2019年6月16日 (日)

◆京急電鉄◆800形電車さよなら運転

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■京急800形さよなら団体臨時列車  2019年6月16日、品川-久里工信号所

 2019年6月16日日曜日、京急電鉄800形電車のさよなら運転が、品川-久里工信号所間で実施されました。充当された800形最後の1本は823編成で、先頭車前位側妻面には、沿線の鉄道マニアが名づけた愛称「ダルマ」をイメージしたデザインの記念ヘッドーマーク風ステッカーが貼付されました。今回の引退は、京急本線のホームドア導入に伴い乗降扉の位置が合わなくなることによる運用離脱で、読売新聞の「話の港」によれば、今後は予備車として暫く車庫で待機する日が続きそうです。

●私の見た800形

 京急電車の撮影は大抵、神奈川臨海鉄道やJR貨物川崎車両所の入換を撮りに行ったついでにというのがほとんどで、景色の綺麗なところで撮影した写真は皆無です。無機質な編成写真ばかりになりますが、私の見た800形を振り返ります。

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■801・802編成     2010年4月24日、金沢文庫-金沢八景

まずはトップナンバーに登場してもらいましょう。801・802編成です。800形は登場時3両固定編成で、801~810の10本は3+3の6両編成を組んで運転されていました。中間に挟まれる3号車と4号車の運転台はのちに撤去され客室化されますが、中間車にもかかわらず分散配置された冷房装置が元 先頭車であることを物語っています。

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■805・806編成     2010年3月20日、金沢検車区

金沢文庫の車庫脇の電留線に入線した805・806編成。中間封じ込めの先頭車3、4号車は半流線型の先頭形状を保ったまま客室化されたため、遠くから見てもすぐにわかりますね。

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■807・808編成     2010年4月24日、金沢文庫-金沢八景

807・808編成。800形というと急行新逗子か普通浦賀の行先を表示しているイメージがあります。

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■809・810編成     2009年5月5日、大森海岸

土砂降りの雨の中で撮影した809・810編成。10年前は珍しくもなんともなかったのですが…。

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■811編成     2010年6月13日、能見台-金沢文庫

次の811編成からは、3両固定編成で登場後に中間車3両を増備して間に挿入したため、運転台の無い中間車はすべて集中冷房装置搭載になります。

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■812編成     2015年7月26日、横浜-金沢文庫

卵のモニュメントで有名な某所より俯瞰ぎみに812。

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■814編成     2011年11月10日、金沢文庫-金沢八景

定番カーブで814。

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■816編成     2015年7月26日、横浜-金沢文庫

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■817編成     2010年4月24日、金沢八景ー金沢文庫

これはたしかデトを撮ったついでだったと思いますが、同区間の歩道橋から上りの817を。

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■818編成     2011年11月10日、金沢八景-金沢文庫

上りの文庫止まり818

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■819編成     2010年6月13日、横浜-金沢文庫

フロアを変えるとこのレベル。819

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■820編成     2017年3月12日、新馬場-青物横丁

820を撮ったのは結構最近でしたね。高層ビルバックの定番ストレートで。

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■820編成     2017年3月12日、品川-京急川崎

同じ820をこちらは高架化で誕生したポイントで。西側に高層マンションでも建ったら影で即アウトの場所ですからいつまで撮れることやら。

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■821編成     2010年6月27日、県立大学-京急堀之内

821は京急1000形さよなら運転の時に練習電で撮っていました。

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■822編成     2010年6月13日、能見台-金沢文庫

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■リバイバル塗装で通常運用中の823編成     2017年3月18日、京急川崎-品川

さよなら運転に使用された823編成は、2016年11月に登場時をイメージした塗装に復元されました。

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■824編成     2018年7月12日、横浜-金沢文庫

824編成は滑り込みで撮れました。まともに撮れるのは6両編成以下の場所です。

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■825編成     2018年7月12日、金沢文庫-金沢八景 

825編成。この場所に来るのはデト撮影のついでが多いですね。

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■826編成       2017年5月28日、京急ファインテック久里浜工場

826編成以降は6両貫通編成で登場。イベント時に撮った写真しか見つかりませんでした。

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■827編成     2014年8月17日、品川-北品川

最終増備車の827編成はこれまた定番の八つ山橋で。残り、813編成と815編成が揃えば全編成コンプリートとなったのですが、残念ながら2本とも影落ちの残念賞しかありませんでした。惜しい…。

●ちょっと変わり種の800形

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 新町検車区では、入換中の電車に変わった行先や種別を表示することがあり、それが楽しみでデト入換撮影ついでに時々訪ねていました。こちらは、803・804編成の特急横浜行きです。幕が珍しいうえに後ろ3両が隠れたため、ちょうど登場時の3両編成のイメージになりました。

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こちらは文庫での新1000形、818、デト11・12の3並び。

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こちらは以前の記事の再掲、ラブトレイン823。都営浅草線や京成線・北総線に乗り入れてこない車種は若干馴染みが薄いというのはありますが、京急らしい前面非貫通の車種がどんどん減っているのは少し寂しい気もしますね。

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2019年6月15日 (土)

【D社O工場の石灰石輸送 番外編】ボンネットバスに乗車

 2019年6月9日日曜日、新潟県糸魚川市で糸魚川さかな祭りが開催された。糸魚川駅から会場まで来場者を輸送するために、D社青海鉱山のボンネットバスが使用されると聞き、訪問することにした。駅前のホテルに前泊し、6時過ぎの大沢行バスに乗車してまずは原石線の1往復目を狙う。

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いつもの時刻にやってきた、青海鉱山原石事務所行きの空車列車。今回は鉱山寄りからテコ401+テコ301+テコ302+テコ304+テコ303の5両フル編成で、機関車は2012年に導入された北陸重機工業製のDS-7であった。

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石灰石の積込が終わると、DS-7牽引で発車。ヘッドライト点灯。5~7月の1往復目は公道側・機関車側が順光になる。大沢バス停に戻り、元旦以外は毎日走る8時過ぎの糸魚川駅行バスに乗車するが、通常であれば終点まで行くところ今回は途中の新寺島停留所で下車。さかな祭りの会場へ先回りすることにした。

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まつりは9:30開始でまだまだ準備中であった。しかしここであることに気付く。会場は国道8号線沿いにあるのだが、入るには下り車線を左折するしかなく、上り車線から右折で入ることができない。つまりバスの往路便は復路便とは異なるルートを走行する可能性が高いということになる。復路は日本海沿いの8号線しかルートが無いので、往路はおそらく旧市街のバス通りではないか、そう予測して、出てくるところを交差点で待ち伏せることにした。

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予想通りの道を通ってやってきた、会場行き第1便。立ち客もいるほどで満員である。

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寺島交差点を右折し、すぐに左折しなければならないので左車線へ入る。D社のボンネットバスの存在は噂には聞いていたが、実物が走っているところを見るのは今回初めてである。

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糸魚川さかな祭り会場に停車中の、ボンネットバス。冒頭で紹介したD社の青海鉱山(石灰石鉱山)へ従業員を輸送するために使用されていたものである。日本全国にボンネットバスの動態保存車は何台もあるが、そのほとんどはバス会社や旅館が旅客輸送用に残しているものである。しかしこのバスは、社用(自家用)の一般人が乗車できないバスであるという点で、特筆に値する。

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1往復目の復路便に乗車し、駅へと戻る。窓越しに美しい日本海を見ることができた。往路便は満員で車内の写真は撮れないが、1往復目の復路ならば祭り開催時刻より前であり、これに乗って駅に戻る人は居ないので、写真を撮るにはうってつけなのである。実は最初からそれを狙い、駅まで行かずに会場に先回りしたのであった。

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網棚が文字通り「網」でレトロ感漂う。扇風機は後付けだが、風が気持ち良い。

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運転台はいたってシンプル。

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駅に着くと、駅前ロータリーを一周した後、バックして屋外展示中のキハ52の横に静かに滑り込んだ。

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この日の天気は曇り、昼前から雨予報であったので、こうしてカラッと晴れた時間は僅かであった。昨年まで、さかな祭り会場へのバスは反対側の日本海口発着であったが、今年はキハ52の屋外展示日と重なるためなのか、アルプス口発着に変更されたために実現した、キハ52 156とボンネットバスの並び。令和の時代に入ってからの昭和レトロ感。

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近づいてバス単体でも撮ってみる。いすゞ製TSD40という型式のようで、4輪駆動、ボディは北村製作所製である。2009年頃にリニューアル改造されたようで、その際に排ガス規制対応のためシャーシ(エンジン含む)をトラックのものに換装しているという話題がネット上に見つかったが、詳細は不明。

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バスの迫力を強調したいので、広角寄りでも1枚。

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曇った隙に反対側からも。

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ボディ側面の標記類。「デンカ」と「青海鉱山」で書体が異なるのも興味深い。「自家用」標記の左には北村製作所の銘板。

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正面から。

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デンカ原石

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乗車が終了し、乗降扉が閉まった。いよいよ2往復目の発車である。

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さてここからは、沿道での撮影を試みる。

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駅近くの並木道にて。車列の先頭にいるのが良い。

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お気に入りの緑バックでまずは1枚。

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3往復目はいよいよ混雑してくる。乗車前に記念撮影する方も多数。

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「JR 糸魚川駅」の看板をバックに。

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3往復目の復路。もちろん、北陸新幹線との交差を期待してこの場所に来たのだが、本数が非常に少ないので、そう簡単にはいかない。

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4往復目は、旧市街の木造アーケードから古めかしい家屋をバックに。旧市街では、2016年12月22日に発生した糸魚川市大規模火災により焼失してしまった家屋も少なくない。なんとか昔の景色を再現できる場所は無いかと歩いて捜して、雰囲気の良いところにたどり着いた。

バスはまだあと2往復走るが、この日はしなの鉄道北しなの線を終日115系コカコーラ電車が走行していたので、これにて撤収。不定期でいいので、糸魚川駅前から大沢までこのバスが走ってくれればなぁ。御幸橋で原石線と並走したら面白いと思う。

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大火で焼失してしまった酒蔵「加賀の井」。再建後はこのようになっている。

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2012年4月15日にほぼ同じ場所で撮影したのが、こちら。加賀の井の純米吟醸は、ぜひまた飲んでみたいお酒である。

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2019年6月10日 (月)

◆ベルギー◆アントヴェルペンのPCCカー

 2019年のゴールデンウィークは7年ぶりにヨーロッパに行ってきました。ドイツ・フランクフルトを拠点に、ルクセンブルク、ベルギー、フランス、オランダを鉄道で巡る正味7日間の旅です。途中ベルギーではアントワープに3連泊し、鉄道道路併用の可動橋のある臨港線と、ハンプのある操車場(欧州で2番目の規模)を訪ねたのですが、初日の金曜日こそ動いたものの、土日は沈黙。仕方なくプランBとしてトラムを見物することにしました。

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アントワープではまだPCCカーがバリバリ現役です。私の見た範囲では、平日はさすがに通勤客が多いためか、収容力の大きい新型の連接車が主力のようでしたが、土曜日はおよそ1/3が上のPCCカーでした。形式は7000形に区分されているようです。

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後追い。折り返しの末端駅はループになっており、ぐるっと回って進行方向を変えるので、リアに運転台は無く、窓の形状もフロントとは異なります。

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こちらも同じ7000形ですが7007号車は特別塗装でした。ふつうに乗客が乗っていたので只の広告電車なのでしょうか。

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パンタグラフが大きいですねぇ。

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そして路面軌道はすべて舗装されており、路線バスと共用です。停留所も同じなので、モードの違いを意識せずに利用することができます。

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車庫から出庫する新型連接車。ボンバルディア製のフレキシティ2というタイプで愛称はアルバトロス、形式は7300形のようです。

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この写真のは7車体連接なのですが、まったく同じ顔で5車体連接と3車体連接が居るのも確認しました。

■アントワープという地名

日本では、フランダースの犬でお馴染みのアントワープ(Antwerp)という呼称が定着していますがこれは英語名で、フランス語ではアンヴェルス(Anvers)、オランダ語ではアントヴェルペン(Antwerpen)となります。ベルギーの公用語はフランス語、オランダ語、ドイツ語なのですが、アントワープのあるフランドル地方(ベルギーの北半分)はオランダに近いためオランダ語圏で、街中ではほぼオランダ語しか通じません。英語が通じる人でも、地名の英語読みまでは知らない人もいるので、会話の中では地名だけ現地語になったりします。知っておいて損はありません。

■ゲージのはなし

アントワープのトラムのレール幅は、1,000mmです。大陸側のヨーロッパ諸国では、長さの単位は国際標準のMKSA単位系に則りメートルです。このため、英国に直通する貨物輸送を行っているような各国国鉄の鉄道路線を除けば、島国英国のヤード・インチの長さ単位に合わせる必要はなく、軌間1,000mmの鉄軌道に時々出会うことがあります。鉱山鉄道に代表されるようなナローゲージ(Voie Etroite=ヴォワイエ・エトロワット)も、たとえばフランスは軌間700mm、ドイツは軌間750mmなど、いずれもメートル法でキリの良い値が採用されていることも珍しくありません。

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2019年4月22日 (月)

【ドイツの貨物列車】189形電気機関車重連の鉄鉱石輸送5000t列車(Erzbomber)

 2012年のゴールデンウィークにザール地方を訪ねた際、ディリンゲン(ザール)駅で鉄鉱石輸送列車に遭遇しました。ドイツ語では鉱石輸送列車のことをErzzugと呼びます。この列車は、オーストラリア・ブラジル・スウェーデンなどから船で北海まで輸送され、オランダ・ロッテルダム港で陸揚げされた鉄鉱石を、ザール地方のディリンゲンにあるROGESAの製鉄所まで輸送する役割を担っています。もちろん、鉄鉱石は製鉄の原料として使用されます。ROGESA(Roheisengesellshaft Saar GmbH)は、ディリンゲンヒュッテとザールシュタールが持ち株会社の銑鉄生産会社で、操業に携わる社員はおらず、実質的にはディリンゲンヒュッテ・ディリンゲン製鉄所の一部といえます。

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牽引するのは、DBSCHENKER所属のBaureihe189(189形電気機関車)重連です。この機関車は、ドイツ・シーメンス社製のBaureihe152(152形電気機関車)をベースにドイツ周辺各国に直通できるよう4電源(交流15kV 16 2/3Hz、交流25kV 50Hz、直流3kV、直流1.5kV)対応に設計変更したもので、ドイツ国内の交流15kV下では最大出力6,400kWを誇るマンモス機関車です。この列車は、最大で貨車40両、総荷重は5,500tに及びますので、牽引機関車は重連となり、その重量感からErzbomber(鉱石爆弾)の愛称で親しまれています。オランダ国鉄のロッテルダムからドイツ国内まで、国境駅での機関車交換無しで直通運転しており、オランダ国鉄直通のため規程により車両前面の左右端から端まで途切れの無い白帯を配しています。

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貨車は、比重の大きい鉄鉱石を効率よく輸送するため、荷重は1両あたり141tに達し、その重量を支えるため3軸ボギー台車を備えています。この日目撃した列車は36両編成とやや短かめでしたが、それでも5,000t列車ですから十分に迫力がありますね(ちなみに日本国内の最大は1,300t列車です)。この貨車は、3軸ボギー台車以外にも大きな特徴があります。それはAK(自動連結器)を装備している点です。

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車端部を見てみると、日本国内の貨車でおなじみの自動連結器と解放テコが見てとれるいっぽう、欧州の鉄道車両標準のバッファーやねじ式連結器が省略されています。実は、ねじ式連結器の太さでは、鋼鉄の強度の限界から40両編成(5,500t級)の列車に組成して運行することができないため、1975年に登場した3軸ボギー無蓋ホッパー車で自動連結器が採用されて以降、鉄鉱石輸送列車は自連使用が標準になっています。当然、機関車側も自動連結器を装備している必要があります。

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こちらはディリンゲン(ザール)駅構内に留置されていた電気機関車で、左の重連が189形、右の縦に3両並んだのが185形です。左の189形は、車両前部下に黄色く着色された自動連結器を装備し、その両側にバッファー、真下にねじ式連結器を備えたハイブリッド仕様です。右の185形と比較すると、違いがよく分かると思います。185形は、製鉄の原料・燃料である石炭を輸送する列車に主に充当されているようです。石炭輸送用貨車は、1両あたり荷重65t程度で台車も2軸ボギーであり、他の貨車と同じねじ式連結器を装備していますので、185形に自連は必要ありません。

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2019年3月31日 (日)

■JR九州大村線■春の訪れ

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週末の土曜日は長崎を訪ねました。路面電車の長崎電気軌道が保有する動態保存車両150形151号、700形701号、1050形1051号の3両が、維持困難のため今年度末で引退するのを記念して、続行運転のパレードがあるというので撮りに行きました。その様子は別途紹介しますが、今回は長崎市内から長崎空港へ向かう途中で見つけた、さくら撮影スポットを紹介します。

長崎空港は、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、長崎市内には無く、長崎と佐世保の中間付近に位置する大村市にあります。中心の大村駅は、長崎と佐世保を大村線経由で連絡している快速シーサイドライナーの停車駅でもあります。ひねくれ者の私は、空港リムジンバスで直行するのが面白くないので、長崎駅から快速シーサイドライナーで大村駅下車、空港へ向かう途中で撮影を楽しむことにしました。大村駅から空港へは毎時2本の路線バスで所要約10分ですので、アクセスは問題ありません。

諫早から大村まで前面展望していると、お立ち台のような神社の境内がみつかり、背後の山に桜が咲いていることが分かりましたので、ガラガラと大きい鞄を転がしながら、目的地へ。草刈りがしっかりなされているので、良い絵になりました。キャパも横並びで20人分くらいありそうです。この神社の下の交差点付近にバス停があります。今回の長崎訪問は、2001年5月以来ですから18年ぶりですが、次回訪ねるときは帰りにここで撮影するのをデフォルトにしても面白いかもしれません。

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2019年3月14日 (木)

【くろがね線を読み解く】第286回 ■八幡地区の横持レール貨車

 世界遺産の旧本事務所眺望スペースの前には、製造が終わり発送される前の様々な製品を積んだ貨車が留置されている。

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製品の中でもレールはポピュラーで、25m定尺レールは、3軸ボギー台車を持つ80t積の長物車(台車の心皿が車体の台枠とは分離しているので、大物車の一種?)に積載されている。

通常、レールの端面は無着色だが、製品によっては赤や青、緑色に着色されていることがある。

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何度も訪問していると、このようなレールに遭遇することもある。

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50N LD と陽刻があるので転炉で製鋼された50Nレールということになる。2019年2月製造。社紋はマルエス・フジエスの新日鉄時代のまま変わっていない。

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2019年3月12日 (火)

◆阿武隈急行◆新系列AB900形電車登場

 2019年3月3日日曜日、早朝に武蔵野線で東京メトロ東西線用(元有楽町線用)07系電車の甲種輸送を撮影後、一路北へと向かいました。

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福島駅で、福島交通・阿武隈急行両鉄道全線が乗り降り自由となるフリー切符を購入し、梁川車両基地を訪ねたところ、先日金沢八景のJTREC横浜事業所から甲種輸送された新型車AB900系電車を早速見ることができました。新顔は、以前A417系電車が留置されていた線路上にいました。JR東日本E721系や仙台空港鉄道SAT721系、青い森鉄道青い森703系の仲間ですね。

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車体は前面パーツを除きステンレス無塗装で味気ない気がしますが、よく見ると、社名の左側に記されたコーポレートマークが8100系電車の緑・青・白のイメージカラーですね。

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M車T車の向きも、A417系とは異なりJR車(E721系)と揃えてあります。この車両、全般検査や重要部検査はJR東日本郡山総合車両センターに委託するのでしょうか。なんとなくそんな気がします。

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AB900系の営業運転開始は今年の夏頃らしいですが、車両数が少ないので、この8100系は数年であっという間に置き換えられてしまうかもしれませんね。単一車種の鉄道路線は、新旧両系列が同時に存在する時期が、乗るのも撮るのも一番楽しいですから、そんな限られた時間を楽しみたいと思います。8100系を1~2本国鉄色にしてくれたら尚嬉しいですが…。いや、意外と似合うと思うんですよね(笑)

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2019年3月10日 (日)

◆新金線経由の貨物列車1091レ◆京成タウンバス追っかけ2

 人間ドック受診日は終日出勤扱いとなりますが、空いていれば半日もかからないので、残りの時間は、元気ならば活動が可能です。以前の記事で、京成タウンバス新宿線を活用した1091レ追っかけをレポートしましたが、このバス路線は新金線のルートに近いところを通るので、新金線内で撮ることもできます。

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隅田川を出て、金町で機回ししてスイッチバックしてきた1091レを細田踏切で撮影。かつては有名な撮影地でしたが、6~8年ほど前でしょうか、踏切に障害検知装置が設置された際に、線路のすぐ脇に発光器が建てられ、画角が大幅に制限されてしまいました。ですので現在では、手持ち1名、脚立を使って2名程度しかマトモに撮ることはできません。が、人がいなければ早い者勝ちでこのように撮れます。この日は、EF65形2095号機が牽引してきました。

撮影後、並走する道路を走るバスに乗り小岩駅北口下車、総武線で本八幡へ向かい、

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新小岩で再びスイッチバックしてきた、千葉貨物行1091レを、先回りして2回目。以前の記事のように、常磐線→総武線ではなく、新金線→総武線を選択するメリットとしては、新金線内のみエンドが逆になるので、わずか1時間足らずの間に両エンドとも順光で撮れることですかね。1091レは、常磐線・新金線・総武線、どこで撮っても順光になる貴重な列車でしたので、今週末のダイヤ改正で新金線を通らなくなるのは寂しいですね。

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2019年3月 6日 (水)

【くろがね線を読み解く】第285回 ■150mレール輸送列車21両編成

 2019年2月24日日曜日、黒崎を定刻に発車した150mレール輸送列車(170レ→8090レ)は、21両編成であった。

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■黒崎発北九州タ行170列車。牽引機はEH500-47。   2019年2月24日

内訳は、JR東日本大宮新幹線保線技術センター向けの東鷲宮行9両+JR東海東京駅品川保線区向けの東京タ行3両(50mレール)+浜松レールセンター向けの西浜松行9両であった。

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■北九州タ発相模貨物、東京タ行8090列車。牽引機はEF66-118、セノハチの補機はEF67 105。   2019年2月24日

昨夏の豪雨災害で山陽本線が不通になったものの、復旧後には8090列車の広島タ→西条間の瀬野八後部補機がEF67充当に変わっているとの情報を得て、広島まで足を延ばした。土砂崩れの爪痕残る番堂原第四踏切付近で、バイパスの歩道より俯瞰すると、21両編成を牽引機のEF66含めギリギリ入れることができた。八本松変電所も被害を受けたが復旧している。この区間は2019年2月現在でも全列車が徐行運転しているため、通過時刻が所定のダイヤとは若干異なっている。150mレール輸送が西浜松行のみだった2015年度にはよく見られた8090レ21両編成も、2016年3月以降に向け先が増えてからは、かなり運行頻度が下がっている。しかし、例年であればあまり運行されない2月に毎週発送があり、21両編成も見られることを考えると、災害で不通だった期間の分を追加で納品している可能性も考えられる。もう来週末はダイヤ改正だが、ダイヤや機関車の運用がどう変化するのか、大変興味深い。

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【くろがね線を読み解く】第284回 ■スペースワールド跡地にて

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 先月、所用で九州へ行った際に1日だけ時間ができたので、くろがね線を訪ねることにした。経験的に、低頻度運転の日でも昼の1往復はあるはずだ。

八幡駅で黒崎発の150mレール輸送列車170レ(北九州タより8090レに継送)21両編成を撮影後、レンタサイクルで八幡地区を巡り、西八幡で貨車を観察後、世界遺産眺望スペースにも寄ってみた。するとどうだろう、機関区には、くろがね線で使用されている電気機関車(85ED-1形)と後部補機のディーゼル機関車(70DD-3形)の姿が見えなかった。姿が見えないということは、八幡のヤード内で入換中か、戸畑行が発車した後ということになる。入換の汽笛の音は聞こえないので運行を確信、戸畑から戻ってくるタイミングを見計らって、スペースワールド立体駐車場が解体されて更地になった場所へ向かい、八幡行を迎え撃つことができた。長編成ならば、橋梁から出てくる構図が狙えるかもしれない。

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