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2014年6月

2014年6月29日 (日)

【くろがね線を読み解く】第181回■150mレール輸送 実車走行試験

 2014年5月上旬の某新聞に、Y製鉄所が4月に発表した150mレールの出荷開始に関連する記事が掲載された。専用貨車にレールを積んだ状態での走行試験を5月下旬に実施するという内容である。一般的に5月下旬といえば5月21日~31日の間ということになるが…??

以前紹介した空車での走行試験は、4月28日(月)スタートで5月1日(木)までの4日間で実施されているが、5月2日(金)は実施されていないため、期間中毎日というわけではなさそうである。さらに、九州北部は毎年5月下旬後半には梅雨入りしてしまうため、訪問するなら下旬の早いうちが良さそうである。

そう思っていたところ、ゴールデンウィーク明けの5月7日、ジェットスターのホームページに朗報を発見した。メルボルン直行便開設記念セールと称し、成田-福岡便が¥5,050-という破格の値段で提供されていたのである。これを利用して仮に日帰りすると、手数料込で往復¥11,000-前後になるが、往路便は成田6:45発であり空港周辺ホテルへの前泊が必要で、実際には総額¥16,000-程度になってしまう。思案の末、往路については羽田6:20発のJAL羽田→北九州便を利用することにした。この便ならば、自宅の最寄駅の始発に乗れば間に合うので前泊は不要だし、北九州空港には7:55着で9時前には小倉駅前に到着するため、ジェットスター便で福岡空港から小倉へ移動するより1時間ほど早着となる。往復総額も¥17,500-前後であまり変わらないため、最も運賃の安い日に訪問することを決めた。

 2014年5月21日、なんとか寝坊せずに飛行機に乗り、7:55定刻で北九州空港に到着。急行バスで小倉駅前まで移動し、9時前にレンタサイクルを借りて今回は東小倉方面へ行ってみることにした。

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 今回の走行試験では、150mレール輸送専用貨車に対して実際に長さ150mのレールを積み込み、走行中のデータを測定することになる。牽引機は、鹿児島寄りがEF81形452号機、幡生寄りがEH500形70号機という、異形式の組み合わせになった。150mレール輸送用編成の幡生寄りには、リサーチキャビンと称するデータ測定作業用コンテナを積載したコキ車と、データ比較用に12ftコンテナを満載したコキ車が各1両連結された。

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ここ東小倉駅では、日豊本線下り普通列車を退避するためにおよそ7分間停車する。走行試験は2往復実施されるが、東小倉での運転停車があるのは1本目の下りだけである。

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停車した150mレール輸送試験列車。

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停車中に、機関車の後部運転室に人の姿見えた。上の通り、窓越しに記録用のビデオカメラを備え付けていた。見た限り家庭用のハンディタイプなので、測定目的ではなく、曲線や勾配通過時のレールの曲がり具合を記録するためと思われる。

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11:00を過ぎると、小倉行き5153Mがすぐ脇の下り本線を通過していった。

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5153Mは小倉止まりの列車であるが、小倉駅では2番線(日豊本線)に停車するため、東小倉で日豊本線へと転線する。

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5153Mをやり過ごすと、すぐに黒崎に向かって発車していった。中央締結車チキ5450形が、曲線に沿って曲がる150mレールを支えている。

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曲がる150mレールと、その後方にはリサーチキャビン搭載コキ+データ比較用コンテナ搭載コキ、

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最後尾のEH500-70にも運転士が乗っている。黒崎からの折り返しは、この運転士が運転すると思われる。

 黒崎駅では、折り返し上り列車として発車するまでおよそ40分停車するため、この時間を利用して戸畑方面へ移動することにした。レンタサイクルを利用すれば、東小倉から戸畑まで25分程度である。

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黒崎からやってきた、走行試験列車の上り1本目。今度はEH500が先頭となる。以前も撮影した場所だが、レールを積んでいる列車は上から俯瞰すると様子がよくわかる。

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同列車を、角度を変えて後追い。若戸大橋が綺麗に見えた。広角にしないと先頭から最後尾まで入らないが、150mレールの長さが強調されて見えるので、これはこれで悪くない。

2往復目は、北九州貨物ターミナルで5分停車後すぐに折り返して来るため、急いで浜小倉駅跡地のアミューズメント施設の駐車場へ移動。


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10分ほど待つと、下り2本目がやってきた。山とビルのある小倉駅近郊の街並み。再び移動して、

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上り2本目は小倉駅東の陸橋から。

EH500という機関車は運行範囲が広いため、どこで撮った写真なのか分かり難くなりがちだが、チャチャタウンの観覧車と山陽新幹線が入れば一目瞭然である。レールがしっかり曲がっているのも好ましいし、最後尾のEF81もギリギリだが入ってくれた。

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同列車の後追い。150mレールの曲がり具合を観察するにはうってつけの場所である。背後の山並みと教会(のような結婚式場)も悪くない。日帰り強行軍であったが、なんとか結果を残すことができた。次に本州方面へ走行試験を実施するのは、いつになるのだろうか。

●レンタサイクル スポット利用会員コース誕生

 北九州市内の専用線探訪に便利なレンタサイクル に、新たな料金コースが誕生した。これまでは、24時間365日貸し借り自由なのは会員のみで、非会員は有人レンタルスポットで毎回手続きしなければ借りることはできなかった。会員になると、まったく利用のない月でも毎月¥500-の固定費を支払わなければならなかったが、2014年5月から、月額利用料無料の完全従量制コースが新たに設定され、スポット利用者にとっても敷居が低くなった。もちろん、月額利用料が無い分、利用時間に応じて課金される従量料金は高い(月額固定費ありのコースは¥100-/hに対して、完全従量制だと¥300-/hである)ため、利用頻度に応じて選択したいところ。ざっと試算すると、1年間に4日間、朝8時~16時くらいまで利用した場合に大体損益分岐点になるようだ。賢く利用したい。

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2014年6月23日 (月)

★700000アクセス突破★広電ハノーバー電車

 ブログ通算アクセス数が70万を突破しました。アクセス突破記念はこれまで、毎回時事ネタか地元ネタと決めているので、今回もそのテーマに沿ったものから。(といっても撮影から3か月が経過してしまった…苦笑)

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 2014年3月21日、瀬野八でEF67形1号機を撮った あと山を下ると、広電ハノーバー電車の1往復目にぎりぎり間に合いました。

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ドイツのハノーファー市で使用されていた路面電車で、1988年に広電へ寄贈されました。ドイツ語を勉強したことのある方には釈迦に説法ですが、ドイツ語のVの発音は「ヴィ」ではなく「ファウ」であり、濁りません。したがってHannoverの発音は「ハノーファー」であり「ハノーバー」ではありません。ハノーバーという呼称はアメリカ合衆国の街の名前として知られているので、間違いやすいですね。
 

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1000形電車「ピッコロ」と並びました。Piccoloはイタリア語で「小さい」ですが、こうして並ぶとハノーバー電車の方がピッコロですね。

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雨が降ってきたので、立体駐車場で待ち構え。

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ドイツ国旗をはためかせて江波へ向かいます。

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江波車庫では雨がやみ、他の電車と並びました。

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サイドビュー。単車の特徴がよくわかります。

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台枠は板台枠のようです。ボディ側面には寄贈を記念したメッセージが添えられています。

「Hannover grüßt Hiroshima」の「grüßt」は、「grüßen(挨拶する)」という動詞の三人称単数男性形ですが、「ハノーファーが広島に挨拶する」では、いまひとつしっくりきません。しかし、ドイツ人の書いてくるメールの最後によく登場する「MfG」を思い起こすと分かりやすいですね。MfGは「Mit freundlichen Grüßen(ミット・フロインドリッヒェン・グリューセン)」の略で、英語で言う「Sincerely yours」に相当する結びの表現です。「Freund(フロイント)」は「フレンド」ですから、フレーズ全体では「親愛をこめて」みたいなニュアンスになります。それを踏まえると、上の日本語訳もしっくりきますね。

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これだけ車体が大きいのに自重は10t。昭和1桁の電車にしては軽量車体なんですね。それでいて、付随車を牽引する力があるというのですから、たいしたものです。

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パンタグラフ。

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江波車庫から横川まで、今度は乗り鉄を楽しみます。

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運転台。マスコンは現在の欧州の電気機関車同様に円形ハンドルですが、ブレーキ弁は日本の路面電車とほぼ同じような形です。

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客室はクロスシートで、1+2列配置なのでゆったりしています。木製の椅子に温かみを感じます。

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車内の壁にあったAEG(アルゲマイネ)社のメーカーズプレート。

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横川からの折り返しは、ホームで待っていた大量のお客さんが乗り込み、大人気でした。今度は復活した大正電車を撮ってみたいものです。

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2014年6月18日 (水)

【くろがね線を読み解く】第180回 ■有蓋車テヤ5508,5510

 2014年4月下旬、150mレール輸送用貨車の試運転 を撮るために北九州を訪問した際、久々にくろがね線の有蓋車を綺麗に見ることができた。

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■架線保守作業用編成に組み込まれた有蓋車テヤ5508 

 八幡地区の機関庫付近に佇むこの貨車、普段は手前に機関車や貨車が止まっているのだが、この日はくろがね線が高頻度運転をしてくれていたお蔭で、機関車が出払っていて綺麗に見えた。スポーク車輪を履いているし相当古そうな貨車である。

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■同じ編成のテヤ5510

 以前紹介した有蓋車と編成を組んでいるが、新しい貨車 が登場して以降は出番がないようだ。そのうち解体されてしまうのだろうか。

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2014年6月13日 (金)

★695000アクセス突破★赤い彗星の再来

 2014年6月7日土曜日、ジェットスターの5月上旬のセールで購入した関空→成田便(¥4,590-也)を利用して、大阪を訪れることにした。当初の目的は阪堺電車の車両基地まつりに参加することであったが、機動戦士ガンダムUC完結を記念したタイアップ企画で特急ラピート用50000系電車が赤く塗装されているとのことなので、ついでに撮っておくことにした。

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 夜行バスで6時前に大阪駅に着くと、まずは編成が障害物無しで撮れる複々線区間の範囲から手頃な場所を探すことにした。天下茶屋の近くに辿り着くと、早速特急サザン7000系がやってきて、

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難波7時30分発の特急ラピートの送り込み回送が登場。この日は、次の8:00発が赤い彗星の再来となるはずだが……

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高野線の電車(泉北高速鉄道から直通してきた準急)が見事に手前に被ってしまった。特急ラピートの運行はパターンダイヤで、通常この場所で高野線上り列車が手前に被ることはないらしいのだが、送り込み回送列車は難波駅での車内清掃等がないため、通常の上り営業列車よりも難波着が10分ほど遅い。どうやら被るのはこの列車だけのようだった。

「認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえの過ちというものを…」

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しかし、これは赤い彗星ではない。赤い彗星の「再来」である。走り去る50000系の後ろ姿は、こう語りかけてきたような気がした。

「過ちを気に病むことはない。ただ認めて、次の糧にすれば良い。それが、大人の特権だ」

言葉通りに特権を使い、同じホームの反対側で下りを待ち構えることにした。8時台だけあって手前の高野線がかなりの高頻度でやってくる。再び被る可能性も大いにあったが、

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「あたらなければ、どうということはない」

 下り列車が通過した頃から、ミノフスキー粒子の濃度が高くなり、屋根のない場所からの撮影は難しくなったため、一旦撤収してなんばのスポーツバーへ逃げ込むことにした。この日は、W杯前の日本代表最終試合 ザンビア戦が8:30~10:30まで放映されるため、雨宿りも兼ねて観戦。試合終了後南海の沿線へ移動すると、ミノフスキー粒子の濃度が低くなってきたため、

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当初の狙いの場所で迎え撃つ。今度は成功。

続いて、ファンネルを用いて上空から遠隔攻撃を加えることにした。

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迎撃態勢に入っている間、連邦の見回りと思われる者が現れ「ここは車両の出入りがあるから危険なので立ち止まらないでください」と言われたが、10分ほどで現れる赤い彗星を狙っているのだと告げると、時間限定で快諾された。もっとも屋上駐車場というのは晴でも雨でも停める人は少ないので、現実にはあまり問題にはならないのだが……。

ここで赤い彗星の迎撃は終了、沿線のスペースコロニーで開催されている公開イベントへと向かった。

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電動貨車デトの荷台はステージに化けていた。車籍はないが再塗装されて綺麗な姿である。現在でも車両基地内の入換に使用されているとのことである。

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モ161(右)と166(左)。161は確か団体用だったと記憶している。166は最近再塗装されたらしい。

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トラバーサー入換専用のスイッチャー、TR-1とTR-2.これも展示してくれたらいいのに……。

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ちん電くんとラピートくん?

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司会役は鉄道タレント?の斉藤雪乃氏。

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イベント終了後の入換を撮ると、ジェットスターに乗るべく関空へ移動することにした。

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せっかくなので、赤い彗星に「乗車」してみよう。

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外から見たネオジオン専用席。窓ガラスに紋章が描かれ、ボディにもモビルスーツのような塗装が施されている。

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ボディのこれは各車両にあるようだ。

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この写真を撮るためにわざわざ5号車のチケットを購入した(乗車券と特急券をセットで買うと、若干安くなりお得)。右の緑の座席は、ネオジオンの王女ミネバ・ラオ・ザビ専用席、通路を挟んで反対側は、通路側から順に、フル・フロンタル大佐専用席、アンジェロ・ザウパー親衛隊長専用席。床や壁に至るまで、ネオジオンをイメージしたデザインが施されている。
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ミネバ席には、小物に至るまできちんと名前が入っている。ザビがスペイン語の「XAVI」ではなく「ZABI」なのはちょっと意外。(XAVI=ザビエルね)

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フルフロンタル席や、

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アンジェロ席にもそれぞれフルネームが入っている。

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前後の座席もネオジオンのロゴが入っているが、撮影用の待合席という扱いで指定券は発売されないため、座る人がおらず広々としている。なかなかうまいことできている。

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英語圏の方にガンダムファンがどの程度いるのかは定かではないが、国際空港発着の列車なので、どちらかというと誤乗防止のための説明という色彩が強い。

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車端部には、ガンダム製造元で知られる「アナハイム・エレクトロニクス」の銘板が取り付けられていた。宇宙世紀0096年、大阪工場製だそうだ。一年戦争で人口の半分を失った人類だが、大阪という街は宇宙世紀に入っても健在なのだろうか。ちなみにこの50000系は東急車輛製造横浜製作所製なので、大阪製ですらない、というのは野暮なツッコミか。

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2014年6月 8日 (日)

【日立製戦時標準型電機】住友鉱山専用鉄道ED104

 2014年3月下旬、名古屋出張を終えた週末は広島へ向かいました。翌日土曜日は、午前中に引退間近のEF67形1号機 広島電鉄ハノーバー電車を撮影 したあと瀬戸大橋を渡り、新居浜へ。午後はマイントピア別子と別子銅山記念館へ赴きました。

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記念館には、住友鉱山専用鉄道の上部軌道で貨車の牽引に使用されていた蒸気機関車と、下部軌道で使用されていた電気機関車、それに鉱山内部で使用されていたバッテリー機関車と貨車数両(鉱車と人車)が保存されています。電気機関車の方は、戦中から戦後にかけて日立製作所で製作・量産された凸型の機関車と同タイプの車両で、いまでも保存されているのはここにある1両だけです。

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別子銅山の端出場から国鉄新居浜駅、そして海沿いの新居浜港・惣開を連絡するために敷設された住友鉱山専用鉄道では、合計4両の20t電気機関車が使用されていました。うちED101~103までの3両は日立製作所から納入されたものでしたが、最後の1両であるED104は、日立製作所から部品の供与を受け、住友鉱山自身が組み立てています。保存されているのはED104、自分で組み立てた車両というわけです。軌間は762mmのナローゲージですが、車輌限界は軌間の同じ他の鉱山鉄道のものと比較すると一回り大きいようです。とはいえ、国鉄はもとより地方鉄道の車輌限界と比べても、一回り小さいですが。

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末期の塗装を再現しており、屋根がなく屋外展示にもかかわらずきれいな状態を保っています。パンタグラフも健在です。手入れが行き届いています。

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反対側から。同型の機関車はテキ521・522として京福電鉄にも納入され、2014年現在でもえちぜん鉄道の除雪用として活躍しています(詳細はこちら )。京福の車両は戦後の設計で、私鉄向けに窓回りのデザインもRのついた洒落た意匠に改められていますが、住友別子の車両は産業用なので外観はシンプルです。寸法はほぼ同じですが京福のテキ521は軌間1,067mm用ですので、台車は異なり、やや蟹股な印象です。

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住友グループの井桁マークも健在。別子銅山は住友発祥の地で、現在でも新居浜の瀬戸内海沿いには住友化学の工場群が広がっています。JR新居浜駅が2014年現在でも貨物扱いを継続しているのは、この駅に住友化学という大需要家がいるためです。仕事上のお付き合いで名刺交換させていただくと、会社毎に井桁マークの色が違うことに気づきます。私の手元には緑・赤・青の会社のがありますが、ほかにどんな色があるのでしょうか。

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連結器はピンリンク式です。

●おまけ

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 私はナローゲージにはあまり興味はないのですが、せっかく四国に来たのでマイントピア別子にも立ち寄りました。実は2001年夏にも来ているので初めてではありませんが、桜が咲いているということで。別子銅山の坑道と専用鉄道を連絡していた軌間508mmの線路の廃線跡に、軌間762mmの軌道を敷設し、観光用のトロッコを走らせています。SL風の機関車は電気駆動で、2本のレールの脇に敷設された3本目のレールから電力を調達して走行します。

【参考】

  • 岡本憲之「究極のナローゲージ鉄道 せまい鉄路の記録集」 講談社、2012年。
  • 岡本憲之「究極の現役ナローゲージ鉄道」 講談社、2013年。

※そういえば著者の岡村さんは先日タモリ倶楽部に出演されていましたね。

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2014年6月 2日 (月)

★690000アクセス突破★大宮工場公開後のSL入換

 2014年5月24日土曜日、毎年恒例の大宮総合車両センター公開イベント「大宮鉄道ふれあいフェア」が開催されました。以前訪問している のと歯医者の予定があったので今回は行きませんでしたが、通院後乗り換え案内サイトを検索してみると、入換にはまだ間に合いそうなことに気づき、やる気なしモードで大宮駅へ向かいました。

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 15時を過ぎた頃、入換機が展示車両を引き出してきました。大宮総合車両センターの入換機は、2014年4月にOM-1と称するスイッチャーに置き換えられたはずなのですが、なぜかこの日はファンサービス?でDE10 1099号機が担当しました。

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そういえば真岡鉄道のC12を大宮で検査中でしたね。イベントでは、高崎車両センターの旧型客車を牽引して体験乗車を実施していたようで、客車+SLごと引き出してきました。スイッチバックしてSLが先頭になると、ドレン+汽笛の大サービスつき。さすが大宮工場。

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次位がスハフ32というのも、良いですね。

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その後、かつての入換機DE11 1031号機との重連も実現。

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最後にはこんなのも。高崎にお帰りでしょうか。でも日没まで発車しなかったみたいです。イベントには参加できませんでしたが、ひとつ成した感のある一日でした。

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