。今回の輸送に対する並々ならぬ思い入れを感じます。

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客車が主役なので後追いも。せっかくヘッドマーク風のステッカーを貼っているのに、幕が「回送」なのがちと残念。せめて「臨時」とかだったら良かったなぁ。

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 次は定番中の定番の場所です。新幹線とタクシーを駆使して列車通過の1時間20分前には到着したのですが、その時点で既に30名以上が雛壇を形成していました。しかし以前撮影したポジションは空いていたので、なんとかなりました。

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車体を横から見ると、12系と14系の車体断面が異なるのがよく分かりますね。12系は、その後登場した14系寝台車、それをベースに開発された24系寝台車と同じ車体断面ですが(屋根形状だけ異なり、車体断面は同一)、14系座席車は485系・183系電車とほぼ同じ断面なんですよね。だから一緒に連結すると合わないわけです。

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最後は神奈川県まで新幹線でワープして撮影。ISO2000はさすがに厳しいですがなんとか様になりました。今回運行されたのは甲種輸送列車ですから区分上は貨物列車ですが、東海道本線を客車列車が走行するのは、これで最後になってしまうのでしょうか。そう考えると寂しいですね。

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2016年9月27日 (火)

【くろがね線を読み解く】第239回■製品倉庫東ヤードのチキ5500形

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 西八幡付近の製品倉庫の東側にある小ヤードには、ここ数年、JR貨物からは引退したはずの赤茶色のチキ5500形(いわゆる九チキ)が留置されている。最初は廃車解体待ちで留置されているのかと思ったが、よく見ると合図台車テテ(上写真のゼブラ模様の貨車)を連結しており、Y製鐵所の構内輸送に使用されていると推察される。先日たまたま九州在住の方とお会いした際に訊いた情報では、この貨車がレールを積んで走行しているのを目撃したことがあるとのこと。このことから、たとえば以前紹介した40t積軌条台車「ウタ」に廃車が出て、その補充のためにJR貨物から譲り受けたチキ5500を構内専用として使用しているのかもしれない。ウタはアーチバー台車にスポーク車輪装備の古典貨車のため、いつ置き換えられてもおかしくはない。

 なおこの場所へのアプローチは黒崎バイパス完成後に実現したもの。バイパス工事中は資材搬入経路で当然立ち入りは禁止であったが、完成後しばらくして駐車場になった。

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2016年9月25日 (日)

【くろがね線を読み解く】第238回■若竹号ふたたび

 以前、守衛ボックス設置により撮影不可とリポートしている若竹号

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システムにより自動開閉する門扉、監視カメラ、センサーと警報装置、近年ではETCのようなゲートも新設され、厳重に警備されている某所。通常は、右手の守衛ボックスに人が常駐しており、カメラを向けられるような状況ではない。が、ある条件が揃った時だけ、ほんの一瞬だが走行シーンが拝める。

機関車が門扉と並行に走る線路を走行している場合は車体が納まりきらないが、正面の工場建屋に向かう側線に入るときだけは車体が傾くので、守衛ボックスと門柱の隙間に、ギリギリだが車両が納まり、形式写真的な角度になる。ガードレールで足元は隠れるが。

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こちらは同じ機関車の別の場所での走行シーン。この場所はかつてY製鐵所の敷地内であったが、区画整理により道路が新設され見えるようになった。電柱が多く動かないとまともに撮れない。この場所も5分以上長居すると見廻りの方がクルマで飛んでくるらしいので、私は5分以上いたことが無い。

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2016年9月14日 (水)

■鉄道総研■R291とキハ30-15

 鉄道総合技術研究所では、毎年秋に「平兵衛まつり」と称する一般公開イベントを行っています。公開とは言っても基本的には従業員やその家族、OB向けのイベントですので、見られる範囲はかなり限られます。2012年訪問時はハイトラムの体験乗車のみで展示車両はなく退屈な内容でしたが、2014年はハイトラムが万葉線での試験走行のために貸し出し中でしたので、代わりに?試験車両R291とキハ30-15が展示されました。

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最奥の車庫付近に並べられたR291(左)とキハ30-15(右)。

R291

R291は、一見すると車体はJR西日本223系のような風貌ですが、台車はJR東日本E231系のようでもあります。現在は燃料電池による走行試験などに使用されています。

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キハ30-15は国鉄キハ30形からの改造車で、JR九州キハ200形の爪クラッチ式変速機や、オランダ村特急用キハ183系1000番台の電車との動力協調運転システムの開発に使用されました。R291共々、スペック詳細はパネル説明がありますので、興味のある方は現地で確認してみてください。

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こちらは300系風の車体を持ち、標準軌の線路上に乗っている車両です。新幹線の風洞試験用?でしょうか。手前のグレーのカバーの中身は牽引用のアント車両移動機です。

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手前はこんな感じでサブロクと標準軌が交差し複雑怪奇。

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イベント終了後の入換については、R291、キハ30-15いずれも自力走行可能なため、自力で車庫内へ戻ります。スイッチャーが2両配置されていますが、出番はありませんでした。かつての展示車両であったDD16形7号機は若狭鉄道へ譲渡されましたので、そろそろスイッチャーを展示してほしいところですね。

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