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2013年8月27日 (火)

【石巻港駅と日本製紙専用鉄道】震災前後定点

 2013年のお盆前、およそ3年ぶりに石巻港の日本製紙専用鉄道(専用線ではない)を訪れました。復旧した製紙工場内で活躍するスイッチャーを紹介する前に、東日本大震災の津波被害から復旧した石巻港駅と専用鉄道の、震災前と現在の定点比較をしてみようと思います。

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 まずは石巻港駅の入口から。左が震災前2009年1月の様子、右が2013年8月の様子で、いずれも駅入口にある踏切からの撮影です。石巻港駅は、国鉄時代から一般貨物と日本製紙専用鉄道のコンテナを両方取り扱っており、専用鉄道とJRの貨車の受け渡しは、かつて駅の北側にある授受線(左写真)で行っていました。震災前には既にこの場所は授受に使用されなくなっていましたが、専用鉄道の入換で一番北側の荷役線へ貨車を据え付ける際に、有効長の関係で踏切を渡る必要があったため、この場所の線路が使用されることがありました。現在では右写真のとおり授受線はすべて撤去されています。

コキ車の背後にある家が、震災前と同じ位置にあることが分かりますね。津波で浸水したと思われますが、住んでらっしゃる方は無事だったのでしょうか。

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 次は、同じ踏切から工場側を臨みます。左が震災前2010年4月の様子、右が2013年8月の様子です。水色のスイッチャーが停車中の線路とその1本右が専用鉄道で、工場内へ分岐していく線路も見えます(左写真)。その右にある緩い勾配を上っていく線路が石巻港駅に至るJR本線です。一番右の線路は、紙製品の加工・販売会社である七星社の専用側線です。七星社専用側線は、JRとの分岐点から荷役線までの長さがあまりにも短いことから石巻港駅の一部とみなされることが多かったのですが、JR貨物時刻表平成23年版にも掲載されているれっきとした専用側線でした。現在では右写真のとおり、線路はすべて撤去されて更地になっています。七星社専用線については、震災前の現役時代に入換も撮影していますので、追って紹介します。

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左は2010年2月の石巻港駅のヤード。2013年8月現在は北半分が更地になり、南半分に着発線とコンテナホームがつくられています(右写真)。

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かつて12本もの仕訳線が並んでいた場所は、線路がすべて撤去され、石巻港駅の本屋がつくられています。高岡貨物駅と同じような簡易的な造りですね。

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2010年7月、引上げ線から分岐する仕訳線にDE10がコキ4車を推進している様子(左写真)。この場所は現在コンテナホーム化されています。やや北東、新駅舎の北側はJRの敷地ではないため2013年8月現在ではまだ入ることができます。それが右の写真です。背後にあるシリンダ状の白と銀色のタンクの位置関係で、撮影場所の「ズレ」もおおよそ把握していただけるのではないかと思います。

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最後に、左が2010年7月に撮影した、仕訳線へコキを押し込んだDE10、右が同じ場所を北西側から見た2013年8月現在の様子です。DE10による仕分け作業が見どころの石巻港駅でしたが、震災後の復旧時に貨車の導線を見直し、線路配線をスリム化してのリスタートとなりました。

 なお震災当日、この工場に出勤していた従業員は全員避難して無事だったとのことです(当日非番だった2名が残念ながら亡くなっています)。同じく津波被害を受けた岩手県大船渡市でも、一般市民は大勢亡くなっていますが、太平洋セメント大船渡工場では1名の死者も出ていません。災害時には、個人の判断や努力もさることながら、トップの判断やガバナンスがいかに重要であるかを、あらためて思い知らされます。

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