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2015年10月19日 (月)

【くろがね線を読み解く】第212回■運行パターン(2010年夏)

 過去の運行記録の振り返り記事、最後に残ったのは2010年の記録である。写真は別テーマの記事で一部使用しているものの焼き直し(再現像)であるため、付加価値をつけるために今回は切り口を変え、運行パターンの解析結果を簡単に紹介する。弊ブログでは、くろがね線に関する情報をこれでもかと言うほど紹介しており、目次も作って読み易くしているつもりなのだが、読者の一部に感想を聞いてみると、情報が多すぎでわかりにくいという指摘もあった。そこで、今回は初心者にも分かり易い解説を試みる。

【くろがね線の鉄則 その1】 朝イチで駆けつけるべし

 くろがね線は土日祝日関係なく24時間運行されているのだが、できるだけ待たずに写真を撮るにはどうすればよいか……最も確実なのは、朝一番で駆けつけることである。くろがね線を運行しているのは、Y製鐵所の物流孫会社N社である。N社のホームページの採用情報を見てみると、従業員は3交代制で以下の①~③の勤務体系であることが分かる。

  • ① 7:00~15:00
  • ②15:00~22:15
  • ③22:15~ 7:00

運転士も従業員であるから、①→②、②→③、③→①の交代の時間帯には、列車は運行され難いと考えるべきである。

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■朝一番の戸畑行 八戸中間点を7:45に通過、2010年8月某平日

くろがね線の運行が始まるのは大体朝7:30前後で、運行は必ず八幡からスタートする。列車は八幡基準で7:30前後に発車し9:00前後に戻ってくる。上述の通り運転士が交代した直後の運用なので、日による誤差が少なく狙い目である。

なお「前後」というとプラスマイナス10分程度を想像する方もいるかもしれないが、列車の運行や入換の時刻の決まっていない専用線の世界では、プラスマイナス1時間は見ておくのが常識なので、その点はご留意いただきたい。ネットやTwitterを見ていると「7:30に来ると聞いていたけど来ない、時刻が変わったのか!?」などといった斜め上の感想もチラホラ見受けられる。以前の記事でも言及しており繰り返しになるが、くろがね線に固定されたダイヤは存在しないので、くれぐれもお忘れなきよう。

【くろがね線の鉄則 その2】 運行頻度に注意せよ

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■高頻度運転時の戸→八列車2本目。9:18通過 2010年8月某平日

 くろがね線を訪問した方が、列車が来るまでに待った時間を聞いてみると千差万別で、10分で来たという方もいれば、半日待っても来なかったという方もいる。なぜこれほどまでに誤差があるのか。冒頭で24時間運行と申し上げたが、実は運行頻度が日によって異なるのである。私は経験的に、低頻度運転、中頻度運転、高頻度運転の3パターンがあると感じている。信号機の現示や機関区内の車両の配置と動き、ヤードの入換頻度を見ながら、低・中・高どのパターンなのかをできるだけ早い段階で見極め、対応することにしている。

 低頻度運転の時は、上述の朝一番の列車の後は、八→戸の列車は11:30~12:00頃まで来ないことが多い。そしてその折り返しの戸→八の列車が13:00~13:30頃に運行されると、その次は夕方16:00~18:00頃まで来ない。鉄道撮影目的で九州を訪れる方の中でも、くろがね線を撮ろうという方の多くは、余った時間で待ってみてついでに撮れたらラッキー、くらいの感覚だと思われるが、それが落とし穴である。昼食をとってから午後一で沿線待機しても、低頻度運転の場合は夕方まで(冬期だと日没間際まで)待つハメになる。したがって、たとえ、くろがね線の優先度が低くても、朝起きたら真っ先に沿線で張り込み確実に朝一の列車を撮影するのが理想で、午後から繰り出すと無駄に待つリスクが増大することになる。

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■高頻度運転時の八→戸列車2本目。8:45通過 2010年8月某平日

 なお高頻度運転とは、単線の線路容量限界の1時間15分~30分ヘッドでの運行パターンで、2014年4月の高炉改修直後は、出銑量が多いためか日曜でも高頻度運転が行われていた。このパターンの場合は、沿線でボーっと待っていれば撮影可能。

中頻度運転とは文字通り低頻度と高頻度の間で、朝一番の列車の後1時間ほど八幡で待機して、10;00~10:30頃に八→戸の列車が運行、11:30頃~12:00頃戸→八の列車が運行されると、また1時間ほど休み、13:00頃~13:30頃に八→戸、14:30頃~15:00頃に戸→八、運転士交代して、16:30頃~17:00頃に八→戸 …… と続く運行パターンである。最近はこの中頻度運転が多い。

【くろがね線の鉄則 その3】 諦めも肝心

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■低頻度運転時の戸→八列車2本目。13:45通過 2010年8月某平日

 海外サッカーの試合を観ていると、何度シュートしてもことごとく外しているストライカーの試合後のコメントが面白い。

 "It's not my day."

「俺の日ではなかった…」

 人間、ついていない時は、とことんついていないものである。待ち続けて時間ばかり過ぎていくと予感したら、諦めてさっさと引き上げるのも肝要である。人間というのは、待てば待つほど、待った時間が無駄であることを認めたくなくなる生き物である。投資した時間の分だけ、成果が欲しいのだ。しかしこれは、株取引でいう「損切り」ができない人と同じで、あまり幸せな結末は期待できない。

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コメント

 そうなんですよね。写そうと思っても時間がまちまちだし、地元なのでいつ来るとも知れない列車を
待つより、また来りゃいいさと、さっさと引き上げてしまいます。
 そんな中で、一番列車に出会う確立が高いのは、出勤時間帯に枝光駅で列車を待っているときに来る
戸畑行き。大体、7時30-40分頃に八幡から坂を駆け上って、鉄橋を渡ってゆく列車が、7割くらいの確率
(感覚的なものなので確証はありません)で見れます。乗るべき列車が来る前に来たら、よく、かばんに
入れたコンパクトデジカメで写真撮ったり動画撮ったりしています。
 後は、時間がまちまちです。自分の目撃した時間や、家族に頼んで見た時間とか教えてもらって、
メモに書き留めてるんですが、ある程度の来る時間帯的なものは見えるんですが、その帯の幅が大きすぎて
。。。。。。
 工場の専用鉄道と言えど、大きな工場なので荷を送り出す何らかの時間の目安がなければ、作業予定を
たてられないでしょうから、多分、大まかな時間表みたいなものはあるはずだと思うんですが。
 遠来の方にとっては、運にすがるしかないのでしょうかねえ。

投稿: 枝光人 | 2015年10月21日 (水) 21:54

枝光人さんこんばんは
またのコメントありがとうございます

やはり地元の方でも朝の目撃例が多いのですね。
運転頻度の違いにより、朝イチから時間が経てば経つほど時刻の不確定要素が大きくなりますので、午後から行くならやはりヤード等を観察して情報収集しないと厳しいですね。

作業予定がある筈だから時間も大まかに決まっている筈というご意見に関しては、私は少し違った見方をしています。

投稿: 社長 | 2015年10月23日 (金) 17:26

続きです
戸畑のヤードに出てきた貨車が、くろがね線を通り、八幡へ着き、各工場へと届けられるまでの時間を観察してみると、8~12時間以上かかっています。もし運行ダイヤが操業計画にシビアに依存しているのであれば、もっと迅速に運んでいるはずです。どちらかというと、くろがね線は、プロセス製造業で特に重要である、工場内での半製品の在庫調整機能を担っていると言えるのではないでしょうか。バルク輸送なので、定期的に補充されていれば良いわけで、ダイヤというよりも、数週間単位での輸送量が担保されていればOKという世界ですね。

投稿: 社長 | 2015年10月23日 (金) 17:39

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