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2014年1月25日 (土)

▲三菱化学酸化エチレン輸送▲こぼれ話

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 数年前に特集を組んだ、三菱化学鹿島事業所から四日市事業所への酸化エチレン輸送。

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私がこの列車に着目したのは、当時住んでいた地元を明るい時間帯に通過する列車で土曜日も撮影可能だったからですが、特に注意して頻繁に観察するようになったのは、四日市事業所行き以外に、三洋化成(東港)行きが不定期で連結されている のを知った頃からです。

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本記事では、東港行き撮影に漕ぎ着けるまでの間に近隣地域で撮影した列車の中から、未発表分を紹介します。

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 普段、奥野谷浜発塩浜行きの列車には、左上の列車指定表示票が差し込まれていました。列車指定表示票は、途中駅で列車番号が変わる(言い方を変えると別の列車に併結されて運行される)貨車に対して差し込まれる紙で、継送駅の駅コードと列車番号が記されています。以前紹介した ように、酸化エチレン編成は途中駅で前後に別の編成を分割併合しながら運行されるため、車票と列車指定表示票は、分割併合を行う貨車(編成の両端)に左右各1枚ずつありました。

ところが、私はあるときに違和感を感じました。それは、ごく稀に、最後尾だけでなく、その1両前にも車票と列車指定表示票が差し込まれている場合がある、ということに気付いた時です。

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謎は意外と早く解明できました。奥野谷浜発の列車は、近隣の南流山駅の中線で長時間運転停車するダイヤだったため、貨車の側面を駅ホームから記録できたからです。

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これが、最後尾のコキ200形にささっていた車票と列車指定表示票の写真。ご覧のように、奥野谷浜発東港行きの車票と、鹿島サッカースタジアム→東京タ→稲沢→笠寺の継送ルートが記されていました。これを発見した時は身震いしたものです。東港行きである最後尾の1両前は塩浜行ですので、稲沢で編成が分割されますから、最後尾とその1両前、2両連続で車票アリのコキ車が連結されていたわけです。

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ただし問題なのはここから。曜日を変えて72列車を観察しても、東港行きの連結曜日にはまったく規則性はありません。東港行きは名古屋臨海鉄道線内を走行しますからぜひ撮影したいところですが、運行日を事前に予測して名古屋方面へ撮りに行くことは不可能であることを悟りました。

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東港行きが連結されているかどうかを知るためには、車票の中身を読む必要はなく、72列車を観察して、車票入りコキ車が機関車次位と最後尾だけなのか、それらに加えて最後尾の1両前にも入っているのか、それだけを見ておけば良いです。

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そして、運良く東港行きが連結されていても、翌日休みでなければ名古屋へ行くことはできませんから、必然的に毎週金曜日に徹底的にチェックすることになります。これは非常に無味乾燥な作業で忍耐力・貫徹力が必要ですが、スポーツでいう筋トレに相当するものだと私は割り切ることにしました。

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スポーツを楽しめるようになるには、まず基礎体力が必要です。貨物列車の運行解析も同様で、つまらなくても休まずに習慣化し、酷暑の日も豪雨の日も、構わず続けることが重要です。

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東港行きは不定期でただでさえ捕捉が難しいのに、それが都合よく金曜日に連結されることなど、なかなかありません。

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しかし、構図に飽きてきて撮影場所を変え、列車から離れすぎてしまうと、車票がささっているかどうかを判断することができなくなってしまい、本来の目的から外れてしまいます。

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同じ場所で撮影した写真ばかり残るのは不本意ですが、背に腹は代えられません。

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機関車の記録と割り切るしかないでしょう。


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この時期のEF65形1000番台には、国鉄色・2色更新色・3色更新色、ナンバープレートもクリーム地色・赤・青・白、スノープラウ有無などバリエーションがあったので、車票チェック以外ではそれが観察時唯一の楽しみでした。

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いい加減断念しようかと思っいはじめた秋頃になって…

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2009年10月16日金曜日、ついにその日はやってきました。新座駅にて撮影した72列車はコキ6車。車票入りは1・5・6両目でした。つまり前5両は塩浜行き、最後尾1両は東港行きというわけです。ビンゴ!

早速帰宅中に携帯で夜行バスを予約し、翌朝満を持して名古屋入り。稲沢発1554列車に酸化エチレンが連結されているのを熱田で無事撮影してから金山へ戻り、名鉄で名和へ。徒歩15分で撮影場所まで移動し、名古屋臨海鉄道の社線内列車も捕捉に成功 したというわけです。

 東港行きの発見から名古屋臨海鉄道での撮影成功まで数か月間かかりましたが、これを不毛と捉えるかどうかはひとそれぞれ。一つ言えるのは、発掘する楽しみを味わえるのは、いつもパイオニアだけだということです。余所様に種明かしをしてもらって上げ膳据え膳で撮ったものは、感動が薄れるのも早いというのが経験則。起きている事象は同じでも、そこで趣味的な充実が得られるかどうかは、見方次第です。

●酸化エチレン輸送の廃止日

 最後になりますが、列車の最期について補足します。鹿島事業所から四日市事業所への酸化エチレン輸送は、当初2011年3月12日のダイヤ改正で廃止される予定でした。しかし、実際には3月10日に成田線久住-滑河間で発生した酸化エチレン空車返却便(73列車)の脱線事故の影響で翌11日の発送便は運休となり、11日午後に発生した東日本大震災により鹿島臨海鉄道が不通となったため、そのまま廃止されています。輸送先の三菱化学四日市事業所では、空タンクの川崎貨物や安治川口への返送が続けられたために4月に入っても専用線の入換は断続的に継続していたようですが、奥野谷浜発の最後の列車は3月10日の便であり、11日発便は運休ですので、事実上の廃止日は11日とみるべきでしょう。

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