◆京急貨電◆デト17・18の改造後初仕業
2010年5月30日のイベントでお披露目された、京浜急行のデト17・18形貨物電車。京急1000形電車の引退に伴い、同じ部品を使用している貨電6両の走行装置が、順次1500形電車のものに換装されることになりました。その第一陣が、デト17・18形というわけです。
従来は、稼働している貨電はデト11・12形であることが多く、デト15・16形は予備機、デト17・18は予備の予備ということで、なかなか目撃する機会がありませんでした。しかしこの時期は、前述の改造工事によりデト11・12形が京急ファインテック久里浜事業所へ入場中でしたので、デト15・16形が常時動き、デト17・18形が予備の扱いでした。
そんな折、6月21日に京成3050形電車の輸送が行われることになったため、ついでに貨電も撮影することにしました。品川から快速特急に乗り神奈川新町を通過中、駅の北側に引き出されている貨電を目撃しましたが、そこにいたのは、どういうわけかこの時期に新町検車区に常駐していたデト15・16形ではなく、デト17・18形でした。
貨電の撮影場所はいろいろ考えられますが、この日は朝から小雨が降っていたため、屋根のあるところを選びました。
■上大岡を通過して高架区間をゆくデト17・18 2010年6月21日 10:56頃
高架線を俯瞰できるところはなかなかありませんが、探せばないこともありません。無論、私有地は厳禁です。荷物はデト17形の方に積んでいるようです。
撮影後、後続の快特で追いかけます。金沢検車区で荷役に1時間程度かかりますから、その間に先回りします。
■京急ファインテック久里浜事業所へ向かう貨電 2010年6月21日12:25、金沢文庫-金沢八景
車両基地脇の定番位置から。上大岡の写真と比べると、荷の量が若干変わっていることがわかります。
この日、京成3600形電車が3050形を東急車輛まで引き取りに来るのは、13時過ぎの予定でしたから、それまでに駅前の喫茶店で昼食をとり、
到着と……
入換を撮影します。伝統的に、この場所での撮影は問題ないことが多いようです。
この後一緒に撮影した方に聞いてみると、上りの貨電の通過は10分後とのこと。あわてて北側の歩道橋まで移動します。
■複々線区間の内側を上る 2010年6月21日14:05、金沢八景-金沢文庫
複々線の外側を走行してきたら「万事休す」でしたが、内側を走行してくれました。
ひきつけてもう1枚撮影。下り列車と比べると、荷の種類が再び変わっています。この後、貨電は金沢文庫から金沢検車区へと移動します。
■1500形の電装解除・VVVF化により捻出した台車を装備するデト17
移動中に、デト17の側面を撮影することができました。以前撮影したデト16のそれと比較すると、違いがよくわかると思います。
■デト16の走行装置は、1000形電車の廃車発生品 2010年6月13日
デト16の台車は、1000形同様コイルバネです。
■金沢検車区へ進入するデト17・18
金沢検車区で荷役している間に再び先回りして、撮れる場所を探します。横浜駅付近の都会的な風景が好きなので、線路がたくさん並んでいるJR並走区間を選んでみました。
■JRとの並走区間をゆく、デト18・17 2010年6月21日15:32、横浜-神奈川
この区間は列車密度が非常に高いため、上下双方の列車が少しでも遅延すると、貨電の手前に下り列車が被ってしまいますので要注意です。
さて、これで上下計4本の貨電を撮影することができましたが、まだこれで終わりではありません。最後に新町検車区の入換を撮影してこそ漢です。
■神奈川新町到着後、新町検車区で入換を行う 2010年6月21日15:48
後続の列車で追いかけ、神奈川新町駅下車。新町検車区の着発線に入線していた貨電は、再び入換で北側へと移動し、
一旦停止ののち、1~2分ほどで
西側にある留置線へと戻っていきました。出発前にも、同様の入換(西側の留置線から着発線への引き出し)が行われますが、それは出発日当日ではなく、以前お知らせしたように、前日の午前中になります。出発日当日に着発線から駅への入換を撮影していると、貨電を先行して走る快特に間に合わず、金沢文庫以北で下り貨電を撮影できなくなりますのでお勧めしません。
●デト17・18形の改造後本線初仕業
既報の通り、私が撮影した2010年6月21日は、デト17・18形が改造後初仕業についた日でした。これでいよいよ、最後まで抵抗制御のまま残っていたデト15・16形がいつでも改造のため工場へと入場できることになります。この日の貨電は完全についででしたが、思わぬ成果となりました。
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