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2012年11月16日 (金)

★JR西日本★後藤総合車両所のスイッチャー(引退した協三20t)

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 JR西日本後藤総合車両所は、今年2012年で110周年を迎えました。昨年は、やんごとなき事情により毎年恒例の秋の公開が見送られましたが、今年は2012年11月4日に予定通り実施されました。

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■入換用20tスイッチャーと、目玉の親父列車キハ40 2095

 訪問の目的はもちろんスイッチャーの見物です。米子駅近くのホテルに前泊し、翌朝貸自転車で7~8分走ると、いとも簡単に当所へ到着しました。ホームページの案内では、境線の富士見町駅が最寄駅として紹介されていましたが、1時間に1本しか列車の来ない路線を利用するのは、ちょっと現実的ではありません。また、所内に駐輪場はありますが、駐車場はありませんので、レンタカーでのアクセスはまず無理でしょう。

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 場内最奥に留置されていたのは、所内で検査中の車両の入換に使用されている協三工業製の20t機です。1981年(昭和56年)製で、

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機械番号は06-28-01-001、製造番号はA20090です。製造番号の頭にAが付与されているのは、番号のインフレに対応するためです。

協三工業の機関車の製造番号は元々5桁で、先頭2桁が自重、残り3桁がシーケンシャルナンバーです。しかし、シーケンシャルナンバーは1978年の途中で999まで到達してしまいました。そこで、桁を増やさずに連続的に管理するため、1000両目以降は先頭にAを付与して再び001からの連番となりました。

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 上で紹介した目玉の親父キハの車内から、スイッチャーをじっくり見物することができました。状態は良いものの、聞いてみるともう使用できないため解体待ちとのことでした。上の前後からの2枚の写真をよく見ると分かりますが、キャブ側の連結器がそのまま残っているのに対し、ボンネット側の連結器はもぎ取られています。解体するにしては中途半端ですが、その理由はこんなところにありました。

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後藤総合車両所では、気動車のみならず電車の全般検査も実施するため、協三工業製20t機のボンネット側の連結器は、密着連結器と自動連結器の双方に対応した双頭連結器でした。上のとおり、2011年3月に導入された新型スイッチャーEHL-20のボンネット側を見てみると、双頭連結器を先代のスイッチャーから拝借して取り付けています。新型車両なのに、連結器だけ妙に草臥れていますね。

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 イベント終了後、入換があるかもしれないと期待して待っていると、所内で綱引き大会に供されていたDE15形2052号機が外に出てきました。機関車ラッセルの綺麗な形式写真を撮れる機会はなかなか無いので、往訪した甲斐がありました。

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DE15 2052は、1972年11月日本車輌製造によって製作され、国鉄旭川機関区に新製配置されたDE15 1002(製造番号3048)からの改造車です。1002号機は当所、複線単頭形(複線用ラッセルヘッドを片側のみに連結したタイプ)として新製されましたが、降雪時に方向転換するにはラッセルヘッドの旋回と機回しのために除雪する必要がありました。そこで、この作業を廃する目的で1976年2月18日に国鉄旭川工場において単線両頭形(単線用ラッセルヘッドを前後に1台ずつ連結したタイプ)へ改造され、1002→2052へと改番されました。新製された2台のラッセルヘッドには新しい製番3259が付与されています。オリジナルの複線用ラッセルヘッドは、同じく複線単頭形であった1006号機を複線両頭化するために使用されています。

【参考】

  • 『鉄道ピクトリアル』2000年12月号、電気車研究会

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