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2013年1月27日 (日)

★長野総合車両センターのスイッチャー★協三25t

 日本国内で稼働中のスイッチャーの中で、製鉄所のものを除くと、最も撮影が困難と思われる長野総合車両センターのスイッチャーを紹介します。

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 長野総合車両センターは、信越地区で運行されている車両の全般検査や改造工事などを担当しています。工場入場中の車両は、編成を解かれると自走することができませんので、車両入換用の黄緑色のスイッチャーが1両配置されています。このスイッチャー、平日はほぼ毎日動いており、撮影チャンスが多いように思われますが、実際には写真を撮れる場所まで出てくることはめったにありません。

スイッチャーが頻繁に動いているのは長野総合車両センターの留置線(+入出庫兼引上線)ですが、その東側には工場棟が、西側には北陸新幹線の高架線が配置されているため、通常敷地外からでは上の写真のような角度でしか撮ることができないのです。

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沿線の少し高い場所から撮っても、このように存在確認ができる程度で、まともに撮れる場所はありません。

 それでは諦めるか……否、より困難であればあるほど燃えるのがマニア心理というもの。撮影困難なスイッチャーの代表格に製鉄所の機関車がありますが、日本国内にある一貫製鉄所15工場のうち13工場で機関車を撮影してきた自負がありますので、JRのスイッチャー1両を断念している場合ではないのです。

戦略的には、手前まで出てくる条件を探るのがすべてです。その条件とは、

  1. 被牽引車が8~10両程度と長めであるとき
  2. 南側の解体線付近の車両を入れ換えるとき

のいずれか、ということになります。条件1より2の方が頻度は高いですが、スイッチャーが動くのは平日ですし、いつ動くのかわからないため、計画的に撮ることができません。

では条件1はどうでしょう?

長野総合車両センターでは、首都圏への新車投入により不要となった車両を他地区へ転属させるための改造工事も実施しています。首都圏から配給されてきた10両程度の長い編成は、このスイッチャーによって分割され、入れ換えられて各々工場棟へ向かいますから、配給直後を狙えば条件1に合致する、ということになります。

 2013年1月11日金曜日。翌土曜から月曜の成人の日に向けて連休となるため、この日はたまたま年度初めから休暇を申請していました。連休の予定はまだ固まっていなかったのですが、前日の1月10日昼休みにSNSをチェックしたところ、幕張車両センターから長野総合車両センターに向けて配給列車が走っているとの情報を入手しました。長野行の配給のスジは何パターンかありますが、10日の長野行は正午前後に武蔵野線内を通過するものでした。となると、八王子を14時頃通過し、長野に20時過ぎに到着、そのまま機関車が旧長野運転所まで搬入するパターンです。翌日のスイッチャーによる長編成入換がほぼ確定しますので、11日は長野に行くことにしました。

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 東京を早朝に発つあさまに乗り、9時前に長野に着けるように行けば十分です。上のように、9時過ぎに動車庫からスイッチャーが出てくれば、入換は確定です。

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スイッチャーが工場棟側に退避すると、長野車両センター所属のクモユニ143-1が、前夜に幕張から到着した211系10両編成を、旧長野運転所からゆっくりと引き出してきました。クモユニの役割は、運転所から工場脇の留置線へ車両を移動することです。スイッチャーは工場の持ち物で、運転所へ入ることができないための、クモユニが登場します。

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電磁直通ブレーキ車(クモユニ)と、電気指令式空気ブレーキ車(211系)の併結は興味深いものがあります。首都圏のクモヤ145の中には、ブレーキ読み替え装置を装備したものもありますが、このクモユニはどうなのでしょうか。

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この位置まで引き上げると、工場棟脇へ押し込みました。

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クモユニの入換が終わると、今度はスイッチャーの出番です。逆光でもありアングルを変えたいので、走って反対側へ回り込みました。

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するとようやく、スイッチャーを間近で撮ることができました。敷地外よりフェンス越しですから、レンズの大きいカメラでは撮れないでしょう。

  • 製造年  1998年
  • 製造者  協三工業
  • 自  重   25t 
  • 機械番号 06-28-01-010

1998年製と、長野新幹線用E2系より新しいのが目を惹きます。また自重も、このタイプで一般的な20tではなく25tというのも興味深いです。車両工場の入換機については、岩堀春夫著『鉄道番外録6』に比較的詳しい情報が掲載されていますが、そこに載っていないスイッチャーを見つけられると、喜びもひとしおです。

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専用線のスイッチャーは、ステップも簡易的なものが多いですが、車両工場のスイッチャーは手摺などがしっかりしていて安全への配慮が窺えます。キャブ側の連結器は密着連結器のみとなっています。

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何度目かの入換でボンネット側も。ボンネット側の連結器は、自連と密連の双頭連結器になっています。

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今度は側面から。よく見ると前輪がグレーになっていて後輪とは色が違いますね。ちなみに入換中の211系幕張車は、長野色に塗色変更されて長野支社管内で使用される予定です。

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幕張車の入換が終わると、今度は高崎車の入換が始まりました。この場所は、改造や解体待ちの車両が留置されるスペースで、外から見ることができます。

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入換中に移動して、さらに別の場所から。長野総合車両センターのスイッチャーを十分に満喫しました。

 写真を見るだけなら簡単そうに見えますが、撮影するにはそれなりの情報収集力・推理力、そして経験と勘が求めらる、そんなスイッチャーでした。このスイッチャーの写真をネットで検索しても、ボンネット側(正面)から撮影した形式写真がほとんど出てこないので、貴重な姿を記録できたと思います。

なお、長野総合車両センターでは毎年秋に公開イベントが開催されることが多いのですが、動車庫のある場所は公開エリア外ですし、展示車両を元の場所へ戻すための入換作業は当日実施されませんので、撮ることはできません。

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