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2009年9月 8日 (火)

【くろがね線を読み解く】第34回 ■運用札

Y製鐵所の構内輸送は、大まかには次の4種類に分類できる。製鉄の各工程については、あらかじめこちらなどを参照しておいていただきたい。

  1. 原料・燃料輸送 … 船→ストックヤード→高炉間の、鉄鉱石や石炭の輸送
  2. 溶銑輸送     … 高炉→転炉間の銑鉄の輸送
  3. 鋼片輸送     … 連続鋳造工場→圧延工場間、ないし圧延工場→加工工場間の半製品の輸送
  4. 製品輸送     … 工場→岸壁間ないし鉄道駅間の製品発送のための輸送

まず「1.原料・燃料輸送」については、Y製鐵所操業開始時は構内鉄道によって行われていたが、現在では大型クレーンやベルトコンベアでの運搬に置き換えられている。

「2.溶銑輸送」は現在も鉄道で行われており、混銑車(いわゆるトピードカー)が活躍している。この運用に充当されている機関車は、遮熱板を装備している60DD-3形、60DD-4形、60DD-5形、60DD-6形である。このうち60DD-6形は、トーピードカー輸送用に特化した形態(運転台が車端部に移り、車体は箱型構造)となっている。

「3.鋼片輸送」は、これまで当ブログで紹介してきたとおり、工場間やくろがね線の半製品輸送である。

「4.製品輸送」は、完成品を岸壁や西八幡駅へ輸送するものである。

Y製鐵所の各機関車には、上記の各運用を区別するための運用札が掲出されている。

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■戸畑地区で半製品輸送に充当されている機関車は「鋼片」を掲出

3.の半製品輸送に充当される機関車は、上の写真の通り「鋼片」を掲出する(社紋の右側)。

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■くろがね線のE8502に掲出されている運用札は「連絡」

ただし半製品輸送用であっても、くろがね線の機関車は、戸畑・八幡両地区の連絡用のため、上の写真の通り「連絡」を掲出する。

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■西八幡駅へ出てくるレール輸送時の運用札は「製品」

4.の製品輸送に充当される場合は、上の写真のように「製品」を掲出する。製品輸送には、工場から倉庫までの完成品の輸送、倉庫間の在庫移動(横持ち)、船で発送するための倉庫から岸壁への輸送、鉄道で発送するための接続駅への輸送などがある。上の写真は接続駅(西八幡駅)での入換時のもので、構内輸送時は異なる場合もある。例えば以前私が目撃した際は、レール工場→レール用製品倉庫間のチキ車の輸送時は「鋼片」を掲出していた。この札はあくまでも運用の区別のために掲出しているものであり、必ずしも運んでいるモノと一致するわけではない(運んでいるのが製品だからといって、運用札も「製品」とは限らない)。

なお、2.の溶銑輸送に充当される機関車は、おそらく「溶銑」などの運用札を掲出していると思われる。如何せん我々部外者の見えるところに出てきてはくれないので、確認できないのが大変残念である。

(続く)

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