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2011年7月22日 (金)

【八戸臨海鉄道】震災復旧1ヶ月後の様子

 連休を利用して、東日本大震災後6月上旬に復旧した八戸臨海鉄道の様子を見てきました。金曜夕方仕事を終え、はやて179号で一路八戸駅へ。22時前の到着ですからもうJR八戸線の運行は終了していますが、八戸駅22:10発の中心街行き最終バスには間に合います。泊まったのは出張で何度も利用している某有名ホテル。無料貸し自転車があって素泊まり¥4,500-の格安プランがあれば、迷う余地は無いでしょう。飲み屋街にも近く、八戸在住の友人と落ち合うにもちょうどよい場所です。

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■操業再開した精錬所を後に北沼駅へと向かう 2011年7月16日

翌朝沿線へ繰り出してみると、この日は正午過ぎの1往復しか走らないことが判明。やはり操業を再開したとはいえ、フル操業ではないようです。仕方がないので沿線の状況を確認したり精錬所のテルハを眺めたりして時間をつぶしました。

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昼過ぎ、定刻でやってきた15列車。「がんばろう!!八戸」のヘッドマークを掲出していました。ヘッドマークは片側1枚分しかありませんが、終着駅で付け替えて八戸貨物行き16列車の先頭にもきちんと付きました。

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■16列車を牽引するDD56 3  2011年7月16日、北沼-八戸貨物

 牽引機のDD56 3は1981年に川崎重工によって製作された機関車で、1970年汽車会社製のDD56 1、2号機とはスペックが異なります。DD561、562の自重は56.0tですが、本機は1t軽く55tとなっています。また外観上も、ボンネット側面のラジエーターグリルの大きさや、点検蓋の上の通気口の有無などが異なります。本機は、ラジエーター大、通気口なし(ルーバー)です。

良い機会なので川重の資料をベースに諸元を確認しておくことにします。(不足するデータについてのみ、鉄道ピクトリアル2007年12月号を参照)

【諸 元】

  • 記号番号 : DD56 3
  • 全  長  : 13,600mm
  • 幅     : 2,846mm
  • 高  さ  : 3,935mm
  • 自  重  : 55.0t
  • 機関出力 : 500ps×2基
  • 機関型式 : DMF31SB
  • 液体変速機: DS1.2/1.35
  • 製造所  : 川崎重工
  • 製造番号 : 4083

●臨海鉄道周辺の状況

 八戸臨海鉄道の路線の大半は内陸部のため、仙台臨海鉄道のような大規模な軌道の損壊は無かったようです。津波の被害は海沿いに集中しており、内陸部については国土交通省東北地方整備局の資料

東北地方太平洋沖地震における河川関係施設の被害状況(第1報)』 ※pdfファイル

にもあるとおり、馬淵川を遡上してきた津波によって馬淵大堰(河口堰)が損壊した程度で、津波が川の土手を越えたり決壊することは無かったようです。私の友人は新井田川の川沿いに住んでいるのですが、台地の上なので「ウチの被害は花瓶が倒れたくらいかな」と言っていました。とはいえ、海岸沿いの火力発電所が停止したため、しばらくの間停電していたそうですが。

 いっぽう、臨海工場が多く立地する八戸臨海鉄道北沼駅周辺は、やはり相当な被害があったようです。震災直後の現地の映像がyoutubeにもあがっていますが、津波の水そのものよりも、流されてきた船や自動車によって街や道路が破壊されていることに注目すべきでしょう。

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 臨海鉄道と新産業都市は関係が深いですが、これは北沼駅裏手にある青森県新産都市会館です。この通り1階部分は津波により窓ガラスがすべて割れており、ベニヤ板を張り付けて風雨をしのいでいます。手前にあるコンクリート製の門や鉄柵も破壊されています。

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これも北沼駅周辺の海沿いです。写真右手が八戸港で、津波で流された船が激突したと思われる箇所が深くえぐられています。左奥に見えるダンプのいる場所が、北沼駅から更に先へ続いている製紙メーカーM社専用線の踏切です。船があと30メートル北に動いていたら、専用線が破壊されていたかもしれません。

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■細かく切断され解体待ちのコキ車(左)と、その台車(右) 2011年7月16日

北沼駅の北東側に広がる空き地には、津波に流され使用不能になったコキ車の台枠が大量に積み重ねられていました。解体しやすいように4つに切断されています。その隣には、コキ車の台車も大量に留置。見た目は使えそうでも潮に浸かっていたら原則解体処分でしょうね。

●精錬所のテルハ

Hachinohe_seiren_scape

 八戸臨海鉄道の沿線にある非鉄金属メーカーH社の精錬所では、工程間輸送のためにテルハが使用されています。私などは、動く産業遺産と高く評価しているのですが、産業機械を見慣れた方にとっては珍しくもなんともない代物だそうです(苦笑) 上の写真は、とあるコンビニの駐車場からの眺めで、右側の三角屋根の建屋から左下の建屋に向けて、半製品が輸送されています。

Hachinohe_seiren_2xstart

おや? 何やら怪しげな鍋が現れました!

Hachinohe_seiren_2x

鍋は2台あり、よく見るとジャンパケーブルのようなもので繋がれています。

Hachinohe_seiren_2xthrough

重連の「釜」は懸垂式モノレールに近い動き方でスルリスルリと左へ移動していきます。

Hachinohe_seiren_2xup

左端に到達して数秒が経過すると…

Hachinohe_seiren_2xdown

今度は下へ降りていきます。降りた鍋は4~5分後に再び上昇し、右の建屋に戻ります。

この精錬所も津波の影響でしばらく操業を停止していたと聞きます。文句も言わず黙々と動き続けるテルハの鍋に、復興の兆しを見た気がします。今度はDD16形が運行される日に来訪してみたいものです。

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