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2009年10月25日 (日)

【くろがね線を読み解く】第47回 ■打子式ATS地上子

 第2回の車両のスペックの部分で若干触れたが、Y製鐵所の構内鉄道には、保安装置としてATSが導入されている。戸畑・八幡両地区を結ぶくろがね線は、自動閉そく方式(単線化以降は単線自動閉そく方式)を採用しており、沿線には色灯式の地上信号機も設置されている。このうち、戸畑の第一操車場と、八幡の第二操車場にそれぞれ設置されている出発信号機・場内信号機は現在でも稼動しているが、途中の閉そく信号機は列車運行時も常時消灯しているため、おそらく稼動していないものと思われる

※夜宮付近の閉塞信号機は、2010年8月現在でも稼動が確認できている。

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■戸畑区一枝三丁目付近に設置されている、打子式ATS地上子   2009年9月

ATSには打子式ATSを採用している。打子式とは、軌道上に可動式アームを持つ地上子を設置する、最も古典的な方式である。

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■打子式ATS地上子。戸畑からの列車が接近しており、アームが倒れた状態。

列車が先の閉そく区間へ進んでも良いとき(進行現示=青信号のとき)は、このアームが倒れ、列車は問題なく先へと進める。いっぽう、先の閉そく区間へ進めない場合(停止現示=赤信号のとき)は、アームが起立し、通過列車のATS車上子に接触する。車上子側は、アームが接触すると貫通ブレーキの圧縮空気を大気中に放出する仕組みになっており、編成全体に非常ブレーキがかかることになる。もっともこれは、鉄道事業法や軌道法に基づいて運行されている鉄道の場合の話で、くろがね線のように貨車が貫通ブレーキを装備していない列車の場合は、先頭の機関車のブレーキと、無線指令により後部補機のブレーキが連動して作動することになる。

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■打子式ATS地上子付近を通過する、八幡行貨物列車。 2009年9月

戸畑の第一操車場の出発信号機が進行を現示すると、それに連動して一枝三丁目付近の打子式ATS地上子のアームも倒れる。アーム稼動時は、周辺に設置された継電器箱から「ぶうぅぅーん」と分岐器が切り替わるときのような音がするので、ATS地上子の近くで待ち構えていれば、戸畑から列車が発車するのを事前に知ることが出来る。

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■八幡地区の構内鉄道の側線に設置されている地上子。
 くろがね線の地上子と同等のものと思われるが、こちらは分岐器切替用。 2009年6月

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