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2014年1月

2014年1月31日 (金)

【京葉臨海鉄道】脱線復旧時資材輸送用ワム80000形

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■京葉臨海鉄道塗色のワム80000形有蓋車  2014年1月、見学時に敷地内にて撮影

 京葉臨海鉄道千葉貨物駅では、カーリターダーを用いて、突放による効率的な入換作業が実施されています。万が一、貨車が脱線した場合に備え、機関区の脇には、脱線復旧用の資材を積んだワム80000形が留置されています。駅構内の脱線箇所までモノを移送するのが目的で、停車場外へ出ることはないため、車籍はありません。妻面の断面形状を見ると、三角屋根の初期型が種車のようですね。車号が何番だったのかはよく分かりません。

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 当記事掲載の写真は、特記の無い限りすべて公道(もしくは社会通念上立入りの許される区域)から撮影したものです。無断で私有地・社有地等へ立ち入ることは絶対におやめください。

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2014年1月26日 (日)

★610000アクセス突破★千葉貨物駅構内に残るタキ143645

 2012年9月15日に全般検査を受けて復活したかに見えた、ステンレス製のタキ43000形143645。(詳細は吉岡心平氏の解説記事 をご覧ください)

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■運用中のタキ143645    2009年7月9日、大宮操

 2009年に撮影した際は郡山駅常備(浜川崎駅臨時常備)で、浜川崎(東亜石油)から宇都宮貨物ターミナルと倉賀野貨物駅(いずれも日本オイルターミナルの内陸油槽所)への石油輸送に使用されていました。

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■イベントで展示中のタキ143645   2013年5月26日、横浜本牧

 昨年5月の神奈川臨海鉄道50周年記念イベントではこの車両が展示され、常備駅が浜五井駅になっていることを確認できました。車両がピカピカなのが少し気になりましたが……

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■運用を離脱し留置中  2014年1月24日、千葉貨物(見学時に敷地内より撮影)

 2014年1月24日現在、京葉臨海鉄道千葉貨物駅の構内端に留置されたままになっています。車輪が錆びついているので、しばらく動いた形跡はありません。今後どうなるのでしょうか。

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そしてもう一つ気になるのが、自重です。2009年には16.7tだったのが、2013年には16.5tとなり、0.2t軽量化しています。どなたかこの謎を解いていただけないものでしょうか。

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2014年1月25日 (土)

▲三菱化学酸化エチレン輸送▲こぼれ話

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 数年前に特集を組んだ、三菱化学鹿島事業所から四日市事業所への酸化エチレン輸送。

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私がこの列車に着目したのは、当時住んでいた地元を明るい時間帯に通過する列車で土曜日も撮影可能だったからですが、特に注意して頻繁に観察するようになったのは、四日市事業所行き以外に、三洋化成(東港)行きが不定期で連結されている のを知った頃からです。

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本記事では、東港行き撮影に漕ぎ着けるまでの間に近隣地域で撮影した列車の中から、未発表分を紹介します。

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 普段、奥野谷浜発塩浜行きの列車には、左上の列車指定表示票が差し込まれていました。列車指定表示票は、途中駅で列車番号が変わる(言い方を変えると別の列車に併結されて運行される)貨車に対して差し込まれる紙で、継送駅の駅コードと列車番号が記されています。以前紹介した ように、酸化エチレン編成は途中駅で前後に別の編成を分割併合しながら運行されるため、車票と列車指定表示票は、分割併合を行う貨車(編成の両端)に左右各1枚ずつありました。

ところが、私はあるときに違和感を感じました。それは、ごく稀に、最後尾だけでなく、その1両前にも車票と列車指定表示票が差し込まれている場合がある、ということに気付いた時です。

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謎は意外と早く解明できました。奥野谷浜発の列車は、近隣の南流山駅の中線で長時間運転停車するダイヤだったため、貨車の側面を駅ホームから記録できたからです。

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これが、最後尾のコキ200形にささっていた車票と列車指定表示票の写真。ご覧のように、奥野谷浜発東港行きの車票と、鹿島サッカースタジアム→東京タ→稲沢→笠寺の継送ルートが記されていました。これを発見した時は身震いしたものです。東港行きである最後尾の1両前は塩浜行ですので、稲沢で編成が分割されますから、最後尾とその1両前、2両連続で車票アリのコキ車が連結されていたわけです。

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ただし問題なのはここから。曜日を変えて72列車を観察しても、東港行きの連結曜日にはまったく規則性はありません。東港行きは名古屋臨海鉄道線内を走行しますからぜひ撮影したいところですが、運行日を事前に予測して名古屋方面へ撮りに行くことは不可能であることを悟りました。

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東港行きが連結されているかどうかを知るためには、車票の中身を読む必要はなく、72列車を観察して、車票入りコキ車が機関車次位と最後尾だけなのか、それらに加えて最後尾の1両前にも入っているのか、それだけを見ておけば良いです。

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そして、運良く東港行きが連結されていても、翌日休みでなければ名古屋へ行くことはできませんから、必然的に毎週金曜日に徹底的にチェックすることになります。これは非常に無味乾燥な作業で忍耐力・貫徹力が必要ですが、スポーツでいう筋トレに相当するものだと私は割り切ることにしました。

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スポーツを楽しめるようになるには、まず基礎体力が必要です。貨物列車の運行解析も同様で、つまらなくても休まずに習慣化し、酷暑の日も豪雨の日も、構わず続けることが重要です。

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東港行きは不定期でただでさえ捕捉が難しいのに、それが都合よく金曜日に連結されることなど、なかなかありません。

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しかし、構図に飽きてきて撮影場所を変え、列車から離れすぎてしまうと、車票がささっているかどうかを判断することができなくなってしまい、本来の目的から外れてしまいます。

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同じ場所で撮影した写真ばかり残るのは不本意ですが、背に腹は代えられません。

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機関車の記録と割り切るしかないでしょう。


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この時期のEF65形1000番台には、国鉄色・2色更新色・3色更新色、ナンバープレートもクリーム地色・赤・青・白、スノープラウ有無などバリエーションがあったので、車票チェック以外ではそれが観察時唯一の楽しみでした。

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いい加減断念しようかと思っいはじめた秋頃になって…

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2009年10月16日金曜日、ついにその日はやってきました。新座駅にて撮影した72列車はコキ6車。車票入りは1・5・6両目でした。つまり前5両は塩浜行き、最後尾1両は東港行きというわけです。ビンゴ!

早速帰宅中に携帯で夜行バスを予約し、翌朝満を持して名古屋入り。稲沢発1554列車に酸化エチレンが連結されているのを熱田で無事撮影してから金山へ戻り、名鉄で名和へ。徒歩15分で撮影場所まで移動し、名古屋臨海鉄道の社線内列車も捕捉に成功 したというわけです。

 東港行きの発見から名古屋臨海鉄道での撮影成功まで数か月間かかりましたが、これを不毛と捉えるかどうかはひとそれぞれ。一つ言えるのは、発掘する楽しみを味わえるのは、いつもパイオニアだけだということです。余所様に種明かしをしてもらって上げ膳据え膳で撮ったものは、感動が薄れるのも早いというのが経験則。起きている事象は同じでも、そこで趣味的な充実が得られるかどうかは、見方次第です。

●酸化エチレン輸送の廃止日

 最後になりますが、列車の最期について補足します。鹿島事業所から四日市事業所への酸化エチレン輸送は、当初2011年3月12日のダイヤ改正で廃止される予定でした。しかし、実際には3月10日に成田線久住-滑河間で発生した酸化エチレン空車返却便(73列車)の脱線事故の影響で翌11日の発送便は運休となり、11日午後に発生した東日本大震災により鹿島臨海鉄道が不通となったため、そのまま廃止されています。輸送先の三菱化学四日市事業所では、空タンクの川崎貨物や安治川口への返送が続けられたために4月に入っても専用線の入換は断続的に継続していたようですが、奥野谷浜発の最後の列車は3月10日の便であり、11日発便は運休ですので、事実上の廃止日は11日とみるべきでしょう。

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2014年1月21日 (火)

【くろがね線を読み解く】第165回■圧延ロール交換入換

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■条鋼工場裏手でアントに推進される台車     2013年

 条鋼工場裏手の幹線道路沿いに、行き止まりの線路が見える場所がある。使っているのかどうかもよく分からない線路であったが、この日は偶然メロディが流れていて、旋回灯が点滅していたので、何か来るな?と思わず立ち止まってしまった。20秒ほど待つと、台車に乗せられた圧延ロールがやってきた。

最初は自走式の台車なのかと思ったが、よく見ると後ろからアントで押しているのが分かる。工場内にある圧延ロールを交換するための入換のようだが、製鐵所お得意のワンマン運転ではなく、誘導と運転各1名で入れ換えている。制服を見る限り、構内で機関車の運転を担当している会社とは別会社のようである。リモコン化されていないのもその辺りに起因するのかもしれない。

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2014年1月19日 (日)

★605000アクセス突破★長野色の115系

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■JR東日本の115系長野色   2009年3月16日、平田-南松本

 そろそろ引退時期が話題になり始めた、JR東日本の115系電車。カラーバリエーション豊富な115系の中でも、1998年2月の長野オリンピック開催に合わせて塗り替えられたこの長野色が、一番センスが良いと思います。

 撮影当時は、背後のセメントメーカー出荷基地の側線端にある動車庫の中に、専用線現役時代に使用されていた日車製15tスイッチャーが保管されたままになっていましたね。その後姿を消したので解体されたかと思いきや、那珂川清流鉄道保存会に引き取られていました。そのうち見学に行ってみたいものです。

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2014年1月17日 (金)

◆ドイツ鉄道◆Audi専用列車

 2012年のゴールデンウィークにドイツ北部 を訪れた際、列車を待っている間に様々な貨物列車がやってきました。

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■BR185 mit Autotransportwagen   30-4-2012,  Ibbenbüren - Ibbenbüren Esch

ドイツ鉄道の185形電気機関車401号機が牽引してきたのは、自動車専用列車。

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■Laekks553 ? mit Audiautos

貨車にはAudiの新車がずらり。

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日本ではもう車運車は消滅していますので羨ましい限りですが、こうして目の当たりにすると、やはりドイツは鉄道王国であると同時に自動車王国でもあるという事をひしひしと感じます。

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列車の向かう先にはオランダ・アムステルダムがありますが、この貨物列車が国際列車なのかどうかはよく分かりません。185形は、ドイツ国内の交流15kV・16 2/3Hzのみならずオランダ・フランスの直流1.5kVにも対応した交直両用の機関車ですので、もしかしたら?

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2014年1月14日 (火)

★電機メーカーF社専用側線のスイッチャー★日立25tロッド駆動

 本記事は、新春初の専用線の記事となります。どこを紹介しようか迷いましたが、普段はなかなかお目にかかることのできないスイッチャーを紹介することにしました。

 千葉県の京葉臨海工業地帯に工場を構える電機メーカーF社は、京葉臨海鉄道京葉市原駅連絡の専用側線を有しており、製品である変圧器の発送に鉄道を使用しています。直近では、2010年に、大物車を使用した特大貨物輸送も実施しています。変圧器を積んだシキ車は、京葉市原駅から蘇我駅まで京葉臨海鉄道のディーゼル機関車に牽引され、JRの貨物列車に継送されて各地へ送り出されます。しかし、変圧器の積み付けを行うのは駅ではなく工場の建屋内ですから、建屋から駅につながる授受線までシキ車を移送する必要があります。移送作業はF社の敷地内ですのでF社の責任において実施され、機関車も臨海の機関車ではなく、F社専用のものが使用されています。

 F社は毎年、社員とその家族向けに工場公開イベントを実施しているようです。今回の開催にあたり、スタッフの方からご招待いただきましたので、訪問することにしました。ありがたいことです。

2013年のとある日、内房線のとある駅で降りてみると…

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無料送迎バスが止まっていました。数分間揺られて着いたのは、

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イベント会場。子供たちの楽しそうな声が聞こえてきます。声の聞こえる方に向かって歩いていくと、

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スイッチャーが留置されていました。どうやら子供たちを乗せて工場内を往復しているようです。

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鉄道会社の工場公開イベントで、車両入換用のスイッチャーがアトラクションになるケースは、これまでにもJR貨物広島車両所 などで経験していますが、専用線所有者が同種のイベントを実施するというのは極めて稀ですね。

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 スイッチャーは2両あり、今回はそのうちの現役の1両を紹介します。国鉄色ライクな塗装を施されたこのスイッチャーは、日立製作所製のL型2軸機関車で、諸元は以下の通りです。

  • 記号番号 : (無番)
  • 自   重 : 25t
  • 車軸配置 : B
  • 機   関 : 振興DMH17C(180ps/1500rpm)
  • 液体変速機: 振興TC-2
  • 動力伝達方式:ロッド駆動
  • 製造年 : 1968年
  • 製造所 : 日立製作所
  • 製造番号 : 13005

※諸元については、日立製作所のサプライリストより抜粋。

 日立製のロット駆動の機関車はあまり多く残っておらず貴重です。右上の写真を確認すると、ボンネット先端床下に銀色のシリンダ状の容器が取り付けられ、排気管が引回されているのが分かりますが、これはスパークアレスタです。スパークアレスタ(またはスパレスター)とは、自動車や重機などを火気厳禁のエリア内で使用する際に、排気管の先端に取り付けて排気に含まれる火の粉を除去するための装置です(事例はこちら )。F社は電機メーカーですから、スイッチャーにスパークアレスタを取り付けて防爆仕様に改造する必要などないはずです。疑問に思って渡辺台帳を調べてみると、このスイッチャーの最初の納入先は、京葉臨海鉄道北袖駅にある石油メーカーF社の袖ヶ浦製油所であることが分かりました。製油所内は、石油精製の過程で可燃性のガスが発生する可能性がありますから、防爆仕様とされたのでしょう。イベント主催のF社の方に確認したところ、当初は製油所内の側線の貨車入換用として使用されていたものの、後に臨海鉄道の機関車で入れ換える方式に改められたために用途不要となり、この工場へ移ってきたとのことです。

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 一般公道から見える場所で活躍している同型機としては、名古屋臨海鉄道で保線に使用されているOD25(1971年製、製番13148)が唯一のものです。車体寸法・形状・自重・動力伝達方式(ロッド駆動)のみならず、エンジン・液体変速機も同一形式ですので、同型機と言ってよいと思います。OD25は、キャブ前面窓間に煙突のある標準スタイルですので、F社のスイッチャーと比べてみると、キャブの煙突撤去など改造箇所がよく分かると思います。

もう1両の茶色いスイッチャーについては、またの機会に。

(つづく)

【注意】
 
当記事掲載にあたり、F社ご担当者様にブログ掲載許可をいただきました。
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2014年1月13日 (月)

【くろがね線を読み解く】第164回■チキ5500形走行試験

 2013年11月23日から24日にかけて、またLCCのお世話になり九州を訪れた。23日に西鉄宮地岳線(現在は貝塚線?)で運用に就いていた300形を何度か撮り、午後に特急きらめきに乗って黒崎→八幡に来てみると、珍客が鎮座していることに気付いた。

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ResearchCabinと命名されたZX45A形事業用コンテナ2個を積んだコキ106形119号が、「緑チキ」こと私有貨車のチキ5500形3両編成とコキ104形1両(いずれも空車)に挟まれて、西八幡の小ヤード留置されていたのである。
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ZX45は、機関車や貨車の走行中のデータ収集をするために製作された事業用コンテナ。測定機器を動かすために電気が必要なのでディーゼル発電機を積んでおり、人も乗れるようになっている。

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ZX45Aからは何やら怪しげな電気関係のケーブルが隣のチキ5500に伸びている。

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ケーブルには、連結を解く際に着脱可能なコネクタ類はなく、直付けしてあるので、この編成でしばらく走行試験を実施するのかもしれない。

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ケーブルの半分は台枠の側面に沿ってそのまま隣に連結されたチキ5500形へと向かい、残り半分は自分自身のFT1-2台車の車軸へと至る。

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車軸には何やらシリンダ状(円筒形)の装置が取り付けられている。付いているのがもし、発電機と熱電対ならば、走行中の速度と温度を測定することができる。

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人がいないのでデータ収集の目的は聞けないが、国鉄時代に登場した「九チキ」ことチキ5500形は、2014年をもって引退し、黒崎発送のレール輸送列車は、民営化後に日車で製作された私有貨車の「緑チキ」ことチキ5500形で統一される見込みである。現在私有チキの最高速度は85km/hだが、以前の記事 で言及したように、ブレーキシステム上は95km/hに対応しているはずなので、車種が私有チキに統一されれば、列車の最高速度を95km/hに向上することができる。更にダイヤ混乱時には、一般の95km/h列車に併結して運行することも可能になり、冗長性が向上する。

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チキ5500形の反対側には、コキ104形1507号が連結され、同じようにZX45Aからケーブルが伸びていた。


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FT-1台車の車軸にも、同様の測定装置が取り付けられていた。Research11koki1041507

 チキ5500形のみならずコキ104形も連結するのは、しごく当然の措置である。すでに110km/hの実績のあるFT-1台車と、FT1-2台車の走行データを比較したいなら、同一条件で測定しなければ意味がない。レール・バラストを含めた軌道の状態は日々変化するから、同じ日に、同じ区間で、同じ速度で測定することが重要で、手っ取り早いのはFT-1/FT1-2を両方連結した編成を走らせて同時に測定し比較すればよいわけである。

●運行日の予測

 さて、こういった編成はいつ運行されるのかわからないのが悩みの種である。人がいれば聞けばよいのだが、土曜日の西八幡は基本的に無人なのでそういうわけにもいかない。しかし、運行日を特定する方法は、ある。上の写真を見ると、コキ104形の門司港寄りに、レールを積んだチキ5500形が留置されているのが分かる。しかも、もう一つ上の写真を見ると、コキ104形は右手のチキ5500形とは連結されていないことが分かる。この「連結されていない」というのが非常に重要。

右手の実車のチキ5500は、11月25日月曜日の170列車で西浜松に向けて発送される編成である。チキ5500走行試験のための編成は、西浜松行の編成よりも黒崎寄りに留置されていることから、前日24日日曜日以前に発車することが分かる。しかも、上の写真を撮影したのは11月23日土曜日であったから、24日日曜日に発車することが確定する。

●運行時刻の予測

 黒崎-西八幡間で入換が実施される時間帯というのはだいたい決まっている。以前の記事で何度も紹介しているように、黒崎-西八幡間の入換は鹿児島本線貨物線の上り本線を占有して行われるため、上り本線で事実上の線路閉鎖を行う必要があるからである(駅構内の入換のために上り本線の運行を禁止するという意味であり、法規上の厳密な意味での線路閉鎖ではないが)。西八幡の入換は、貨物時刻表によると171列車到着後→170列車発車前に実施されるが、実は11時と13時過ぎに、貨物時刻表未掲載のスジもある(いずれも普段はJR九州向け工臨の発送 空車到着 に使用される)。むかしは夕方にも入換のスジがあったように記憶しているが、最近はほとんど使用されることはないようなので、朝から13時過ぎまで張り込んでいれば撮り逃すことはない、ということになる。日曜日は予定をあけてあったので、八幡駅近くのホテルに当日予約で部屋を取り、翌日に備えることにした。

●チキ5500形走行試験の実施

 24日日曜日は、朝から171列車を待っていたが機関車単機もやってこないので、11時か13時過ぎの便で入れ換えると予測し別の場所へ向かった。

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とりあえず11時頃に戻ってみると、上のとおりZX45Aに人が乗り込み、ディーゼル発電機の音も聞こえる。とっさに行先を聞いてみると「黒崎まで」とのことだが、食い下がってその先の予定を聞いてみると「北九州まで行く」とのこと。すぐに移動を開始しなければと思った矢先、背後から聞き慣れたモーター音が聞こえてきて……

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ED76形1022号機があらわれた。2010年秋に工臨運用を引退して以来、ED76が西八幡で入換を行うこと自体珍しいが、いまは感傷に浸っている場合ではない。すぐに黒崎へ移動する。

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電動レンタサイクルで暴走して6分で所定の場所へ到着すると、5分も待たずに列車はやってきた。進行方向を変える際にABBを落とすのが面倒なのか、鹿児島寄りのパンタを上げたまま前パンで黒崎へ戻ってきた。

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走行試験編成が黒崎駅構内へ進入する。駅構内には、もう1両のED76形1017号機の姿も見える。すぐに八幡に戻り駅北側に自転車をとめてホームへ入ると、先客は一人もいなかった。

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北九州貨物ターミナルに向かって発車したチキ5500形走行試験編成。編成は門司港寄りから順に、

  • ED76 1017
  • コキ104-1507
  • コキ106-119(ZX45A-2,1)
  • チキ5500-13
  • チキ5500-14
  • チキ5500-15
  • ED76 1022

であった。前後に機関車を連結しているということは、特定の区間を往復運転するものと思われるが、時刻が分からないので、この日はこれにて終了し、別の場所へ向かうことにした。

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2014年1月 9日 (木)

【くろがね線を読み解く】第163回■日鉄住金物流八幡チキ5500形

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■日鉄住金物流八幡チキ5500-9,8,7     2013年11月24日、黒崎駅分岐

 2013年4月1日付で、鉄鋼メーカーNS社の関係会社である日鐵物流と住友金属物流が合併し、日鉄住金物流が誕生した。これに伴い、子会社の日鐵物流八幡も日鉄住金物流八幡となった。

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■チキ5500-9

チキ5500形の台枠側面に表記された社名も、新社名へと変更されている。社名変更間際に日本車輌製造で製作された車両は、出場時点ですでに新社名が表記されていたが、3月31日まではラベルで覆い隠していた。

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■チキ5500-8

50メートルレールを固定するのは、3両編成のうちの真ん中の1両、車号が 3n-1(n≧1)の車両である。

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■チキ5500-1

登場時に日鐵運輸表記だった車両は、上から新社名のステッカーを貼っている。

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 来る2014年4月1日付で、鉄鋼メーカーNS社のY製鐵所とK製鉄所が統合され、物流孫会社についても、日鉄住金物流八幡と日鉄住金物流小倉が合併し、新会社が誕生する予定である。2014年1月1日現在、新社名は検討中とのこと。上写真の社名表記が再び変更される可能性も、ゼロではない。

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2014年1月 7日 (火)

★600000アクセス突破★京成電鉄3300形第一編成の去就

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■2009年6月、柴又-金町

 アクセス突破記念は時事ネタから。

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■2013年4月、町屋-千住大橋

本日21時頃、高砂検車区から出区した京成3300形電車のトップナンバーの4両編成が、東成田方向へ向けて回送されていきました。急行灯点灯、行先・種別幕は共に空白(青地)でした。いったいどのような目的で、どこまで回送されたのでしょうか。

●2014年1月16日追記

 本日夜、京成金町線の運用に上記の3300形トップナンバー編成が充当されているのに遭遇しました。この記事を書いた1月7日火曜日の回送が廃車回送ではなかったことにホッとしました。

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2014年1月 5日 (日)

【くろがね線を読み解く】第162回■黒崎レール工臨 車票チェック

 昨年6月9日に運行された、黒崎発のレール工臨

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■DE10重連で黒崎へ出場した工臨 2013年6月9日、黒崎駅付近
 
※2015年現在この場所は資材置き場となり立入不可です。ご注意ください。

西八幡(黒崎駅分岐)でレールを積んだチキ車を受け取ったDE10重連が黒崎に到着すると、

Kurosaki01

連結部の確認と、

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最後尾のチキへの反射板の取り付けが行われた。

●車票チェック

 チキの台枠側面に差し込まれた車票を順番に確認してみると、鹿児島寄り(牽引機寄り)から順に以下の通りであった。

【編成1】

Kurosaki1hakata00

最初の編成は、長さ50メートルの60Kレールを24本積載した、チキ6000形4両編成。着駅名が「博多保線区」だが荷受人名が「JR九州レールセンター」となっており、遠賀川駅構内にあるレールセンターまで輸送されるものと思われる。

Kurosaki1hakata03

俯瞰と、


Kurosaki1hakata02 Kurosaki1hakata01
※2015年現在、右写真の場所は資材置き場となり立入不可です。ご注意ください。

左右側面から。

【編成2】

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 編成1の後ろに連結されていたのは、25メートル60Kレール12本と、20メートル60Kレール2本を積載したチキ6000形2両編成。着駅名は「肥前山口」、荷受人名は「北九州資材センター」であった。こちらは編成1とは異なり、保線基地へ直行するものと思われる。

Kurosaki2hizen01 Kurosaki2hizen02

俯瞰と側面。20メートルレールが内側に積まれているのが分かる。

【編成3】

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 次は50メートル50Nレール11本を積載したチキ6000形4両編成。着駅名は「鍋島」、荷受人名は「佐賀工務」となっている。荷受人名が「資材」「工務」と使い分けられている理由はよく分からないが、50メートルレールは溶接して更に長いレールにすることが多いので、編成3は編成2のように資材センター(保線基地)へ直行せず、一旦溶接を担当する工務宛に輸送されるのかもしれない。「○○資材センター」が活字なのは、ある程度頻繁に輸送する機会があるためで、「△△工務」はスポット輸送だから手書きになっていると思われる。

Kurosaki3nabe01

側面。

【編成4】

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 最後が25メートル50Nレール32本と、20メートル50Nレール11本を積載したチキ6000形2両編成。着駅名は「鍋島」、荷受人名は「北九州資材センター」で、こちらは着駅が編成3と同じだが、荷受人が保線基地になっている。

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俯瞰と側面。断面が青いのは普通レールだが、では青くないのは!?という疑問は残る。

(つづく)

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2014年1月 2日 (木)

■太平洋石炭販売輸送■春採湖畔

 運輸省鉄道局監修 『鉄道要覧』平成七年度版によると、1994年現在太平洋石炭販売輸送株式会社が鉄道営業を行っている路線は、春採(はるとり)-知人(しれと)間を結ぶ全長4.0kmの臨港線のみです。その後2013年までの間、路線の延伸や廃止は行われていませんので、現在でもこのデータを正として問題ないと思われます。

 臨港線の東側半分は春採湖の南岸をぬうように走ります。現在の春採湖は住宅地に囲まれていますが、400種類以上の植物が生息し、130種類以上の鳥類が訪れる自然豊かな湖で、1937年(昭和12年)には「ヒブナの生息地」として国の天然記念物に指定されています。

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 2013年のゴールデンウィークに訪れると、連休谷間の平日だったためか、1日6往復全便が運行されていました。またこの時は、箱型の電気式ディーゼル機関車DE601が重要部検査で運用を離脱しており、凸型DL2両によるプッシュ・プル運転の珍しい光景が見られました。


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プッシュ・プルの形態をとっているのは、終点の知人で編成を分割して荷下ろしするためです。もちろん、知人行きは荷を積んでいるうえに上り勾配ですので後部の機関車も力行していますが、春採行きの後部機関車のエンジンはアイドリング状態のようです。

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貨車は2両1ユニットの連接構造で、走行中に機関車からの指令により遠隔で解放するため、制御線の引き通しを備えています。


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制御線の引き通しは海側のみの片渡り構造です。上のとおり機関車側の端梁を見ても、ジャンパが海側にしかついていないのが分かります。


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上写真はD801牽引の知人行き。本来、DE601が知人寄りに連結されるときは、このD801は春採寄りに連結されています。


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そして普段D801が連結されている春採寄りに、予備機のD401が連結されていました。

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D801のラジエーターファン上にある蓋い(ボンネット上に載っている屋根のようなもの)は、選炭場で上から落下してくる石炭がファンに接触しないための装備です。したがって、ラジエーターファンが上に向いて付いていないD701には、この装備はありません。

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ここはパチンコ屋の駐車場の端にある有名な?撮影場所ですが、冬期~春期以外は樹木が生い茂りまともに撮れないと思われます。

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春採湖の周辺ばかり見ていると、あたかも北海道の雄大な大自然の中を走っているかのような錯覚をしがちですが、沿線は基本的に市街地ですので、電動レンタサイクルでうろうろしながら撮れる鉄道です。くろがね線 より規模も小さいですしね。

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