« ★325000アクセス突破★引退迫るドイツ鉄道420形電車の活躍 | トップページ | ◆トワイライトゾーン!?◆下野のヤマから »

2012年5月19日 (土)

【くろがね線を読み解く】第105回 ■工場→西八幡 レールチキ出場

 西八幡のスイッチャーを観察していて、どうしても分からない運用がある。それは、工場から製品倉庫・西八幡駅へのレール輸送の運用である。

Nishiyahata_45t_wrail11
■入換中に小休止する際は、落書きワムの前が定位置  2012年1月27日、黒崎-八幡

 前回紹介した朝一番の工場→西八幡スイッチャー出場は、これまで何度も観察しているのだが、出場してくるのはいつもスイッチャー単機であり、レールを積載した貨車を伴っていることは一度も無かった。しかし、数年前に別記事で紹介した西八幡→工場への戻り を何度か見てみると、スイッチャーは8割程度の確率で空車の貨車を伴っており、スイッチャー単機で戻ることの方が稀であった。さて、こうなると当然、

「レールを積んだ貨車を西八幡へ運んでくるのはいつなのか?」

という疑問が生じる。

 また、謎はもう1つあった。西八幡で入換のある日は、スイッチャーは上のように落書きワムの前で待機していることが多いのだが、朝出場してから午後工場へ戻るまでのあいだずっと待機している場合と、10時前後に一旦姿が見えなくなり、14時前に再び現れることがあるのだ。製品倉庫東ヤードが厚い木々の壁に覆われていた頃は、姿の見えない時間帯は東ヤードの中にでもいるのかと勝手に想像していた。しかし、東ヤードが外部から見えるようになると、その可能性が無いことはすぐに分かった。製品倉庫の中にも西八幡にもスイッチャーはいない。やはり、スイッチャーは一旦工場へ戻ることがあると考えるのが自然である。

 すると、この2つの疑問点を繋ぎ合わせ、仮説をたてることができる。すなわち、

「工場から製品倉庫・西八幡へレールを運ぶのは、10~14時の間」

という仮説である。

 2012年1月27日、いつものように朝出場したスイッチャーは、10時前になると東ヤードからY製鐵所に向けて単機で戻っていった。仮説が正しいかどうかを確かめるため、東田地区で待っていると…

Nishiyahata_45t_wrail04
■D442に牽引されて西八幡を目指すチキ6000形4両編成  2012年1月27日

レールを積んだチキ6000形を牽引したD442が、東側(右手)にある条鋼工場から出場してきた。この日は10:40頃であったが、日によって時刻は異なる。

Nishiyahata_45t_wrail06
■チキの後ろには、合図台車テテも連結f

レールを積んでいるのは、すべてJR九州チキ6000形から成る4両編成で、最後尾には以前紹介した合図台車テテも連結されている。運転士は先頭のD442に乗っており、最後尾のテテに人は乗っていない。

この後、Y製鐵所内で一旦停止した列車は、スイッチバックして推進運転で製品倉庫東ヤードへと向かうはずである。早速レンタサイクルで門の方へ移動すると、

Nishiyahata_45t_wrail07_2
■D442に推進されて築堤を登るチキ4両編成  2012年1月27日、洞岡

5分程で列車がやってきた。今度は先頭のテテに運転士が乗り、最後部のD442をリモコン制御している。連続上り勾配のため、D442からの排気もよく見える。

Nishiyahata_45t_wrail08
■西八幡ヤードへ出場するチキ    2012年1月27日

通過後、レンタサイクルで西八幡ヤードへ向かうと、15分前後で列車が駅へ入場してきた。製品倉庫東ヤードでテテを切り離し、チキ6000形4両のみをJRの側線へ押し込む。ここでもやはり、運転士は先頭のチキ6000形のステップに乗っており、D442は無人である。

Nishiyahata_45t_wrail10

旋回灯を点滅させながら無人運転中のD442。

Nishiyahata_45t_wrail09

西八幡の着発線には、既に前日のうちに出場したチキ6000形実車4両編成が留置されており、そこに今回出場したチキ6000形4両を押し込んで連結した。

 今回、スイッチャーが工場へ戻ったのをトリガーにして追跡したが、時刻が決まっていない以上、撮影するには唯一無二のやり方ではないかと思われる。いずれにしろ、仮説は正しかったことが証明された。専用線好きの鉄道仲間からの情報では、朝一番の出場時にレールを積んでくることもあれば、夕方に出てくることもあるようなので、色々なパターンが考えられるが、今回紹介した動きが基本となるであろう。

●スイッチャーD442

Nishiyahata_45t_wrail14

 D442は、西八幡のレール輸送に常用されている日立製作所製の45tスイッチャーで、防音構造などに特徴がある機関車である。2012年現在、鉄鋼メーカーS社W製鉄所にも同型機が数両存在するほか、他社へ譲渡されたD439が製紙メーカーN社I工場専用側線(岩国駅連絡)で使用されている。この車両の正確なスペックや図面、防音構造の詳細については、鉄道ピクトリアル2011年9月号を参照されたい。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道路線・車両研究へ にほんブログ村 鉄道ブログ 貨物列車へ
にほんブログ村 (鉄道ブログポータルサイト)

【注意】
 当記事掲載の写真は、特記の無い限りすべて公道(もしくは社会通念上立入りの許される区域)から撮影したものです。無断で私有地・社有地等へ立ち入ることは絶対におやめください。

【著作権の表示】
 当ブログの著作権者は、特記の無い限り、私 「社長」です。当ブログのすべての文章・写真・図面および図表は、日本国の法律(著作権法)と国際条約によって保護されています。改変したものも含めて、著作権者に無断で複製・配布することは出来ません。

|

« ★325000アクセス突破★引退迫るドイツ鉄道420形電車の活躍 | トップページ | ◆トワイライトゾーン!?◆下野のヤマから »

▼くろがね線を読み解く」カテゴリの記事

 B.日立のスイッチャー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/63194/54738759

この記事へのトラックバック一覧です: 【くろがね線を読み解く】第105回 ■工場→西八幡 レールチキ出場:

« ★325000アクセス突破★引退迫るドイツ鉄道420形電車の活躍 | トップページ | ◆トワイライトゾーン!?◆下野のヤマから »