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2012年9月28日 (金)

【くろがね線を読み解く】第116回■戸畑構内

 高炉のある製鉄所は、一般的に24時間365日操業が基本である。理由はもちろん高炉の火が落ちないためだが、高炉から流れ出る溶銑や転炉から連続鋳造工場へ運ばれる溶鋼を長期間貯蔵することができないことも遠因と言える。では、高炉より下流にある工程がすべて24時間365日操業かといえば、そんなことはない。連鋳でスラブ・ブルーム・ビレットなどの鋼片に姿を変えたあとは、置き場所さえ確保できれば長期間の貯蔵が可能である。貯蔵した鋼片を圧延する際は、エネルギー効率は落ちるものの再加熱処理を行って延ばしやすくすれば良いだけである。したがって、熱延工場、冷延工場、厚板工場、鋼管工場、製品出荷用の設備(駅に連絡する専用鉄道や、船積み用岸壁など)は、よほど景気が良くない限り、必ずしも休日まで動かす必要はない。

D6242010
■ストリップ南本線?を走行して第一操車場へ向かうD624+熱塊カバー台車 2010年

 前述の通り、下流工程が日曜に動くことはないから、邪魔にならない範囲で、Y製鐵所敷地境界に設けられたフェンスの外側から眺められる場合がある。

 第一操車場から先、線路は大きく二つに分岐する。一方は、北上して高炉・転炉のある方向へ向かい、他方は圧延工場や連鋳の方へ向かっているようである。興味深いのは、第一操車場を発着する列車のほとんどは後者の線路を通るということである。

まだ八幡地区に製鋼工場があった頃は、戸畑→八幡間で溶銑輸送も行われていたから、高炉から直接第一操車場へ向かう貨車もあっただろう。しかし2010年現在くろがね線で輸送されているのは半製品だから、高炉・転炉と第一操車場の間で直接貨車をやり取りする必要は無い。八幡から到着した鉄スクラップは、一見直接転炉へ向かいそうな気もするのだが、どうも一時的に貯蔵する場所があるらしく、転炉のある方向の線路へは入っていかないようである。

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