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2012年8月11日 (土)

★360000アクセス突破★広電被爆電車651形

 2012年8月6日、広島に原爆が投下されて67年となりました。今年は、昨年とは異なり脱原発運動もジワジワと浸透している ようで、この時期広島のホテルはどこも満室。仕方なく、西条駅前のホテルに泊まることにしました。

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 私は、両親が共働きだったこともあり、小学3年まで学童保育所に通っていました。そこでは、毎年夏になると、先生に引率されて街のコンサートホールへ行き、映画上映会に参加するのが通例でした。映画といっても、子供受けするスタジオジブリ作品などではなく、原爆の記録映画です。いま思えばディープですね。(そもそも1981~83年当時は、まだジブリはメジャー化していませんでした)

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30年近く前のことですのであまり詳細は覚えていませんが、たしか主人公は被爆して白血病を患った女性で、骨髄移植を繰り返しながら生き続けるものの、最後は若くして他界してしまう、そんな内容でした。まだ当時は子供でしたので難しいことはわかりませんでしたが、うつ伏せになった患者の背中に、指の太さほどの巨大な注射針が刺される様子が、目に焼きついています。当時としては、若干トラウマになっていたかもしれません。

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大学に入る頃になると、地球温暖化やオゾン層破壊などの環境問題が社会的にも大きく取り上げられるようになりました。大学で理学部化学科に進んでいた私は、「放射線化学」を専攻しました。原子核物理学が、放射線を出す側の原子や素粒子を研究する学問分野であるのに対し、放射線化学は、放射線を受けた原子・分子の振る舞いを解明するものです。オゾン層や電離層などの上層大気では、太陽からの放射線(太陽風)にさらされた原子・分子が、地表付近とは異なる挙動を示します。このため、実験で似たような状況を再現するには、真空に近い状態まで空気を抜いたガラスの容器内に微量の原子・分子を封入し、加速器で放射線を当てて、イオン化や励起の状態を観察する必要があるわけです。

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こういう分野ですから、当然ながら物理化学はもちろんのこと、放射線や加速器のオペレーションに関する知見が不可欠になりますので、指導教官も原子核物理から転向したような、そっち系のムラの人もいました(苦笑)

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そして、私が大学院修士課程のとき、その事故は起きました。言うまでもない、東海村JCOの臨界事故です。日本人は、あれから一体何を学んだのでしょうか。

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おそらく、チェルノブイリの事故以降、理科系の人間の中にも(単に理系アタマを持っているという意味ではなく、実験・研究の経験があるという意味の理系人間)、原子力発電に夢を抱けなくなっている者は少なくないと思いますし、賛成する者も、その理由は代替手段が他に無いというきわめて消極的なものが主流でしょう。事実、1990年代以降、各大学にあった「原子力工学科」「原子炉工学科」の中には、「エネルギー工学科」のように暖簾を変えているところも見受けられます。「原子力」というキーワードが入っていると学生が集まらないからです。ホットな分野では無いということですね。

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 2011年3月に福島で起きた原発事故に対し、様々な議論・検証があります。学問に忠実な者は、地震や断層と原発の立地について、あるいは原発の構造やオペレーションについて、問題点を指摘するかもしれません。カネに忠実な者は、解決するあての無い放射性廃棄物の処理問題や、廃炉・そして除染に係るコストを勘案した場合に、本当に原発に経済合理性はあるのか、と問うかもしれません。理念に忠実な者は、脱原発を訴えるかもしれません。貴方や周りの人々は、何に忠実でしょうか。

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 広島には、出張も含めて10回以上訪問しています。被爆電車を見て、感じるものの「幅」は、これからも拡げていきたいと思っています。

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