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2009年8月

2009年8月31日 (月)

【くろがね線を読み解く】第28回 ■60t積 熱塊カバー台車

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■戸畑へ向かう、60t積熱塊カバー台車

 くろがね線において、圧延前の高温の半製品を保温したまま運搬するための車両。

  • 荷重:90t 60t  (60t積台車からの改造車)
  • 自重:?
  • 車軸配置:2-2
  • 全長:不明
  • 幅:不明
  • 高さ:不明

写真の列車は八幡から戸畑へ向かうもので、積荷はない。戸畑から八幡へ向かう場合は高熱の半製品を積載しているため、接近しないのが賢明である。この車両の詳細は、こちらの記事を参照。

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2009年8月29日 (土)

★祝★5000アクセス突破!! (廃止間近の寝台特急はやぶさ)

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■廃止間際の寝台特急「はやぶさ」 長洲付近にて 2009年3月10日

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2009年8月28日 (金)

★【鉄道ファン2009年10月号】キャプション訂正

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■工場から宮浦へ貨車を行き出す12号機。三菱・日車製の22t機。 (2009年6月)

交友社『鉄道ファン2009年10月号に拙稿が採用された。p163~165掲載『九州の化学薬品輸送』がそれである。しかし残念ながら、編集部につけていただいた写真キャプションに3箇所誤りがあったので、ここで訂正と補足をさせていただくことにする。

【1】 p164左下の、東芝製45t機が写っている写真のキャプション

<誤> 「発送の場合も,同区間はこの45t機が担当する.」

<正> 「空車の返却の場合も,同区間はこの45t機が担当する.」

《解説》

記事本文でも述べている通り、大牟田の三井化学は、南延岡の旭化成ケミカルズから塩素を、黒崎の三菱化学から濃硝酸を、それぞれ仕入れている。したがって、4175レで北九州タから到着した貨車のタンクは化学品を積載しているのに対し、逆方向となる4172レの貨車のタンクは空である。「発送」という表現は、何かしら内容物があるような印象を与えるため、モノの流れについて誤解を招く可能性がある。

【2】 p164右下の、22t機が写っている写真のキャプション

<誤> 「ドイツ・シーメンス社製22t機は,…」

<正> 「三菱・日車製22t機は,…」

《解説》

記事本文でも述べている通り、22t機の元となる製品(1~4号機)はドイツ・シーメンス社製であるが、その後国内メーカーや三井三池自身によってコピーが製作された。そして現在稼動している9・11・12号機は、いずれも日本車輌製造製である。艤装は三菱造船所神戸の担当で、「三菱・日車製」とするのが正しい。なおいずれも登場時は15t機で、のちに運転室の拡幅・動輪の大型化・機器の改造が行われた結果、22t機となっている。

【3】 p165左上の、工場から出場するコキ200と22t機が写っている写真のキャプション

<誤> 「これは発送する濃硝酸が入ったタンクコンテナを積載したコキ車.

<正> 「これは黒崎へ返却する空のコキ車.

《解説》

記事本文でも述べている通り、大牟田の三井化学の工場で荷役されたあと宮浦へ出てくる貨車は、タンクの中身は空である。

 なお8月20日に当該雑誌が手元に届き次第間違いを見つけたため、早速21日付で編集部に訂正依頼を行い、来月号(11月号)に訂正を出すことを快諾いただいた。

【参考】

  • 『日車の車輌史』<戦後産業車両 輸出車両編>、鉄道史資料保存会編、日本車輌鉄道同好部、1999年。
  • 『世界の鉄道’69』、朝日新聞社、1968年10月。

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2009年8月25日 (火)

【くろがね線を読み解く】第27回 ■85ED-1形 (E8502)

E8502_keishiki 
■85ED-1形 E8502                    2011年

 85ED-1形電気機関車は、Y製鐵所の戸畑地区と八幡地区を結ぶくろがね線の旧型電機を置き換えるために製作された85t機。防音仕様で、走行中も主電動機の稼動音はほとんど聞こえない。4両製作されたが、2008年現在E8501、E8502の2両のみ稼動中。2両は同一仕様で新製されたが、現在ではカラーリングが異なるほか、追加されたアンテナなど一部の装備にも相違点がある。

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2009年8月24日 (月)

【O工場の石灰石輸送】■路線について

 O工場の専用鉄道が開業したのは、操業開始と同時期の大正10年9月である。最初に開業した区間は、国鉄青海駅から北工場の荷役ホームまでの間1.2km。大正11年11月には、工場南の社宅地内(現在はストックヤード?になっている)に石灰石原石の積み込み場を新設したため、これにあわせて路線を延長した[1]。昭和2年5月には、南工場の新設に伴い、同工場荷役ホームまで更に路線を延ばした。その後生産量の増大にあわせて逐一構内側線を増設し、昭和5年8月には、原石山の採掘方法改良にあわせて路線を現在の原石事務所まで延長し、原石を鉱山から直接積み込めるようになった。この時点でO工場専用鉄道の基本形態は完成したと言える。社史掲載の1952年時点での線路延長は約7.7kmで、うち本線2.8km、側線4.9kmであった。

 当専用鉄道最盛期の路線網は次の通りである。

  • 田海線 … JR青海駅から糸魚川方向へ分岐してT工場へ至る路線
  • 青海線 … JR青海駅から富山方向に分岐してO工場・原石鉱山に至る路線

 青海線は、セメント線(青海駅~O工場)、原石線(O工場~原石鉱山)、工場線(O工場構内線)から成り、2009年7月現在、原石線以外での列車の運行はない。セメント線や工場線は、原石線の運行維持に必要な部分を除き、大半の線路が撤去されているほか、田海線の一部区間は、北陸新幹線の用地として供出され、跡形もなくなっている。

Doc_yard_aho
■お馴染み「ア ホ」の表示は健在ながら、青海駅へ向かうレールは錆付いている。
 なお「ア」は安全側線、「ホ」は本線の意。  2009年7月撮影

(続く)

【脚注】

  1. 専用鉄道によって青海駅へ引き出された貨車の発送先は、七尾セメント株式会社七尾工場(現・SセメントNサービスステーション)であった。

【参考】

  • けいてつ協會『知られざる鉄道』、JTBキャンブックス、1997年。
  • D社三十五年史、1952年。

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2009年8月22日 (土)

【O工場の石灰石輸送】■はじめに

● 連載(全9回完結)

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■石灰石を満載し工場へと向かう貨物列車        2010年6月

 新潟県糸魚川市に立地する無機化学メーカーD社のO工場は、大正10年に操業を開始した同社の基幹工場である[1]。背後にそびえる黒姫山の、可採埋蔵量50億tともいわれる石灰石と、青海川の水力自家発電設備で得られる電力を背景に、化学肥料、無機化学品、セメントなどを生産している。

 同工場は、JR西日本・青海駅に接続する専用鉄道を保有しており、2008年3月までは鉄道貨車によるセメントの発送を行っていたため、ご記憶の方も多いことと思う。JRに接続する側の線路は、定期貨物列車運行終了後も機関車による錆取りが行われていて、2008年9月にはシキ車による特大貨物列車も運行された。しかし2009年7月現在、レールは錆付いており、車両が通過した形跡はない。その後2010年にはレールも撤去されている。

 一方、黒姫山で採掘した石灰石を工場内へ運搬するための線路は2012年4月現在も使用されており、青海川を渡る公道から貨物列車の走行する姿を確認することができる。

(続く)

【脚注】

  1. 創業は、大正5年創業の大牟田工場に次いで2番目。

【参考】

  • けいてつ協會『知られざる鉄道』、JTBキャンブックス、1997年。
  • D社三十五年史、1952年。
  • D社ホームページ

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2009年8月21日 (金)

★交友社『鉄道ファン』に拙稿が採用されました

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■JRと貨車の授受を行うため、工場のある宮浦ヤードから仮屋川操車場へ向かう貨物列車。牽引するのは東芝製45t電車。旭町駅跡付近にて(2009年6月)

 本日(2009年8月21日)発売の『鉄道ファン』2009年10月号の巻末REPORTに、拙稿が採用されました。ネタはくろがね線ではありませんが、九州の貨物輸送に関するものです。このブログをよくご覧いただいている方には、多少なりとも興味を持っていただける内容ではないかと思います。

先程帰宅して、採用された記事本文に一通り目を通したところですが、編集部の方につけていただいた画像の下のキャプションに間違いを発見してしまいました。訂正はこちら。ともあれ、本屋にお立ち寄りの際は、ぜひお手にとってご覧ください。そしてできればお買い上げください。掲載はp163~です。

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2009年8月18日 (火)

【くろがね線を読み解く】第26回 ■80t積 防水フード付台車

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■80t積 台車 フタ2578   2008年

 くろがね線で使用されている、防水フード付の2軸ボギー台車。雨などで濡れては困る品目(冷間圧延コイル等)を輸送するための車両と思われる。90t積の車両と比較すると、幌を支える梁の数が少なく(90t積車両の10個に対し、当車両は9個)、全長もやや短くなっている。台車は鋳鋼製で枕バネはコイル式。

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■80t積 台車 フタ2579(左)とフタ2577(右) 2009年6月

  • 荷重:80t
  • 自重:不明
  • 車軸配置:2-2
  • 全長:不明
  • 幅:不明
  • 高さ:不明

※この車両の呼称は公式資料に基づくものではなく、説明の都合で便宜上付与したものです。

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2009年8月17日 (月)

【くろがね線を読み解く】第25回 ■45DD-12形 (D445)

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■45DD-12形 D445          2009年

 Y製鐵所の八幡地区に導入された構内用DHL(液体式ディーゼル機関車)。

 くろがね線の輸送量減少で、緩急車が全面的に70DD-3形に置き換えられた現在では、あまり使用頻度は高くないようである。70DD形2両のうち1両が検査等で使用できないときには、本機が緩急車の予備機として待機する。

●私鉄・専用線の同型機

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■N製紙専用線の入換用スイッチャーNo3 2009年3月、岩国駅

 岩国駅接続のN製紙専用線で使用されているスイッチャー「No3」は、妻面に「D439」のナンバープレートがあることからも分かるとおり、元45DD-12形である。

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■台枠の上半分は白、下半分は黒に塗装されているが、
 
黒い部分に4箇所ある凹みが防音スカート取付け用の窪み。 2009年3月

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2009年8月 7日 (金)

【くろがね線を読み解く】第24回 ■70DD-3形 (D705)

D705tobata
■70DD-3形 D705        (2012年)

 70DD形の最終ロットで、寸法や装備はD704と同一である。無線操縦対応。

【70DD形の製番対応表】
記号番号 形式 製造番号 備考
D701 70DD-1 3028 防音形ディーゼル機関車の1代目
D702  〃 3029
D703 70DD-2 3127 防音形ディーゼル機関車の2代目
D704 70DD-3 3240 防音形ディーゼル機関車の3代目。以降エアコンを搭載
D705  〃 3241

【参考】

  • 『日車の車輌史』<戦後産業車両 輸出車両編>、鉄道史資料保存会編、日本車輌鉄道同好部、1999年。

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2009年8月 5日 (水)

【くろがね線を読み解く】第23回 ■レール輸送 西八幡駅→製品倉庫の入換

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 西八幡駅[1]を発車するレール輸送列車には、二種類ある。一つはJR貨物によって輸送されるもので、午前中に黒崎駅を出る170列車がそれである[2]。主なレールの納入先は、JR東海浜松レールセンター(東海道新幹線のレール工場)で、行先は西浜松駅、発駅基準で毎週月・金曜日に運行されている[3]

もう一つは、納入先のJR九州自身によって輸送されるもので、行先はレールセンターのある遠賀川駅をはじめ、JR九州の保線区・保線基地のある各駅である。この列車は旅客会社によって運行される工事臨時列車(工臨)のため、JR貨物時刻表には掲載されていない。2009年現在は、鋭意工事中の九州新幹線向けのレール輸送も行われているようである。

 さて、上記いずれの場合も必要になるのが、列車を仕立てるためのチキ車の入換作業である。引き出しないし引き込みがある日は、下のように西八幡駅に45DD-12形が待機しているため、現地に行きさえすれば運行有無の判断は比較的容易である。

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■西八幡駅の「落書きワム」の前で待機する、45DD-12形 D442  2009年3月

 この日は水曜日であったが、JRの返空列車到着後に入換が行われた。西八幡駅に到着する171列車は、北九州タ→黒崎間に設定されているレール輸送用の列車である。西八幡駅は正式には黒崎駅構内にあたり、171レは一旦西八幡駅を通り過ぎて黒崎駅に到着後、機回ししてから入換扱いで西八幡駅へ到着する。

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■西八幡駅に到着した171レ。EF81形が茶色いチキ車を牽引。  2009年3月

ヤードでJRの機関車が切り離されると、ほどなくY製鉄所のスイッチャー45DD-12形が入換作業を開始する。スイッチャーは、構内鉄道同様に簡易運転台に乗り込んだ運転士によって遠隔操縦され、貨車の連結開放作業は一人で完結する。

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■入換を始めるスイッチャー  2009年3月

この日の入換は倉庫への引き込みではなく、上の写真でスイッチャーの手前に並んでいる、黒いチキ車と茶色いチキ車の連結作業であった。2本の列車を1本にまとめて着発線を空けることで、他のチキ車の引き出しや更なる列車の到着が可能になる。

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■チキ車の連結を行うスイッチャー  2009年3月

 黒いチキ車を小倉側に引き出し、茶色いチキ車へ連結して、そのまま博多側へ押し込む。作業が終わったスイッチャーは、

Nyy_d442_on_the_shunting4_09spr

倉庫南側の側線(通常はチキ車が留置される線路)へ戻っていった。

●2011年1月21日追記

 入換作業は、JRのレール輸送列車が発車・到着する日に行われるとは限らないため、このスイッチャーを撮影するのはやや難しい。それでもチャレンジしたいという方は、鉄道ピクトリアル2011年3月号掲載の拙稿をご覧いただければ幸いである。

【脚注】

  1. 正式には、JR鹿児島本線黒崎駅構内にあたる。
  2. JR貨物時刻表2009では、黒崎10:22発である。
  3. 2008年~2009年の観察記録による。

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※写真はすべて、公道または店舗駐車場より撮影。後者については店舗担当者の許可を得て撮影。

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2009年8月 4日 (火)

【くろがね線を読み解く】第22回 ■レール輸送 西八幡→工場への空車輸送

 レール工場で生産された軌条のうち、鉄道で発送されるものは、条鋼工場(スペースワールド駅付近に立地)から倉庫(西八幡駅付近に立地)まで構内鉄道で運搬される。八幡地区の構内鉄道は、工場の再編に伴って機関区やヤードなど関連設備が大幅に縮小されてしまったが、レール輸送は戦前からほぼ変わらぬルートで行われている。

 工場でレールを積載した長物車は、まずレール輸送専用の45DD-12形ディーゼル機関車に牽引されて西方向へ向かい、倉庫北側およそ1kmにある工場内の信号所まで一旦移動する。その後、スイッチバックして南下し、幹線道路を橋梁で渡って西八幡駅へ至る。西八幡駅構内の配線の都合上、長物車は直接倉庫に入ることができないため、一旦八幡駅側の引き上げ線(東ヤード )に入線したあと、スイッチバックして倉庫へと押し込まれる。(詳細は、第105回の記事を参照 のこと) 動く時刻はまちまちで、朝一9時前のこともあれば、午前10時過ぎのこともあるし、午後14時、あるいは16時半頃のこともある。

 一方、倉庫からレール工場までの返空は午後2~3時頃であることが多く、時刻はある程度固定されている。倉庫から引き出された長物車は、東ヤード で機回し後にディーゼル機関車に牽引されて北上し、前述の信号所でスイッチバックし、推進で条鋼工場へ入線していく。

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■倉庫からレール工場へ戻る返空列車  2009年6月

上の写真は、倉庫から条鋼工場へ戻る途中の45DD-12形ディーゼル機関車D442で、進行方向は右向き、後方(左側)にレール輸送用の構内専用貨車を連ねている。工場への戻りの便であるため、レールは積んでいない。この一帯はもともと工場の構内で立入りは不可能であったが、八幡地区の縮小と跡地の再開発計画により遊休地となったため、2009年現在はこのように撮影も可能である。

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■上の写真の数秒後。機関車次位以降の数両は構内専用貨車だが、
  後方(左)にはJRのチキ車を連ねている。         

上の写真の十数秒後。機関車に牽引されて工場へと戻るチキ車。機関車の左側に黄色い線が伸びているが、これは構内専用貨車の台枠の黄色である。編成は長く、左端のトラス橋上にはJRのチキ車が確認できる。手前の広大な空き地にはもともと機関区があった。背後もかつては製鉄所構内であったが、現在では他社の工場が誘致されている。

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■奥の信号場で製鉄所構内貨車を切り離し、JRのチキ車を工場へ押し込む

奥の信号場で、機関車次位以下に数両連結されていた製鉄所構内専用貨車を切り離し、スイッチバックしてJRのチキ6000形4両を推進で条鋼工場まで輸送する。先頭は、推進運転用の控車テテ

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2009年8月 3日 (月)

【くろがね線を読み解く】第21回 ■90t積 熱塊カバー台車

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■90t積 熱塊カバー台車 カタ9707              2010年9月

 くろがね線で、製鉄工程途上の高温の半製品を保温したまま運搬するための車両で、昭和53年に日本車輌製造で7両製作された。実際には、戸畑の連鋳工場から八幡にある条鋼工場へレールや鋼矢板の元となるブルームを輸送するための車両と思われる。

台枠上のカバーは二重構造で、断熱材として砂が充填されている。重量物の積載に対応して、台車は軸重軽減のため複式ボギーとなっている。

なお、同型の車両はこの7両の後にも製作されているほか、日車以外に若松車輌も同型車を納入している。

  • 荷重:90t
  • 自重:97.0t  (90~100t前後で車両により異なる)
  • 車軸配置:2+2-2+2
  • 形式:90B-1
  • 全長:23,000mm
  • 幅:2,700mm
  • 高さ:3,305mm
  • 製造年:昭和53年
  • 製造所:日本車輌製造

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■カタ9707の複式ボギー台車側面

 台車形式は日車NT1062、台車心皿間距離は15,000mm、複式ボギー台車の各々の台車中心間距離は2,700mm、車輪径は860mm、最高速度は30km/hである。

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■高熱を発する熱塊カバー台車

 戸畑から八幡に向かう列車にこの貨車が連結されている場合、大変な高熱を発しているため観察には注意を要する。上の写真をご覧いただくと、カバー上部から陽炎がたっているのがお分かりいただけると思う。この写真の撮影場所から貨車までは10m以上離れていたのだが、それでも僅かに熱気を感じたほどである。このあと列車が発車する頃に雨が降り出したが、カバー台車の上部からは湯気がたっていた。沿線で観察する際はくれぐれもご注意いただきたい。

【参考】

  • 『日車の車輌史』<戦後産業車両 輸出車両編>、鉄道史資料保存会編、日本車輌鉄道同好部、1999年。

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