« ★340000アクセス突破★名鉄デキ600プッシュプル工臨 | トップページ | ★345000アクセス突破★JR東海LRA9101-9102 »

2012年7月 2日 (月)

★JR四国多度津工場のスイッチャー★車両工場と控車たち

 毎年10月から11月は、鉄道の日記念イベントシーズンです。この時期になると、車両基地・車両工場公開などのイベントが目白押しとなるため、選択と集中が求められます。車両工場の公開は、基本的に年1回であることが多く、少ないところでは5~10年に1度というケースもあります。したがって、平日いつでも動いている専用線は他のシーズンに撮るのが賢明です。下手に専用線巡りに興じていると、車両工場の中でしか見ることのできない希少な車両を見逃すことになります。2010年春までに全国の専用線を一通り撮り終えた私にとっては尚更で、最近では、毎年秋になると製○所や車両工場のイベントを巡ることにしています。2011年秋には、JR四国多度津工場を訪れました。

Tadotsu01
■工場内の静態保存機C58 333            2011年10月8日

 多度津工場訪問の目的は、もちろんイベント終了後の入換ですから、終了30分前に到着すれば充分です(単に寝坊しただけですが…)。

Tadotsu02
■準鉄道記念物の2等客車 ロ481号客車    2011年10月8日

1974年(昭和49年)に多度津工場で復元されたロ481号客車や、

Tadotsu03de101
■半屋内展示のDE10 1                2011年10月9日

DE10形ディーゼル機関車1号機、さらに

Tadotsu04k6534
■工場内で体験乗車に使用されていたキハ65 34+キハ58 293  2011年10月9日

動態保存車キハ65形、キハ58形293など四国ならではの味のある車両たちが迎えてくれます。そして最近、新たな仲間が加わりました。

Tadotsu05fgt
■専用庫内のフリーゲージトレイン。屋外展示ではないのが残念  2011年10月9日

二代目フリーゲージトレインです。工場の方に伺ったところ、フリーゲージトレインを格納しているこの車庫は、予讃線 多度津-新居浜-松山間において約10万kmの長期耐久走行試験を行うため、今年(2011年)になってから建設したそうです。

Tadotsu06fgt
■多度津駅に一時停車中のフリーゲージトレイン    2012年6月26日

最近たまたま四国へ出張する機会があったのですが、運良く多度津で試運転中のフリーゲージトレインを見ることができました。

Tadotsu07fgt Tadotsu08fgt

ホームから見える位置に留置されていました。パンタグラフがあがりテールライトが点灯していますから、多度津-松山間の試運転の最中でしょうか。

Tadotsu09rinji
■シャトル列車に充当された徳島運転所のキハ47 114+キハ47 1086  2011年10月9日

 さて、イベントの目玉の一つが、多度津駅-多度津工場間を連絡するシャトル列車です。普段旅客営業していない区間に乗れるため、子供たちにも乗り鉄にも人気です。

Tadotsu10rinji

イベント終了間際のため、これが最終列車です。駅員の方々が見送ります。その奥には、

Tadotsu11fgt
■工場内に保管されている、初代フリーゲージトレイン  2011年10月9日

初代フリーゲージトレインの姿が見えました。展示物ではないため公開エリアからはまったく見えない位置に置かれているのですが、シャトル列車に乗れば見えるという、隠れキャラですね(笑) もともと3両編成ですが、中間車が抜かれて2両編成になっています。その中間車は、

Tadotsu12fgt

少し離れた場所に留置されていました。イベントの帰り際に塀の上にカメラを出してライブビューで撮影。

Tadotsu13

冒頭のDE10の奥には、やはり展示物かどうか疑わしい有蓋車と無蓋車の姿が…。

Tadotsu21sw
■東側の踏切から工場を望む           2011年10月9日

 入換が始まりそうなので、イベント終了後すぐにBダッシュして門の方へ向かいました。写真中央がスイッチャーの留置されている車庫で、右手が二代目フリーゲージトレイン専用庫です。

Tadotsu22sw

二代目フリーゲージトレイン専用庫の北側に、初代フリーゲージトレインが留置されています。ちょうどシャトル列車乗り場から見えた車両を反対側から見ています。

Tadotsu23sw
■車庫から出場するスイッチャー          2011年10月9日

 スイッチャーはまず、キハ32を奥へ押し込んでから切り離し、踏切の方へやってきました。実は多度津工場を訪問した最大の目的は、この協三工業製の平凡なスイッチャーを撮ることではありません。本命なのは…

Tadotsu24hi852
■工場内でまだまだ現役で使用されているヒ600形   2011年10月9日

ヒ600形控車 ヒ852です。宇高連絡船で貨車を航送する際、入換のために重い機関車が可動橋や船に乗ると、係留中の船の重心が移動して安定性を損なうため、目的の貨車と機関車の間にこのタイプの車両を数両連結していました。連絡船廃止後は、多度津工場内の入換用として使用されています。大抵の鉄道雑誌では控車は既になくなったことになっていますが、車籍が無いだけで実は現役、という車両は山ほどあるのです。

Tadotsu251500

ヒ+スイッチャーは、北1番線に向かい、1500形気動車を引き出してきました。

Tadotsu261500

それを北3番線に押し込むと、

Tadotsu27a

門の東側まで出てきて、

Tadotsu28fgt

今度はフリーゲージトレインの入換か!?

期待は膨らみましたが、ほんの数メートル奥に押し込んだだけで切り離して出てきました。その後は冒頭のDE10形を奥に押し込んで入換は終了。あっけないものでした。

もし最初の1500形の入換に間に合わなかったら、スイッチャーと控車が行ったり来たりするだけのお寒い場面しか撮れなかったことでしょう。早く来て正解でした。

●多度津工場の入換動車

Tadotsu31sw
■多度津工場のスイッチャー06-28-01-001      2011年10月9日

 多度津工場のスイッチャーは、1976年(昭和51年)協三工業製の20t機で、機械番号は06-28-01-001です。車両工場のスイッチャーのほとんどは-001からの連番ですから、番号からは何も読み取れません。ただ、キャブの前面窓についた巨大な庇が特徴的ですから、どこか別の場所からやってきた車両だとしてもすぐに見分けが付きそうです。

なお2011年夏にこのスイッチャーが故障した際は、DE10形が代わりに入換を行っていましたので、予備機はありません。

●控車あれこれ

Tadotsu32hi852 Tadotsu33hi852
■多度津工場の控車 ヒ600形   2011年10月9日

 ヒ852は、被牽引車と連結する側(スイッチャーとは反対側)に双頭連結器を備えています。JR四国では、電車や最新型気動車(1200・1500形)は密着連結器を、国鉄型気動車・客車は密着自動連結器を、貨車は自動連結器を装備していますが、この控車を間に挟めばどんな車両でもスイッチャーで入れ換えることができるわけです。

 ところで、多度津工場の控車は、正真正銘、国鉄時代に控車として改造された(控車の車籍を有していた)車両ですが、2012年現在、全国の車両工場で使用されている控車には、現役時代に営業用貨車のまま廃車になり控車に改造されたものや、車籍は営業用貨車のままながら事実上の控車として使用されているものなど、様々なタイプがあります。

Tadotsu34hiroshima Tadotsu35nagoya
■広島車両所の控車(左)と、名古屋工場の控車(右)。両方とも2010年撮影。

左は、以前の記事 で紹介した、JR貨物広島車両所の控車です。種車はヒ600形と思われます。右も以前の記事 で紹介した、JR東海名古屋工場の控車です。こちらは車掌車の改造車です。名古屋工場のスイッチャーは双頭連結器を備えており、控車は被牽引車とは反対側に連結されて、デッキ代わりに使用されています。

08hi

10hi
■幡生工場のスイッチャーは、控車2両を前後に1両ずつ連結して入換を行う。

こちらも以前の記事 で紹介した、JR西日本下関総合車両センター(幡生工場)の控車です。上は台枠の幅が一回り細い(車輪の幅とほぼ同じ)ですが、2軸貨車の床板を外すと大抵こんな姿ですので、チかワラあたりが種車と思われます。下は舞鶴重工の銘板がついていますが、どのような車両が種なのか、よく分かりません。

Wanishi5hikae
■鷲別機関区輪西派出の控車            2011年8月

こちらも以前紹介済み の、JR貨物鷲別機関区輪西派出の控車です。これは撮影が極めて困難な車両の一つです。理由は……行けば分かります。

Tadotsu36hakodate Tadotsu37sapporo
■函館運転所の控車(左)と、札幌運転所の控車(右)。どちらもチ1000形の改造車。 2011年撮影

最後に、長物車から改造された控車を3つ紹介しましょう。左はJR北海道函館運転所のチ1015です。入換えの際、この控車を連結する時としない時がありますが、運用上どのように区別されているのでしょうか。右は札幌運転所のチ1187で、函館運転所とほぼ同じタイプのチ1000形改造車です。北斗星やはまなす用の客車を入れ換える際に頻繁に使用されています。

Ecchujimahikae

3つ目は身近なところから。越中島貨物駅の跡地の一部に設けられたJR東日本東京レールセンターのチキです。この場所を行き交う貨車のほとんどは長物車であるため、編成を組むと紛れてしまい見逃されがちですが、モーターカーTMC500C(黄緑色のカエルの模様の入った車両)が入換を行う場合は、常にこのチキを1両間に挟んで運用されています。最近では可搬式の手摺も取り付けられ、ますます控車らしい姿になっています。控車を使用している理由ですが、構内に急曲線があるからなのか、はたまたTMC500Bの後位側(チキと連結する側)にデッキが無いためなのか、どちらなのでしょうか。

なお、このレールセンターにはモーターカーTMC500W(ベージュの犬の模様の入った車両)もありますが、そちらは常に同型機2両で重連を組んでおり、控車無しで運用されています。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道路線・車両研究へ にほんブログ村 鉄道ブログ 貨物列車へ
にほんブログ村 (鉄道ブログポータルサイト)

【注意】
 当記事掲載の写真は、特記の無い限りすべて公道(もしくは社会通念上立入りの許される区域)から撮影したものです。無断で私有地・社有地等へ立ち入ることは絶対におやめください。

【著作権の表示】
 当ブログの著作権者は、特記の無い限り、私 「社長」です。当ブログのすべての文章・写真・図面および図表は、日本国の法律(著作権法)と国際条約によって保護されています。改変したものも含めて、著作権者に無断で複製・配布することは出来ません。

|

« ★340000アクセス突破★名鉄デキ600プッシュプル工臨 | トップページ | ★345000アクセス突破★JR東海LRA9101-9102 »

 C.協三工業のスイッチャー」カテゴリの記事

コメント

フリーゲージトレインGCT-01が解体されたそうです!

投稿: アストナージ | 2013年7月25日 (木) 01:20

アストナージさんはじめまして
初代フリーゲージトレインが解体されましたか。形を保っているうちに撮れてよかったです。
四国は遠いのでなかなか行く機会がありません。weep

投稿: 社長 | 2013年8月 1日 (木) 12:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/63194/55107980

この記事へのトラックバック一覧です: ★JR四国多度津工場のスイッチャー★車両工場と控車たち:

« ★340000アクセス突破★名鉄デキ600プッシュプル工臨 | トップページ | ★345000アクセス突破★JR東海LRA9101-9102 »