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2011年4月23日 (土)

【磐越西線】郡山行燃料輸送列車(2011/3/25~4/16)

 2011年3月25日から4月16日までの23日間、神奈川県横浜市のJX日鉱日石エネルギー根岸製油所から、福島県郡山市の日本オイルターミナル郡山営業所まで、被災地向けの燃料輸送列車が運行されました。郡山への石油は通常、東北本線経由で根岸および仙台北港(JX日鉱日石社仙台製油所)から輸送されていますが、3月11日に発生した東日本大震災の影響により東北本線が不通となり、また仙台製油所も津波と火災により出荷が困難になったため、根岸から上越・磐越西線経由で迂回輸送されることになりました。概要についてはSANKEI.BIZでも紹介されています。

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■郡山行燃料輸送列車(EH200-1+タキ1000形20連) 2011年4月2日、北長岡-押切

根岸から上越線経由で新潟貨物ターミナルまではEH200形が牽引しました。レイルマガジン2011年6月号に、JR貨物から提供された情報を基にした記事が掲載されています。それによると、根岸-新潟タ間の運行状況は次のとおりです。

  • 3月25日      根岸10:01発→新潟貨物ターミナル20:10着
  • 3月26、28、30
      ~4月16日    〃 21:31発→ 〃         16:26着

私的な目撃情報で補足すると、上越線内のダイヤについては、25日の第一便が昨年10月上旬まで運行されていた焼島行き6789列車のスジ、26日以降の便はELみなかみ号のスジに近い時間帯でした。

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■郡山行燃料輸送列車(DD51 1027+DD51 833+タキ1000形10連) 2011年4月9日、五泉-猿和田

新潟タから磐越西線経由で郡山タまではDD51形が重連で牽引しました。新潟タ-郡山間の運行状況は次のとおりです。

  • 3月26~31日  新潟貨物ターミナル1:01発→郡山貨物ターミナル6:45着
  • 4月1~16日    〃         1:01発→ 〃          6:45着
                〃         6:37発→ 〃         13:18着

磐越西線の勾配に対応するため、20両編成を新潟タで10両ずつ2本に分割し、2列車に分けて輸送しています。3月31日までは郡山に早朝に到着する便だけでしたが、4月1日以降は新潟を早朝に出る便も加わり、1日2往復体制になっています。

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■会津若松以東の電化区間も重連(833+1027)で牽引 2011年4月9日、磐梯町-更科信号場

磐越西線は会津若松で進行方向が変わりますから、当然牽引機関車も同駅で機回しして反対側に付き、電化区間も通しで走行しました。

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■補機に充当された郡山総合車両センター会津若松派出所のDE10形1124号機 2011年4月10日、会津若松

会津若松-猪苗代間は25パーミルの上り勾配区間が続き、運行開始初日の3月26日には空転により登坂できなくなったため、その後は悪天候な日を中心に後部に補機を連結する姿が見られたようです。

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■郡山行燃料輸送列車の車票

輸送されたのは、ガソリンのほか軽油・灯油・重油の4品目でした。

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■第一便は郡山に早朝に到着 (DD51 759+852) 2011年4月10日、磐梯熱海-安子ヶ島

臨時貨物列車を運行するため、旅客列車のダイヤにも修正が加えられています。当初から運行されていた早朝郡山着の第一便は、上り始発列車より早い時間帯の運行であったため旅客列車への影響は限定的でした。その後増発便も加わって2往復体制になると、列車密度の大きい郡山-会津若松間は、下り2本(3233M・1233M)、上り1本(1230M)を運休にして貨物列車のダイヤを確保していました。(※不要不急のあいづライナーは震災直後から全便運休)

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■DD51 832+1188の重連に牽引され一の戸橋梁を渡る  2011年4月10日、山都-喜多方

一方、列車密度の小さい会津若松-新津間については運休はありませんでしたが、貨物列車を追いかける列車とその折り返し列車、および待避する列車に時刻変更が加えられています。

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■山都駅に掲示されていた臨時時刻表  2011年4月9日

時刻変更のあったのは、上り列車2本(左)と下り列車2本(右)です。まず、上り貨物列車の増発便を追いかける形で運行する3222D(上り快速あがの)は、先行する貨物列車に追いつかないように時間調整をするため、津川-会津若松間の時刻が繰り下げられています。またそれに伴って、折り返しの3221D(下り快速あがの)も同区間で繰り下げが実施されています。

また下り普通列車227Dは、上り貨物列車とその後続の快速あがのを待避するため野沢-津川間で時刻が繰り下げられたほか、上り普通列車228Dも、前述の時変された下り快速あがのを待避するため山都-会津若松間で時刻が繰り下げられました。

会津若松駅では、乗り換え時間がタイトではあるものの接続は考慮されており、時刻変更によって乗客に不便を強いることのないよう配慮されていました。

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■新潟行ばんえつ物語号に近いダイヤで運行された燃料輸送列車 (DD51 1188+832) 2011年4月3日、三川-五十島

なお、下り貨物列車の第1便は、会津若松-新潟間でSLばんえつ物語号を25分前後先行するスジで運行されたため、旅客列車の時刻変更や運休などの影響は一切ありませんでした。

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■スキー場にだけ雪が残っている磐梯山  2011年4月10日、猪苗代-川桁

 磐越西線内の燃料輸送に従事したのは、主に吹田機関区・門司機関区から集められた遊休機関車です。前者は、3月12日のダイヤ改正で城東貨物線の貨物列車の牽引が電気機関車に置き換えられたことにより、、また後者は美祢線の長期不通により貨物列車が運休となり、共に余剰になっていたものです。使用されたDD51形ディーゼル機関車の内訳は以下のとおりです。

【吹田機関区】

  • 757、759、1027、1188

【門司機関区】

  • 833、835、852、853

【愛知機関区】

  • 832

【鷲別機関区】

  • 1184

情報については混乱もあるようですが、ダイヤ改正後に吹田から門司へと転属になった車両があることや、実車に掲出されていた区名札を踏まえると、このようになると思います。鷲別からの1184号機は、故障した835号機の代替です。

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■磐越西線の電化区間では、燃料輸送列車を運行するために一部の旅客列車が運休した。 2011年4月10日、猪苗代駅

門司機関区の852号機は、以前弊ブログ記事にも登場しています。

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■タブレットキャッチャー、タブレット保護柵を装備する1188号機。

吹田機関区の1188号機は、今回集められたDD51形の中で唯一、通票車上受け(タブレットキャッチャー)を備えていました。

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■1188号機のキャブ側面。矢印がタブレットキャッチャー。その左の銀色の板がタブレット保護板、窓や乗降扉を覆っているのがタブレット保護柵。

 私にとっては、「DD51+タブレット」といえば八高線のセメント貨物列車が記憶に新しいところですが、いまとなっては無用なこの装備、全般検査で撤去されてしまうことが多いようで、なかなか貴重な姿です。

磐越西線をDD51形牽引の貨物列車が定期運行していたのは2007年春までで、広田(住友大阪セメント広田SS)・塩川(セメントターミナル会津営業所)宛のセメントを運んでいました。列車を待っているあいだ地元のご婦人とお話しする機会がありましたが、「貨物列車が走っていたころは、毎日早朝に(おそらく広田行の)貨物が通過して地面が揺れるので、揺れるのには慣れてしまった…」と冗談めかして話しておられました。同じ福島県でも、浜通りと会津では住民の感覚にも温度差があるようです。

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■833、1027号機に牽引される日暮れの燃料輸送列車(空車)  2011年4月2日、猿和田-五泉

 今回の撮影に際しては、被災地や、被災地から避難している方々がお住まいの地域(会津)で燃料を消費するのを避ける意味からも、移動には列車を利用しました(川桁の撮影地は猪苗代駅から自転車使用)。被災地向けの燃料輸送列車を「応援する」と称しながら、道楽のために当該地域の燃料を消費するのは自己矛盾であると私は考えました。今回は、これが私なりのけじめのつけ方です。

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