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2015年6月

2015年6月28日 (日)

★885000アクセス突破★583系みちのく

 私が幼少期を過ごした1970年代後半から80年代前半、常磐線の特急といえば、クリーム色に赤い帯を纏った485系特急ひたち号でした。583系使用の寝台特急ゆうづる号も走っているにはいましたが、私の住んでいた千葉県松戸市内は早朝深夜の走行でしたので、子供がそんな時間に外出しているはずもなく、馴染みがありませんでした。そんなわけで、土日などの日中に外出した際、稀に白昼堂々583系に遭遇すると興奮したものです。なんで寝台電車が昼間に走っているのだろうと最初は疑問に思いましたが、トレインマークを見てその謎もすぐに解決しました。

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時期的にはちょうど特急列車のトレインマークが文字マークから絵入りマークに変更された頃です。特急のヘッドマークに採用されているものは、海、山、鳥が圧倒的に多いのですが、真っ赤な地色に「コケシ!?」という、子供でも一度見たら忘れない圧倒的な存在感を、みちのく号は持っていたのでした。

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今回運転された臨時みちのく号は、青森側に絵入りマーク、いわき側に文字マークが表示されていました。前述のとおり私の青春時代は絵入りの方なので、絵入りマークが先頭になってくれてよかったです。

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3段式電車寝台を表す★★に、みちのく青森の表示。内装は、常磐線基準で海側が座席、山側は寝台がセットされていました。車窓を楽しむも良し、寝るも良しで、楽しそうです。寝台はシーツ無しのゴロンとシート扱いだったようで、特急ではなく急行としての運転でした。

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■いわき発水戸線経由青森行の急行みちのく 2015年6月28日、赤塚-内原

 電車で追い抜いてインカーブから俯瞰。昨日の583系ひたちは、休日出勤で撮れませんでしたが、日中の上野口583系の間合い運用といえば、はつかり・みちのくが王道だと思っていますので、みちのくの方が撮れてよかったです。

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2015年6月21日 (日)

◆SLレトロみなかみ(C61 20)◆2015年初夏

 2015年6月13日、20日の2週連続で、SLレトロみなかみ号が運行されました。高崎支社の旧型客車とSLの組み合わせを撮影したのは2011年以来ですから久しぶりです。毎年この時期は、D51が他の支社管内のDC(デスティネーションキャンペーン)向け臨時列車の牽引機としてに駆り出されることが多いため、結果的に高崎支社管内のSL列車はC61 20の牽引機会が増えます。天気が良ければ行ってみようといつも思いつつ、梅雨の時期だけに天候に恵まれず、これまであまり撮っていませんでした。

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電車で追いかけても上下2回ずつ撮れますが、まずは井野からの直線で。煙が出ないためか撮影者は少な目でした。

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続いて山の方でも。ヘッドマークは、既に廃止されてしまった特急水上(新特急谷川)のデザインをイメージしたものでした。私は、ローカル線を走る小型SLより、幹線(それもできれば複線区間)を走る大型SLの方が好きです。理由は……弊ブログのプロフィール欄にヒントがあるかも(笑)

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高崎支社には旧型客車が合計7両ありますが、今回の最後尾(高崎寄り)は、鋼体化客車オハ60系の生き残り、オハニ36 11でした。荷物室のある前位側が編成の後ろに向いていますね。最近あるのかは存じませんが、逆向きに連結されるパターンも、結構好きです(笑) ちなみにテールライトは前位側・後位側いずれの妻面にも付いているので、運転上は問題ありません。これは、12系以降の新しい客車(スハフ12、オハネフ25、カニ24等)も同様です。

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諏訪峡ではラフティングを楽しむグループが見られました。バンジージャンプの橋から。

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ちょっと移動して、もう1枚。終着駅に向けての連続上り勾配のため、煙も盛大です。

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水上に着くと、休憩&撮影タイム。

このあとくぼ田の蕎麦を食べて、生どら焼きを買いこみ、入換を待ちます。

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入換は14:40頃には始まりました。

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やはり旅客列車を牽くならミカドよりパシフィックorハドソンの方が似合います。マウンテンでも可、日本にはないけど。

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奥の引上げ線に入り、戻ってきたのは15時過ぎでした。

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側面から見るとメカニカルな動きが良くわかり勉強になります。

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発車時にはまたまた盛大な煙を出してくれました。

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機関車次位のオハニの荷物室には、車内販売のワゴンやアイスクリームを入れたクーラーボックスなどが置いてあり、車販準備室として使用されていました。荷物室を単なるデッドスペースにしないところがミソで、なかなか興味深いです。

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SL列車は後ろ姿も独特な風情があります。

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水上寄り最後尾はスハフ32 2357でした。丸屋根・折妻のスハ32系も貴重です。この列車に乗るなら、今回は1号車のオハニと5号車のスハフが「当たり」でしたね。

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直線ばかり撮っていては飽きるので、八木原のカーブ。

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高崎到着後は、また入換があります。SLと客車は寝座が違うので、SLは単機回送、客車の入換はDL(高崎車両センターのDE10 1705)が行います。

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まずは単機で高崎車両センターの庫へ戻るC6120.高崎駅からここまで600mくらいで、これから更に1kmくらい走りますので、入換にしては結構な距離ですね。


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続いてDLによる旧型客車の入換。12系(全長21.3m)だと5連あれば、先頭の機関車は標識の手前まできっちり出てきますが、旧客(全長約19m)ではちょっと足りず…6両以上がベストです。理由は、編成の最後尾が留置線への分岐器より手前まで来る必要があるためです。

今回は本線のみならず前後の入換も撮ってみました。やはり入換は面白いですね。

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2015年6月16日 (火)

★880000アクセス突破★EF64 38 ロングレール工臨(2011)

 2015年6月9日(火)、JR東日本高崎車両センター高崎支所所属のEF64形38号機が、土崎へと配給されました。秋田総合車両センターへ入場するためと思われます。

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■ロンチキA編成を牽引するEF64 38  2011年7月13日、新金線にて

 EF64形38号機は最近ほとんど撮っておらず、NASの書庫を探して見つかったのはこの2枚だけでした。中央東線方面から戻ってきたロングレール工臨(空車返送)です。近場なので、昔は時間が無い時によくこの場所を訪れました。チキ13両編成の場合、余程機関車をひきつけないと最後尾が入りきらないので、あまり好きな場所ではありませんが…。時間があれば常磐線・武蔵野線方面へ行きますね。

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同じ日に帰宅がてら戻りを撮影。14時前に新金線を通過して金町から田端へ戻る単機回送です。

 今回の秋田総車セ送り、どのような目的で移送されたのでしょうか。廃車解体なら長野総合車両センター行のような気もしますが。

※ちなみに秋田総合車両センターは、JR東日本の電気機関車と客車の全般検査を担当しています。

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2015年6月10日 (水)

【くろがね線を読み解く】第202回■150mレール輸送用チキ5400形・5450形長物車(完全版)

 およそ1年前、150mレール輸送用チキ5400形・5450形長物車についての速報記事を、弊ブログに掲載した。その直後に、物流博物館で開催されていた特別展示を見に行った際に渡辺一策殿からうかがった話だが、最近JR貨物は新製貨車の記事を鉄道雑誌へ寄稿しなくなっており、それが貨車ファンにとっては悩みの種とのことであった。

実際に、鉄道ピクトリアル臨時増刊号として毎年刊行されている『鉄道車両年鑑』(前年に登場した新製車両・改造車両の詳細を網羅している唯一の雑誌)においても、最近は貨車の記事が無いか、あっても諸元データの記載がなく、出典・情報源も曖昧なものが目立つ。チキ5400形・5450形については、2014年10月号臨時増刊号に鉄道友の会柴田東吾氏による解説記事が掲載されいているが、内容的には雑誌発売前の4月に弊ブログに掲載した速報記事と五十歩百歩であった(笑)

そこで本稿では、業界誌へリリースされた当該貨車の情報に、これまで自身で観察して得られた情報を適宜盛り込み、まとめることにした。昨年4月の記事が「見たまま速報版」とするならば、本記事は言わば「完全版」である。

■JR貨物150mレール輸送用 チキ5400形・チキ5450形長物車

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■150mレールを積載したチキ5400-1(左)とチキ5450-1(右) 2015年5月

1.登場の経緯

 速報記事で紹介したとおり、従来は製鉄所で長さ150mで圧延したレールを25mないし50mに切断して輸送し、輸送先の鉄道事業者で溶接してロングレールとしていた。本貨車の登場によって150mレールを切断せずにそのまま輸送できるようになり、鉄道事業者側の溶接工程削減による線路保守コストの低減とレール品質向上を図ることができる。

2.諸元

 150mレール輸送用貨車は9両編成で、編成両端車チキ5400形2両と、編成中央車チキ5450形1両、中間車チキ5500形6両から成る。今回新登場のチキ5400形・5450形の諸元は以下の通り。

 2-1.両端車

  • 形 式  チキ5400
  • 全 長  15,000mm (車体長14,200mm)
  • 自 重  18.7t
  • 台 車  FT1G-1(後位側)、FT1G-2(前位側)
  • 車輪経  860mm
  • ブレーキ 応荷重式自動空気ブレーキ(CL)
  • 最高速度 95km/h
  • 荷 重  37t
  • レール積載可能本数 28本または0本
  • レール積付具 3個(間隔4,575mm)

 2-2.中央車

  • 形 式  チキ5450
  • 全 長  15,000mm (車体長14,200mm)
  • 自 重  18.7t
  • 台 車  FT1G-3
  • 車輪経  860mm
  • ブレーキ 応荷重式自動空気ブレーキ(CL)
  • 最高速度 95km/h
  • 荷 重  37t
  • レール積載可能本数 28本または0本
  • レール積付具 2個(中央締結装置との間隔3,550mm)
  • 中央締結装置 4個(両端間隔1,000mm、中央間隔1,600mm)

参考までに、編成に組み込まれた在来車流用の中間車についても記載する。

 2-3.中間車(在来車流用)

  • 形 式  チキ5500
  • 全 長  18,150mm (車体長17,350mm)
  • 自 重  17.0t
  • 台 車  FT1-2
  • 車輪経  860mm
  • ブレーキ 応荷重式自動空気ブレーキ(CL)
  • 最高速度 95km/h
  • 荷 重  37t
  • レール積載可能本数 28本または0本
  • レール積付具 4個(両端間隔5,125mm、中央間隔3,600mm)

3.台枠

 チキ5500形のみで9両編成を組んで150mレールを積載した場合、両端の車両はレールが車体中央あたりまでしか載らず重心が偏ってしまうため、新形式のチキ5400形・5450形の全長は、18m級のチキ5500形より短い、15mとされた。全長を短くすると、空車重量が軽くなりすぎて高速走行時の安定性を損なうため、側バリ構造の工夫によりチキ5500形と同等のねじり剛性を維持しつつ自重は1.7t増の18.7tとされた。また台車中心間距離は10,700mmで、車端から台車中心までの長さをチキ5500形と全く同じ1,750mmに揃えている。

4.台車

 コキ100形~105形で採用されているFT1系台車をベースに、2段マクラバネを組み込んだFT1G台車(FT1G-1~3)が新規開発された。2段マクラバネは、空車時は走行安定性を確保するために外側の柔らかいバネのみが作用する(バネ定数が小さくなる)が、積車時には隣接するチキ5500形と車体高さが同じになるよう、内側に組み込まれた固いバネが作用し(バネ定数が大きくなる)、荷の積/空によってバネ定数の切り替わる構造である。なお軸受はコキ106形と同じJT11Bが採用された。

5.レール中央締結装置、レール積付具

 50mレール輸送時には、中央締結装置は3両編成中央のチキ5500形に2個設けられていたが、チキ5450形には4個設けられている。これは、レールの長さが長くなり曲線区間走行時の横圧が増加するためである。また積付具については、曲線区間走行時の輪重(車輪の左右にかかる重量)のバランスが過度に崩れないよう、レールの枕木方向の可動範囲を従来の1,880mmから1,604mmへと狭めている。

6.その他

 両端車についての雑多な事柄であるが、量産先行車のチキ5400-1・2と、量産車の3~以降では、車端部手すりの長さ(高さ)が異なる。3~以降では、貨車を先頭にして入換運転を行う際の誘導者の安全性確保のために、手すりが高くなっている。なお先行車についても量産化改造が行われ、現在では見分けはつかなくなった。

【参考】

  • Rollingstock & Machinery APRIL 2015 VOL.23 No.4 pp73-76
  • MONTHLYかもつ 2015年6月号 pp22-23

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2015年6月 7日 (日)

★875000アクセス突破★EF81 98 千葉支社向けバラスト輸送工臨

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 JR水郡線西金駅の採石場で積まれたバラストを、千葉支社管内へ輸送する際に運転される、通称西金工臨。新小岩→水戸→西金→水戸→新小岩の区間を4日間かけて運行するため、1日目の新小岩→水戸の輸送に気付くことができれば、3日後に戻りを計画的に撮ることができます。

今日は家の用があったので、昼だけ抜け出し近所で撮ってきました。新金線は、京葉臨海発の石油貨物列車が走っていた頃と比べると、障害物が増えて撮り難くなりましたね。

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2015年6月 5日 (金)

車輌メーカーH社の機関車を訪ねて(2013-2015)

 毎年梅雨の時期に開催されている、電機メーカーH社M事業所のcherryblossomまつり。近年は6月の第一土曜日に開催されることが多いようですが、2013年現在、不特定多数の来場者に対して構内が公開される唯一の機会が、このcherryblossomまつりです。事業所内には、H社が製造した国産初の本線用電気機関車が保存されているほか、H社がJR貨物に対して売り込みをかけた電気機関車などが保管(放置?)されています。

 M事業所は、かつて最寄りのJR駅から専用鉄道を引き込み、工場と駅の間で従業員輸送を行っていました。(→編集長敬白の記事{}{}を参照) また1992年までは電気機関車も製造しており、完成車両を鉄道事業者の車庫へ甲種輸送する際にも、駅への搬出時に専用鉄道を使用していました。

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■勝田駅から分岐する専用鉄道   2013年

 JR線から分岐した専用鉄道の廃線跡?には、現在でも線路が残されています。

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駅から線路をたどっていくと、

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工場門の奥で一旦途切れますが、

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工場沿いの道を歩いていくと、構内道路との交差部などところどころにまだ線路が残っている様子が分かります。

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駅から2kmほどでしょうか、廃線跡沿いに歩いていくと正門に辿り着きました。入ってすぐのテントに撮影許可証(シール)を配布するコーナーがあったので、早速記帳してシールをゲット。Tシャツの見え易い部分に貼り、まずは第一の目的地へ向かいます。構内図はもらえますが保存車両について特に記載はないので、GoogleMap等で事前に場所を把握しておくと無駄なくたどり着けます。カメラを持った鉄道マニアに声をかけて場所を聞くのが早いかもしれませんが。

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こちらが最初の目当て。国産初の本格的な本線用電気機関車です。

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前位側と

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後位側、両面から記録。

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左が車体中央にある銘板で、右が2・3位側の運転台下の車体外側にある銘板です。

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機関車の裏には、国鉄新南陽駅のハンプヤードで使用されていたL4カーと呼ばれる貨車自動加減速装置がひっそりと保存されています。L4カーはご覧のようにレールとレールの間に設けられ、ハンプを乗り越えて滑走してきた貨車の下から電磁力によってブレーキを掛けたり、逆に加速したりするための、遠隔制御の装置です。1984年2月の国鉄のダイヤ改正を契機とした各地の操車場縮小により、現在ではL4カーはもう稼働していません。ただ、この装置の開発にかけられた手間とコストがまったくの無駄になったかというとそうでもなく、技術そのものは、のちに登場する鉄車輪式リニア地下鉄へと応用されることになります。

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■2013年に構内で保管されていたLM-1。  ※2015年に解体され現存しません。

 というわけで、次のターゲットは、日本初の鉄車輪式リニア地下鉄の試作車両LM-1。1983年製の2軸ボギーの電車で、架空電車線方式、軌間1,067mm、車体は日本車輌製造、電装品は日立製作所、台車は住友金属工業がそれぞれ製作しています。車体側面を見る限り両運転台のように見えますが、実際に運転台が設けられているのはこちら側のエンドだけで、

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反対側は(一見運転台のように見えますが)機器搬入口になっています。これは、補助電源装置と空気圧縮機を床上搭載としたためです。リニア地下鉄車両では、当初から2両1ユニットで機器類を分散して搭載することになっていましたが、この試作車両は開発費抑制の観点で2両分の機器を1両に無理やり詰め込んだために、こうなっています。

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LM-1の台車。

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諸元を含めて詳しくは日立評論1985年3月号に掲載されており、WEB閲覧も可能ですので、詳しく知りたい方はそちらをどうぞ。

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この車両は、先述の通りリニア地下鉄の試作車としては最初のもので、二代目は大阪南港の実験線で試運転を行っていたLM-2です。3代目ともなると、いよいよ営業路線向け試作車となり、大阪市交通局鶴見緑地線用70系(7051+7151+7391+7691、いずれも旧車番)がそれです。

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そういえばLM-2は、その後大阪市交通局鶴見緑地線の鶴見検車場で保管されていたという噂レベルの話を聞きましたが、本当のところはどうなのでしょうか。

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■12-000系試作車は豊島区千早フラワー公園で2両とも保存 2013年

いっぽう、馬込で試験走行していた東京都交通局のミニ地下鉄試作車12-001+12-002は、、2015年現在椎名町駅近くの某公園で保存されています。この車両は、登場後にリニアモーター駆動に改造され、現在の大江戸線用12-000系の母体となりましたが、鶴見緑地線用70系試作車のように量産化改造されて営業運転に就くことはありませんでした。

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■2013年に構内で保管されていたHX-1。  ※2015年に解体され現存しません。

 LM-1の奥の方にいたのは、試作通勤形電車HX-1。1991年12月14日から16日にかけて、笠戸(下松駅)から水戸(勝田駅)まで甲種輸送されてきた謎の制御電動車ですが、どのような目的で製作されたのでしょうか。車体は209系0番台に、運転台はのちに登場する209系500番台に似ていなくもないですが……。

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■2013年に構内で保管されていたED500-901。
 
※2015年現在、手前に建屋が増築されて立入禁止エリアとなり、撮影不可。
  2016年に解体され現存しません。

 そして、一番人気がこちら。立入禁止のロープが張られている場所ではなかったので、2013年当時は特に問題無く撮れました(以前の記事を参照)。ED75重連を1両で置き換えることを念頭に開発された電気機関車です。残念ながら需給アンマッチによりJR貨物から受注するには至りませんでした。この車両の諸元については、日立評論1994年5月号に詳しい記事がありますので、興味のある方はそちらをどうぞ。

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 軽量車体を採用し、軸重をED75と同じ16.8tに抑えつつ、出力4,000kWとEF66並みの性能を誇った、3電源対応のD形機。開発当時はバブル全盛期で、景気上昇による輸送量拡大を視野に、東北本線のみならず奥羽・羽越本線など亜幹線での貨物需要も見込めると踏んだのでしょう。またそれだけに留まらず、最高速度はなんと130km/hで旅客用機関車のバリエーション展開も視野に入れており、かなり意欲的?な仕上がりになっています。でもその割には、連続下り勾配通過対策を真剣に考えていなかったのは、やはり致命的だったのではないでしょうか。D形機1両ではブレーキ力が問題になります。ED79牽引の貨物列車が青函トンネルを通過する際に重連運転だったのは、ブレーキ力を確保するためです。

 結局のところ求められたのは、平坦線での牽引力のみならず、連続下り勾配区間でも十分なブレーキ性能を有する軽軸重・多軸のマンモス機ということになり、のちに東芝が開発したEH500が量産されることになりました。

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■構内で使用中の8軸長物車と牽引用蓄電池機関車。 

 最後は、駅側の門から帰る際、通りがかりに見かけた、大きな貨車とバッテリー機関車。

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トモエ電機工業製の凸型15t機で、車軸配置はB。用途については、3年前の鉄道ピクトリアルで紹介していますので割愛します。現役の構内鉄道ですから、車両は常に同じ場所に置いてあるわけではありません。見られるかどうかは、まさに運としか言いようがありません。

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乗降扉は片側のみ。トモエ電機工業のバッテリー機関車は、弊ブログの「Z.バッテリーロコ」のカテゴリでもいくつか紹介しているので、参考までにご覧ください。キャブの形状は似ていますが、よく見ると蓄電池カバーがむき出しで飾り気がなく、より産業用に特化した印象です。

専用鉄道が事実上廃止された事業所ながら、いろいろと見どころのあるまつりでした。

●2015年6月6日 ED78 1 現る!

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 2年ぶりにまつりに参加してみると、仙台の新幹線総合車両センターの奥で保存されていたED78形電気機関車1号機が、展示されていました。パンタグラフを上昇し、寝台特急あけぼの号のヘッドマークまでついています。
(入口で撮影許可証をもらうのは毎度のことです)

  • 「世界初の大容量サイリスタによる交流回生ブレーキを実用化した日立電気機関車」

との主題で、ED78に関する簡単な説明が日本語と英語で記載されていました。

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旧試運転線を整備し、3日前に線路に乗せたばかりとのこと。これから半年間かけて再塗装等の整備を行い、来年のまつりで正式に公開予定です。「動くようにできたらいいけど、まだ届いたばかりで分解して中を見ていないので、なんとも言えないねぇ」とのことでした(笑)

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■仙台の新幹線総合車両センターで保存されていたED781 2010年7月24日、公開時に撮影

この機関車は、仙台に置いてあったころ、ちゃんと撮ってます。当時は、公開時に機関車の傍まで立ち入ることができたので、どの車両も間近で観察したり形式写真を撮ったりし放題でした。その後立入禁止になっていたので、残念だったのですが。

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2010年当時は、こんなふうに近くで撮るのも自由でした。

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昭和43年5月製造の刻印。

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2015年6月 1日 (月)

★870000アクセス突破★SLみなかみ物語

 ばんえつ物語用客車を使用した上越線の臨時SL列車が、2014年秋と2015年初夏に運転されました。SLにはあまり興味はないのですが、上越線は好きな路線なので、久しぶりに撮りに行くことにしました。上越線以外のSLはほとんど撮ったことはないのですけどね(苦笑)

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これは2014年11月22日に運転された、D51誕生記念号。諏訪峡の紅葉が綺麗でした。

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大型SLの入換はたまに見るといいものですね。

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テンダー側のヘッドライトが点灯するシーンも、入換ならではです。

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ゆっくりと水上駅ホームへ向かっていきます。

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この日は風があり発車時の煙が散らかってしまいましたが、駅前のくぼ田のきのこ蕎麦とさしみ蒟蒻も堪能できたし、良い気分転換になりました。

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 2015年4月25日は、純然たるSLみなかみ号として運行。これまでのパターンだと追いかけて水上方面へ向かいますが、この日は上毛電鉄の大胡車庫を午後から見学したかったのでパス。

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見学後に渋川へ行くと、上りを迎えることができました。

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駅までBダッシュすると後続の普通列車に乗れ、新前橋へ先回り。発車が撮れました。今月には旧型客車を使用したレトロみなかみも予定されています。また行きたいですね。

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