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2014年7月

2014年7月27日 (日)

★715000アクセス突破★懐かしの荷電号(スカ色編)

 2014年7月19日と20日の2日間、大糸線で郵便荷物電車クモユニ143-1と115系6両編成を連結した臨時列車が運転されました。正式な列車名は「懐かしの115系横須賀色」ですが、横須賀色の115系は中央本線でほぼ毎日営業運転に就いている編成が他にもまだありますので、どう見ても荷物電車を連結する方がメインの企画ですね。

クモユニ143-1は幕張電車区で新聞輸送に活躍していましたが、その任を113系に譲り、2013年現在では以前弊ブログ記事で紹介した とおり長野総合車両センターの入換用牽引車として活躍しています。したがって運行初日は、長野総から臨時列車の始発駅である松本まで送り込み回送があるはずですから、本当は初日から現地へ赴きたかったのですが、土曜は仕事が入りその夢は叶いませんでした。

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 前日深夜まで残業したもののなんとか気合で早起きし、7月20日のあずさ3号で4時間爆睡して南小谷へ。私は115系がヘッドマークを付けたくらいでわざわざ撮影に行く気は起きません。今回の目当ては言うまでもなくクモユニです。前日夜にタクシーを予約しておいたので駅からスムーズにこの場所まで移動できました。

撮影後、タクシー会社と電話交渉したところ、なんと白馬駅まで格安で連れて行ってくれるということなので(どのくらい安いかというと、貨物時刻表並です)、お言葉に甘えて白馬へ行き、駅前でレンタサイクルを借りてあずさ3号の車窓からチェックしていた場所の一つへ直行。

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長野総合車両センターのクモユニの入換は何度か撮っていますが、どれも車体と同じレベル(高さ)から撮ったものばかりでしたので、どうしても俯瞰してみたかったわけです。

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帰りは乗り鉄してみることにしました。もちろん乗るのは結果論で、

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白馬駅の停車時間を利用して、細部を観察しようというのが第一の目的です。

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クモユニ143は、当初から車輌牽引目的で設計されたクモヤ143や、霜取り運用が考慮されたクモニ143とは異なり、集電装置は1基のみ搭載しています。

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また、143系電車にしては珍しく?引き通し線が片渡り構造ですので、妻面床下を見てもジャンパ栓は公式側に3本しかありません。したがって本線上での車輌牽引用としては、若干冗長性に欠けるといえるでしょう。長野総合車両センター内での入換時は、被牽引車輌と総括制御を行う必要はなく、引き通しはBPのみですから、使い勝手の問題が発生することはあまりないですね。むしろ、上のように双頭連結器やBPのブレーキホースを備えていることの方が重要といえます。

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荷物室へと通じる扉。

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115系(クハ115形1000番台)との連結面の状態。ジャンパ栓3本に対して接続されたジャンパケーブルは2本、一番車体の外寄りのジャンパ栓にはケーブルは付きません。

111系・115系の走行に必要な引き通し線は、連結器側のKE58(or KE76)×2本です。一番外側は、新製冷房車である115系300番台(及びいわゆる113系0’番台)登場時に、冷房や側面行先方向幕を制御するのにKE58×2本では制御線の数が足りなかったので増やされたものです。国鉄の荷物電車や郵便電車は、クモヤのような事業用車両とは異なり営業列車に併結されて運用されますので、列車の最後尾に連結される時は当然車掌が乗務して乗降扉の開閉を行いますし、冷房・側面行先方向幕の制御をも行う場合は3本目のジャンパケーブルの引き通しが必要でした。この列車では、車掌は左のクハ115に乗務していますので、内側の2本を接続すれば運行に支障はありません。

ちなみに、内側(左側)のジャンパケーブルの更に左に、もう1本ケーブルが見えますが、先を辿っていくと途中で途切れています。これはBP管の引き通しです。左のクハ115のように密着連結器を装備した車両と連結する場合は、BP管は連結器に内蔵されていますので不要ですが、連結相手が自動連結器装備車の場合は、双頭連結器を自連側に回して連結し、BPのブレーキホースを接続することになります。

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ホテルへ行く前に松本車両センターに寄ってみると、翌日運転予定のクモヤ143-52と、115系湘南色3両編成が留置されていました。その模様は、次回のアクセス突破記念記事にて。

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2014年7月19日 (土)

◆某所の静態保存車?◆元伊予鉄道モニ30

 2014年ワールドカップブラジル大会がドイツ優勝で幕を閉じました。2002年の日韓大会決勝ではブラジルに、2006年のドイツ大会準決勝ではイタリアに、2010年の南アフリカ大会準決勝ではスペインに、とドイツを応援する度に何度も苦汁をなめてきただけに、喜びもひとしおです。でも、サイドバックのフィリップ・ラームが代表引退を発表してしまいました。ドイツ大会での彼の開幕戦ゴールは今でも目に焼き付いています。

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 さて、そのワールドカップが開幕したばかりの6月中旬、関東某所の保存車輌を見に行ってきました。私は基本的に、一般の鉄道の静態保存車を撮る趣味はないのですが、入換用となると話は別です。

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トラック輸送時にそのままでは高さが限界を超えてしまうため、キャブが上下に切断されました(クリーム色の部分と朱色の部分で2分割)。ここで再び組み立てられ、綺麗に整備されるのでしょうか。個人所有とのことです。(管理者の許可を得て撮影)

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その特徴的なブリル台車がまた線路の上に乗る日が来るのかどうか、見守っていきましょう。

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2014年7月15日 (火)

【くろがね線を読み解く】第182回 ■入換中の人身事故

 2014年6月28日正午過ぎ、Y製鉄所構内で機関車運転士が死亡するという重大インシデントが発生した。以下、西日本新聞のWEB版より引用する。

===西日本新聞 2014年6月26日付===

福岡県警戸畑署によると、26日午前11時55分ごろ~午後0時40分ごろ、北九州市戸畑区中原の新日鉄住金八幡製鉄所構内で、鋳銑機工場の作業用列車による事故があり、男性作業員が死亡した。戸畑署が男性の身元や事故の原因などを調べている。

福岡県警戸畑署によると、新日鉄住金八幡製鉄所戸畑(北九州市戸畑区)構内で起きた事故で死亡した男性は、同社関連の「日鉄住金物流八幡」(同市八幡東区)の社員だった。同社によると、鉄を運ぶ機関車の操作など運搬を担当する男性(20)。作業中に機関車と貨物車の間に挟まれたとみられている。

===================

 新聞やTVの報道以外では本件に関する情報は少なく、事業所内で発生した事故の原因究明や再発防止策の検討等については内部的に処理されることが多いため、今後訴訟沙汰にでもならない限り、真実が公になることはないと思われる。また、機関車の台車下で被災者(機関車の運転士)が倒れているのが発見されるまで、事故発生から40分前後が経過している(労組が公開した情報による)ため、この事故の目撃者はいないと思われる。

 死傷事故の話題を扱うのはデリケートな問題で、部外者が、少ない情報を基に仮定に仮定を積み重ねて安易に推論を展開すべきではない。また、潜在的なものも含め、事故原因が生き残った方々の言動の中に潜んでいた場合、ブログなどで取り扱うことによって二次的に関係者を傷つける可能性もあるし、その結果、原因究明をより困難にしてしまうことだってあり得る。このため、当初はこの話題をブログで取り上げることは考えていなかった。

ただ、かつて某工場内で仕事中に流血事故を起こし四針縫う破目になった自分自身の経験から、一つ述べさせていただきたいことがある。もし仮に、事故の直接の原因が被災者のうっかりミスだったとしても、死亡するほどの重大事故に至る背景には、必ず複数の要因があるものである。再発を防止するには、事故を起こしやすい構造(慣習・ルール・手順・設備・配置等)に着目することが肝要であり、人的責任を追及するだけで済ませるべき問題ではない、あえてそう述べておきたい。

 さて、報道によると、事故現場は戸畑地区の高炉と転炉の間にある鋳銑機工場である。鋳銑機とはあまり聞き慣れない言葉だが、要するに溶銑(高炉から流れ出る液体の鉄)を冷やして固めて冷銑(インゴット)にするための設備である。冷銑は、他の製鋼所へ販売したり、再び加熱して所内で利用したりする。

上の航空写真がその工場で、中央やや右手に2つ並んで見える、注射器かスポイトを横倒ししたような形をした建物が、鋳銑機である。工場の北側と南側両方に線路が並んでいるのが見えるが、作業フローは南から北に向かう。高炉で溶銑を注ぎ込まれたトピードカーは、南側の線路から建屋下に進入し、車体を傾けて溶銑を下ろす。溶銑はコンベア上に並んだ鋳型に流し込まれ、北に向かって移動していく間に水で冷却されて、北側の荷役設備に到着する頃には固まって冷銑(型銑)となる。北側の線路では、冷銑を無蓋貨車に乗せる。そして冷銑を積んだ貨車を別の場所にある荷降ろし場まで運んだり、空の貨車をまたこの工場まで戻したりする作業を担当していたのが、被災した機関車運転士である。

 上の航空写真の左下に淡い黄緑色の四角い領域があるが、クリックすると、線路配置の地図に変化する。以降は、地図の方をご覧いただきたい。

 線路は北側にあるガスホルダー(丸い建物)から鋳銑機に向かって3本並んでいる。労組の情報によると、一番北側が通過用と思われる「本線」、その南が「2号線」、最も鋳銑機寄りが「3号線」である。被災した運転士は、貨車5両を牽引する機関車の簡易運転台(車体中央にある運転台ではなく、機関車をリモコンでワンマン制御するために設けられた、車端部にある覆い付ステップ。通常はこちらに乗って運転する)に乗り込み、荷降ろし場を出発して鋳銑機右手の工場入口付近に到着、一番北側の「本線」を運転して西へと進み、ガスホルダーから伸びるパイプラインが線路と交差するあたりに設けられた、本線から2号線へと転線するための渡り線(上記地図には描写なし)を通過して2号線へ入線する直前に、2号線の分岐器付近に留置されていた無蓋貨車と接触して転落し、機関車の2エンド側台車の下で発見された。自分の運転する機関車に轢かれるという、通常の鉄道ではあり得ない事故である。テレコン機関車は、一定時間操作がないと自動的に非常停止するようになっているものなので、列車が自動停止したのは必然だ。

 私が真っ先に気になったのは、分岐器が開通している先に車両が留置されていれば、どんなベテラン運転士でも止まれない限り必ず事故を起こすという点である。線路と地上設備の配置を見る限り、2号線は左側の鋳銑機の荷役に使用する線路のようなので、貨車が留置されているのは珍しいことではないと思われるし、航空写真の方を見ると、実際に2号線に留置されている貨車が何両もある。となると、分岐器が本線から2号線へ転線する方向(反位側)に開通していたことが、まず一つの要因だ。一般の鉄道であれば、分岐器の切り替え作業は運転指令や駅の責任範囲であるから、当該部署が問題視されるが、製鉄所の鉄道特有の留意点として、「運転士による分岐器の切り替え」がある。上の航空写真を拡大すると、分岐器の北側に白い装置が見える。

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白く見えるのはポイントマシンで、その脇にあるのが

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分岐器切り替え器である。上にレバーがついているのは、運転士による現場での切り替えを可能にするためである。写真は八幡地区のものだが、戸畑地区のものも外観は多少異なるかもしれないが機能的に大きな違いは無いだろう。したがって、あくまでも可能性の一つだが、運転士による分岐器切り替えミス、ないし誤った方向へ切り替えられている(本来定位側であるべきなのに反位側へ開通している)ことを運転士が見落とした可能性はあるかもしれない。一般の鉄道の運転士は、どんなに危険な状況でも運転を放棄することはできないが、製鉄所の機関車はリモコン制御であり、かつ運行速度も低速(10~20km/h)、なにより運転士以外に列車に人は乗っていないので、最悪でも簡易運転台から地上へ飛び降りれば、事故は起きるが死ぬのは避けられたかもしれない。もちろん、そんな一瞬の判断もできないほどあっという間の出来事だったのかもしれないが。

 当面の是正予防措置としては、要注意の渡り線を通過する際は一旦停止して地上に降り、入換の時によくやるように、地上からリモコンで機関車を制御するのが賢明だ。そうすれば、たとえ衝突・脱線事故を起こしたとしても、死ぬことはない。もちろん、列車密度の大きい地区では、運転士が地上にいることによって逆に危険な場合もあるので、一概には言えないが、鋳銑機工場内でのこれまでの入換手順が妥当だったのかどうか、改善の余地がないのかも含めて、見直されることを期待している。

最後に、20歳という若さで亡くなられた、運転士のご冥福をお祈りします。

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2014年7月13日 (日)

★710000アクセス突破★某所のスイッチャー

 2014年FIFAワールドカップ・ブラジル大会の観戦で寝不足気味の日々が続いている社長です。日本代表の試合は初戦しか観ていませんが、ドイツ・フランス・オランダの試合は予選から決勝トーナメントまですべてライブで観ました。しかしこのお祭りも、もう明日早朝に行われる決勝戦で、いよいよフィナーレです。2002年の日韓大会以来、本格的にドイツを応援し続けている私としては、何としてもドイツに優勝してもらいたいものです。

 さて、そのワールドカップの開幕戦が行われた直後の2014年6月14日土曜日、所属クラブのACCUM見学会(乗車会??)に参加するついでに、某所へ立ち寄ってきました。

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★許可を得て撮影。

 修復が終わるまでの間、盗難防止のために銘板は外されていますが、おそらく左の水色のはカルピス専用側線(国鉄伯備線総社駅連絡)の入換に使用されていた鳥居運送の日立製作所製15屯機、右のマルーンのは住友大阪セメント伊吹工場専用側線(国鉄近江長岡駅連絡)の工場内入換に使用されていた協三工業製10屯機と思われます(正確な情報を確認中です)。右のスイッチャーは、他の同型機を動態化するためにエンジンを抜かれており、現状では自走することができません。

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★入場手続きを経て撮影

こちらがエンジンをもらって復活した、太平洋セメント坂祝SSからやってきた協三10屯機。持ち主の方のお話によると、住友大阪セメントと交渉して譲り受けたとのことでしたが、車体には秩父セメントの社紋が入っていますし、坂祝には住友セメント・大阪セメントのSSは過去においても存在しませんので、おそらく勘違いではないかと思われます。

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