« ★590000アクセス突破★鹿児島市電100形 観光レトロ電車かごでん | トップページ | 【くろがね線を読み解く】第161回■東田地区くろがね線継送 »

2013年12月22日 (日)

JRの貨物列車で振り返る2013年

 ブログを拝見していると、皆さんそれぞれに今年の振り返り記事をアップされているようです。しかし自分は毎年のことながら、JRの貨物列車をあまり撮っていません。専用線や車両工場を訪問するついでか、出張の移動中に撮るのがせいぜいで、撮影する日時・場所が著しく制限されるため、まともなものはごく僅かです。そんな中から、ブログ未公開で、かつ今後も半永久的に公開するあてのない写真を四半期毎にご紹介しましょう。

●第一四半期 1~3月

20130127_ef652074
■京成電鉄3000形を甲種輸送するEF65 2074 1月27日、金谷-島田

 京成電鉄の赤電こと3300形が引退 するのに伴い、新車が導入されるというので、メーカーのある豊川から金谷まで、甲種輸送列車を追いかけました。上写真の3000形に代表される京成電鉄の都営浅草線乗り入れ規格対応車は、原則として逗子から専用鉄道経由で東急車輛へ搬入され、台車交換ののち、金沢八景から都営浅草線経由で宗吾車両基地まで回送されます。乗入れ実績のない系列の場合は、京成3600形電車3668FのオールM車4両編成に牽引されて回送されるので、甲種輸送の後にももう一つ楽しみがあるのですが、3000形は残念ながらすでに量産されている車両のため、自力回送でした。

なおこの時は、撮影後に歩いて大井川鉄道新金谷駅へ向かうと、SLの静態保存車の入換 を撮ることができました。一石二鳥ですね。

●第二四半期 4~6月

20130607_de101759
■701系5000番台を推進してAT入場するDE10 1759  6月7日、土崎-土崎工場

 今年初めて、標準軌区間である田沢湖線用の701系5000番台を土崎工場(現:秋田総合車両センター)で機器更新改造するのに伴い、秋田車両センター-土崎間で甲種輸送列車が運行されました。ほとんどの方にとってはこの列車が目当てですが、私の狙いはもちろん土崎工場のスイッチャーです。幸いにも、帰京後にJR秋田支社・土崎工場への取材が実現し、調査結果を鉄道ピクトリアル誌2013年10月号にて報告することができました。当日は甲種輸送列車の出発が4時間も遅れハラハラしましたが、たまたま保線の方がウロウロしていたので、聞き込みを行い、撮り逃さずに済みました。

●第三四半期 7~9月

20130816_eh50056
■安中行き鉱石列車を牽引するEH500-56  8月16日、牛久-佐貫

 常磐線で運行されている貨物列車の牽引機が、JR東日本田端機関区のEF510形からJR貨物仙台機関区のEH500形に代わったのも、今年3月のダイヤ改正です。常磐線の貨物列車にEH500はどう考えてもオーバースペックですから、いずれはJR貨物に譲渡されたEF510に置き換えられると思っていましたが、このままEH500の間合い運用とされるかもしれませんね。

水戸はORS化、EL入換を行っていた友部の専用線は列車の発着がなくなり線路が剥がされましたし、勝田の日立製作所専用鉄道は20年近く車両の出場はありません。常陸多賀は不定期でDL入換、小名浜は宮下への駅統合計画があり、自治体レベルでは廃止も検討されています。残っている貨物駅は日立と土浦だけですからね。

20130928_ef652060
■75レを牽引するEF65 2060  9月28日、吹田貨物ターミナル-尼崎

 これは大阪出張のついでだったでしょうか…梅田のビル群がバックになるこの場所は、JR東西線が開業してアクセスしやすくなった頃に来て以来ですから、もう20年近く経つでしょうか。EF65PFは相当撮っているのであまり未練はありませんが、今年は3月に吹田貨物ターミナルが開業して東海道本線の貨物列車の運用にかなり変化がありましたね。今後のダイヤ改正によっては、この場所を順光の時間帯に通過する貨物列車がなくなる可能性もあるので、せっかく大阪に来たので記念に撮っておこうという。

●第四四半期 10~12月

20131019_ef67102
■2070レを推進するEF67 102  10月19日 瀬野-八本松

 これは三原出張のついでだったでしょうか、それとも福岡のついでだったか、よく覚えていませんが。せっかく来たので縁起物ということで。今年実施されたJR貨物広島車両所公開では、EF67 0番台の来年引退を前提とした様々な企画があったようですね。その日は海外にいたので行けませんでした(泣)

20131124_ef81502
■1152レを牽引するEF81 502 11月24日、遠賀川-水巻

 EF81形300番台や450番台が富山機関区へ貸し出されていた のもつかの間、500番台が九州で活躍を始めたのも、今年のニュースですね。この時の502号機はまだスノープラウを付けたままでしたが、いまはどうでしょうか。この場所は、まだ液化塩素のタキが運行されていた4年前にも撮影していますが、そのときは田圃でした。現在ではご覧のようにキャベツ畑に変貌しています。

●EF81形500番台と450番台増備車の関係

20131215_ef81503 20131215_ef81454
■EF81 503と454   12月15日、鹿児島貨物ターミナル

 上の二つの写真を比較すればわかるとおり、500番台と450番台453~455号機の車体形態は瓜二つ。スカートに取り付けられた総括制御のためのジャンパ連結器の相違はありますが、車体だけに目をやると、裾のコンテナブルーのラインがなければ見分けがつかないほどです。

 450番台は、451・452号機の2両のヘッドライトが運転台窓下に設けられていたのに対し、453~455号機の3両はモデルチェンジされて、500番台同様に運転台窓上に設けられています。モデルチェンジの理由については2つの説があります。

  1. 500番台車体鋼体の引き当て説
  2. ヘッドライトへの着雪対応説

1には根拠があり、鉄道ファン1990年1月号に、当初EF81形500番台は6両発注見込みだったものが、正式発注時には3両に減らされたと記されています。そこで、モデルチェンジの真相は、後に450番台を日立製作所が受注した際に、水戸工場内で500番台用として仕掛りだった3両分の車体を引き当てたという主旨です。いっぽう2については、明確な根拠を聞いたことがありません。たしかに降雪地帯を走るEH500形やEF510形は、運転台窓下・窓上両方にヘッドライトを装備していますので、ライトの「数」は多い方が着雪対策にはなりそうですが。私見では説1を支持しますね。

20131215_ef81503_ef81454

 貨物用の機関車や貨車の製造実績は、時代の経済状況に大きく影響を受けるものです。鉄道ピクトリアル2013年10月号の拙稿にて、1970年から日車で製作された規格型の2軸ボギースイッチャーが、実際には5両で打ち止めになった背景について触れました。EF81形500番台が設計され、501~503号機が竣工した1989年は、バブル全盛期です。これに対して、450番台の増備車が登場した1992年はバブル崩壊後です。6両の仮発注が3両で打ち止めになり、その後が続かなかった時代の文脈を丁寧に見ていく必要はあるでしょうね。

 最後になりますが、弊ブログでは今後も、このように車両・運用の研究に軸足をおいて展開していきますのでよろしくお願いします。綺麗な編成写真や風景写真をご所望の方は、余所のブログへどうぞ~(笑)

【注意】
 当記事掲載の写真は、特記の無い限りすべて公道(もしくは社会通念上立入りの許される区域)から撮影したものです。無断で私有地・社有地等へ立ち入ることは絶対におやめください。

【著作権の表示】
 当ブログの著作権者は、特記の無い限り、私 「社長」です。当ブログのすべての文章・写真・図面および図表は、日本国の法律(著作権法)と国際条約によって保護されています。改変したものも含めて、著作権者に無断で複製・配布することは出来ません。

|

« ★590000アクセス突破★鹿児島市電100形 観光レトロ電車かごでん | トップページ | 【くろがね線を読み解く】第161回■東田地区くろがね線継送 »

その他」カテゴリの記事

コメント

富山へ転属になったEF81450代に後期型が選ばれていることをどう考えますか?

投稿: トルーマン | 2014年1月 6日 (月) 18:43

トルーマンさんはじめまして
仰るように、数年前に富山機関区へ転属し日本海縦貫線で使用されていたEF81 450番台は、453号機以降が選ばれていますね。
私は、本文で述べましたとおり、500番台と同じ車体を採用していることがキーになっていると考えます。全般検査は車両所で実施するので問題ないとしても、機関区で交換対応できる範囲の消耗部品(ライトや蓄電池など)や機器配置・コネクタ形状など規格が共通でなければメンテの際に余計な手間がかかりますので。
雪とヘッドライトという観点では、着雪対応としてはヘッドライトの「数」を増やすことがリスク軽減に繋がります。
「ヘッドライトが運転台窓上に付いている」ことと雪を直接関連付けるのは無理があるのではないかと私は考えています。

投稿: 社長 | 2014年1月 9日 (木) 12:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/63194/58803440

この記事へのトラックバック一覧です: JRの貨物列車で振り返る2013年:

« ★590000アクセス突破★鹿児島市電100形 観光レトロ電車かごでん | トップページ | 【くろがね線を読み解く】第161回■東田地区くろがね線継送 »