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2010年7月29日 (木)

【碓氷鉄道文化むら】トロッコ列車シェルパくん(沿線撮影編)

 前回の記事で予告した「トロッコ列車シェルパくん」。車両の解説については次回以降できちんと取り上げますので(笑)、今回はアプトの道遊歩道を歩きながら見つけた撮影ポイントを紹介します。

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■碓氷鉄道文化むら内に設けられた、ぶんかむら駅 2010年9月

シェルパくんは、起点の「ぶんかむら」駅から終点の「とうげのゆ」駅までのおよそ2.6kmを、片道20分ほどかけて運行するトロッコ列車です。言わずと知れた、旧信越本線横川-軽井沢間の下り線の一部区間を活用して運行しているものです。

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■とうげのゆ駅へ向かうシェルパくん。  2010年9月、国道18号線新旧道分岐点付近

編成は、窓なし展望デッキ付のオープン客車1両、窓付きのエアコン装備客車1両の計2両を、

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■推進するのは、富士重工製のモーターカーTMC500A

JR東日本から譲り受けたモーターカー改造のディーゼル機関車が推進・牽引する形態です。

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■上信越自動車道碓氷橋を後にする、シェルパくん  2010年9月、まるやま駅付近

ぶんかむら駅-まるやま駅間は、旧信越本線横川駅-丸山信号所間そのもので、上下線が接近しています。このため、シェルパくんはアプトの道(旧上り線)に沿って走行します。

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■まるやま駅と丸山変電所。右の林に至る避線跡は跡形も無い。  2010年9月

丸山変電所は、1912年(明治45年)、信越本線の横川-軽井沢間電化時に電力を供給するために建設されました。1963年(昭和38年)に新線区間が新規開業しましたが、新旧両線の並行期間を経て完全に切り替わるまで稼動を続けました。1994年12月27日に国の重要文化財に指定されましたが、1997年9月の横川-軽井沢間廃止時にはまだ朽ち果てたままでした。2002年7月にようやく修復工事が完了し、現在の美しい姿に復元されています。

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■まるやま駅を発車するぶんかむら行シェルパくん  2010年9月

日本全国には、動態保存車両に客を乗せて走らせている保存鉄道は何箇所もあります。しかし、いずれも駅を設けているところはほとんどなく、通常は乗車した場所で降ろされてしまいます。これは、起点駅と終点駅を設けて客扱いをすると、鉄道事業法に基づく鉄道とみなされ、認可が必要になるためです。ところが、このシェルパくんは、アプトの道を含めて全区間が碓氷鉄道文化むらを実質的に保有する松井田町(現:安中市)の敷地内に設けられた園内遊具扱いのため、起点以外に終点と途中駅を設けることが出来るのです(法令上は駅ではない)。

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■丸山変電所との競演

信越本線の現役時代と比べ、この場所を通過する列車は減りましたが、丸山変電所が観光資源として見事に再生したのは嬉しい限りです。

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■あくまでもカメラは水平。傾いているのは、連続65パーミルの上り坂によるもの  2010年9月、まるやま-とうげのゆ

まるやま駅を過ぎると、いよいよ峠の様相を呈してきます。上下線も徐々に離れていくため、撮影しやすいのが特徴です。

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■全区間PC枕木でバラストも充分

架線下トロッコは最近では珍しいですね。現役時代は、在来線では日本最大を誇っていた許容軸重17tの立派な軌道を、トロッコが走ります。乗り心地が良いのは当然ですね。

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■シェルパくん全区間で唯一の橋梁。 2010年9月

途中の霧積川橋梁はなかなか絵になります。

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■まるやま信号場から先(軽井沢寄り)の急勾配か実感できる。

川上側からは、丸山変電所が見下ろせます。

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■66.7パーミルの勾配標とシェルパくん  2010年9月

線路脇に66.7パーミルの勾配標が建立されています。レイルマガジン発行元のネコ・パブリッシングが出版している『惜別写真集 碓氷峠』には、この場所の下り線線路断面図が掲載されていますが、それによると本当の勾配は65パーミルです。そう、勾配が66.7パーミルだったのは、線路が剥がされ遊歩道になった旧上り線の方なのです。上写真の、旧下り線の線路沿いに建っている勾配標は雰囲気を盛り上げるために設置されたオブジェというわけです。その証拠に、勾配標は通常勾配の変化する場所に設置されるものですが、この勾配標は反対側も66.7パーミルになっています(笑)

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■旧下り線分岐点に接近するシェルパくん  2010年9月

とうげのゆ駅の手前で、旧下り線と分岐します。将来、旧熊の平信号場や軽井沢駅まで延伸することも念頭に置いた保存状態になっています(ちなみに、松井田町と合併した安中市の市長は、この計画に否定的です)。

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■とうげのゆを横目に終点とうげのゆ駅に進入  2010年9月

右に見えるのがとうげのゆです。屋根のある場所が男湯で、その左の柵のあるところが露天風呂になっています。露天風呂から背伸びをするとトロッコの走行を見ることが出来ますが、さすがに風呂場にカメラを持ち込むことは出来ないので、

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■1Fテラスからは午後順光。傾いているのは勾配によるもの  2010年9月

1Fのテラスが撮影ポイントになります。

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■とうげのゆ駅を発車したシェルパくん  2010年9月

模型鉄道のような光景です。運動がてら、一度訪問してみるのも悪くないですね。

つづく

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