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2015年9月 5日 (土)

【くろがね線を読み解く】第208回■緩急車、再び無人化か

 2015年8月某日、北九州市のY製鐵所専用鉄道くろがね線を訪れてみると、列車運行上のある変化に気付いた。

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■2015年8月29日の八幡行後部補機D705(左)と、2014年12月29日の同機(右)

 左が今回撮影した後部補機(緩急車)D705。どこか違和感を感じないだろうか。以前は右手の写真のように緩急車にも運転士が乗務していた。しかし今回窓を覗いてみると、

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運転台の中は、空っぽであった。また青矢印で示した場所に、新しいアンテナが取り付けられている。その形態はUHFかデジタル簡易無線で使用するものに似ているが、時流や用途を考えるとおそらく後者ではないかと思われる。

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■2015年8月29日のD705キャブ上(左)と、2014年12月29日の状態(右)

D705のキャブの上には、いままでも様々なタイプのアンテナが付いていたが、矢印のアンテナはこれまで無かったものである。

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細部を確認すると、前位側(八幡寄り)と後位側(戸畑寄り)でアンテナの取付位置が異なることが分かる。上記は八幡側のアンテナを異なる角度から。取付位置は運転台屋根上の1位側である。台座を含めて新設に間違い無い。

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いっぽうこちらは後位側(戸畑寄り)のアンテナ。運転台屋根上は同じだが2位側に取り付けられている。

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運転台の中には、なにやら白い箱(機器)が複数設置されており、その中には「緩急車用継電器盤」と表記されたものもある。これも今まで無かった装備である。

さて、こうなると通信相手と思われる先頭の電気機関車にも同じ装備がなければならないことになるが、どうなっているか。

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上記は牽引機関車E8501の前位側(八幡寄り)のアンテナ。運転台屋根上中央付近ではあるが、D705と同じくやや1位側に寄せて設置されている。

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こちらは後位側(戸畑寄り)のアンテナ。2位側に設けられているのもD705と同じである。いまのところ用途は詳らかではないが、機関車の運転台付近に設置されているので運転(制御)に関わる装備であることは間違いないだろう。

 さて、本当に無人化されたかどうかを確認する確実な方法は、両端のヤードでの入換を見ることである。八幡側の第二操車場は残念ながら外部から見ることはできないので、戸畑第一操車場に列車が到着してから入換を行い発車するまでの一部始終を観察することにする。

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 まずは八幡からE8501+スラブ台車+D705の列車が到着。

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列車は貨車の留置されていない空っぽの到着4番線にゆっくり滑りこんだ。右手の発送6番線には、ブルーム連鋳工場から八幡行のブルームを積んできた熱塊カバー台車と、牽引用DL(D626)が待機している。

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貨車を切り離したD626が八幡側に引き上げ、到着貨車を受け取るために到着3番線を機廻り。ここまではいつもの光景である。

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奥で貨車を切り離し、回行線を機廻りしてきたE8501。D705にも運転士が乗務していた頃は、D705もE8501同様にさっさと貨車を切り離して機廻りし、E8501とすれ違っている頃だが、D705は無人なので微動だにしない。

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E8501は熱塊カバー台車に連結。D705はまだ動かない。

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すると、E8501からひょっこり運転士が降りてきて、指差し確認をして線路を渡り、D705の方へ向かっていった。

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機関車前面のステップを昇り前面扉から運転室内に入ると、

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エンジンを始動してリモコンを肩からぶら下げて降りてきた。

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ここからはいつも通りD705の入換。E8501と同時に入換をできない分、いままでより余計に時間がかかっている。D705は無線操縦に対応しているが、連結は相手の貨車の連結器とD705の連結器を目視で確認しながらでないと危険なので、どのみち編成最後部の連結部分まで移動しなくてはならないから、乗って移動するのかもしれない。

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なんとD705が回行線を走行して機廻りした! 通常、回行線はE8501の機廻りに使用され、D705は空いている到着線や発送線を使って機廻りするのがこれまでの慣例だったのだが…。

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発送6番線に転線して編成最後部に接近するD705。熱塊カバー台車から陽炎が立ち、D705がぼやけて見える。

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この時の編成は、90t積み熱塊カバー台車4両のみで八幡へと発車した。以前くろがね線を訪れた方に聞いたところでは、15年ほど前は緩急車を無線で制御していたらしく運転台に人の姿は無かったそうだ。もちろん弊ブログで紹介しているように、ここ数年は緩急車への運転士乗務が常態化していた。今年5月末に訪問した際は緩急車に運転士が乗っていたので、無人化されたのは2015年夏頃からということになりそうだ。また今回の北九州訪問期間中、機関車がE8502、あるいは緩急車がD704の列車も見かけたが、いずれの列車も緩急車に運転士が乗務していた。いまのところ、緩急車が無人となるのはE8501とD705の組み合わせの時のみのようである。新無線装備の有無との関連も気になるところである。

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