« 【防爆仕様のスイッチャー】その構造と分類(解説編) | トップページ | ★成田スカイアクセス★3050形試運転実施中 »

2010年4月23日 (金)

【防爆仕様のスイッチャー】その構造と分類(観察編)

 前回、防爆型スイッチャーの解説と分類を試みましたので、今回は実際にいくつか現物を確認してみることにします。まず、金網装備車から見ていきましょう。

Miyamado_db252_24Miyamado_db251_13_2

■化学メーカーM社専用線のスイッチャーDB252(左)とDB251(右) 2009年11月、塩浜

Miyamado_db252_kanaami Miyamado_db251_kanaami

■煙突先端の金網。DB252(左)とDB251(右)

以前の記事で取り上げた、化学メーカーM社専用線の2両、DB252とDB251です。いずれの車両も、煙突の先端には火の粉の飛散を防ぐための金網が取り付けられています。2両とも浪速貨物駅で入換に従事していた関西フレートサービス(KFS)からの転属[1]ですが、KFS時代は金網は装備していませんでした。この金網は、塩浜の化学メーカーM社の専用線に配置された後に取り付けられたものです。

 次に、スパレスター装備車です。

Annaka_25t Annaka_25t_spa

■非鉄金属メーカーT社専用線の25t機。ボンネット上の煙突途中にスパレスターを装備。  2008年11月、安中

安中の非鉄金属メーカーT社の専用線で、亜鉛精鉱を積んだトキ車を荷役する際の入換に使用されている、日本車輌製造製の25t機です。T社は、石油化学メーカーのように引火性のある気体を扱っているわけではありませんが、このスイッチャーのボンネット上の煙突を見てみると、スパレスターを装備しており防爆仕様になっています。これは、この車両がかつて千葉県の新茂原にある化学メーカーM社の専用線で使用されていたためです。

Annaka_dd352_3  Annaka_dd352_spa

■同専用線のBBスイッチャーDD352。こちらはスパレスターをデッキ床下に装備。  2008年11月、安中

同専用線の主力機である、三菱重工製スイッチャーDD352。この車両も、以前は魚津の化学メーカーN社の専用線で使用されていたため、防爆仕様になっています。真っ先に目が行くのは、特徴的な1灯ヘッドライトや、三菱重工製スイッチャー特有の板台枠の台車だと思われますが、端部デッキ下にスパレスターを装備しているのを見逃すわけにはいきません。円筒部が枕木方向に配置されているので、少し分かりにくいでしょうか。

Udono_no9 Udono_no9_spa

■製紙メーカーK社専用線のスイッチャーNo9。スパレスターは床下、レール方向に装備。  2009年8月、鵜殿(許可を得て撮影)

こちらは三重県のK製紙専用線で入換に従事する、日立製スイッチャーNo9。以前日立の規格型スイッチャーを世代毎に分類しましたが、この世代の規格型の場合、煙突はボンネット中央に取り付けられているのが標準です。しかし防爆仕様の場合は、1エンド側右手にあります。なぜそこにあるのかというと、上の右の写真を見れば納得ですね。スパレスターを取り付けるスペースが車端部しか無いために、煙突の取付位置が制約を受けているわけです。このスイッチャーも、以前は四日市の石油メーカーC社専用線で使用されていたため、防爆仕様です。

Shiohamano10_11_2 Shiohamano10_11_2_spa

■石油メーカーS社専用線のスイッチャーNo11+No10。スパレスターは床下、枕木方向に装備。  2010年4月、塩浜

最後は、前回「解説編」の冒頭で紹介した塩浜の重連スイッチャー。上の鵜殿のNo9と同じ日立製ですが、スパレスターの配置は、レール方向ではなく枕木方向になっています。これは、おそらく床下スペースの都合によるものと思われます。塩浜のNo10、No11は、鵜殿のNo9よりも軸距が長いため、その分車輪と端梁の間隔が狭くなっています。狭いスペースにスパレスターを取り付けるには、方向を90度回転させてやる必要があるわけです。このスイッチャーは、1979年に塩浜のS社専用線に新製配置された車両で、新製時より防爆仕様です。

(完)

※車両の動静については、岩堀春夫『鉄道番外録1~11』を参照。

【脚注】

  1. DB251は、KFSから直接転じたわけではなく、岩国のN製紙専用線を経て塩浜へ移った。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道路線・車両研究へ にほんブログ村 鉄道ブログ 貨物列車へ
にほんブログ村 (鉄道ブログポータルサイト)

【注意】
 当記事掲載の写真は、特記の無い限りすべて公道(もしくは社会通念上立入りの許される区域)から撮影したものです。無断で私有地・社有地等へ立ち入ることは絶対におやめください。

【著作権の表示】
 当ブログの著作権者は、特記の無い限り、私 「社長」です。当ブログのすべての文章・写真・図面および図表は、日本国の法律(著作権法)と国際条約によって保護されています。改変したものも含めて、著作権者に無断で複製・配布することは出来ません。

|

« 【防爆仕様のスイッチャー】その構造と分類(解説編) | トップページ | ★成田スカイアクセス★3050形試運転実施中 »

 A.日車のスイッチャー」カテゴリの記事

 B.日立のスイッチャー」カテゴリの記事

 E.三菱のスイッチャー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/63194/48155151

この記事へのトラックバック一覧です: 【防爆仕様のスイッチャー】その構造と分類(観察編):

« 【防爆仕様のスイッチャー】その構造と分類(解説編) | トップページ | ★成田スカイアクセス★3050形試運転実施中 »