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2015年12月 2日 (水)

★後藤総合車両所のスイッチャー★バッテリー機関車の入換

 JR西日本後藤総合車両所は、米子支社管内のディーゼル機関車、ディーゼルカー、電車の全般検査、重要部検査、改造および解体工事を実施している車両工場です。ディーゼルエンジンについては、他支社管内のものも含めて当車両所へ運び込んで整備を行っています。イベント公開時の様子については3年前の記事にて紹介していますのでご覧ください。記事にも記載の通り、2011年3月にそれまで工場内での車両入換に使用されていた小型ディーゼル機関車が廃車となり、新たに蓄電池機関車(バッテリーロコ)が導入されました。今回は、このバテロコが主役です。

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 入換の説明の前に、まずは後藤総合車両所の線路配線について紹介します。後藤総合車両所は、JR西日本境線の後藤駅-富士見町駅間に隣接し、工場の線路は後藤駅構内で境線と接続しています。上はその全景です。奥が米子側、手前が境港側です。

一番右手が境線の本線、その左が境線と工場引上げ線を連絡する授受線、写真手前(写っていません)が引上げ線、引上げ線が奥へ直進して朱色の門扉から工場内に入ると、右手から順に1番線、2番線、と続き10番線まで線路が分岐しています。

工場内を詳しく見ていくと、上写真で場内右端にある建屋の無い行き止まりの線路が1番線、その左の台形屋根の建屋が2番線、その左に3番線(手前の建物の影)、その左のオレンジ色の車両が止まっている三角屋根の建屋が4番線、その左が5番線と6番線、紫色のDE10入換動車が止まっているのが7番線、その左の行き止まりの線路が8番線、水色の台形屋根の建屋が9番線、その左に10番線があります。

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先程の写真から漏れていた工場外の引上げ線がこちらです。手前が境港側、奥が米子側です。米子方向に向かって直進すると門扉からそのまま工場へ入ります。門扉手前で右に分岐する渡り線があり、渡った先が授受線です。授受線は、この写真を撮影した踏切からおよそ200m奥で境線の本線に合流します。

いっぽう、中央の引上げ線から左へ分岐する線路もありますが、これは廃車解体待ちの車両を留置する線路へとつながっており、めったに使用されることはありません(その証拠に、レールも錆付いています)ので、今回は説明を割愛します。

引上げ線から授受線への渡り線に標識があるので、近づいてみます。

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保守用車授受地点と称し、入換動車(スイッチャー)が授受線へ入線することを禁じています。この工場に入場する車両は、ディーゼル機関車やディーゼルカーであれば基本的には工場内まで自力で入り、電車であれば引上げ線までは自力で、そこからスイッチャーによって工場内へ押し込まれます。つまり、電車が入出場する時の方がスイッチャーが外へ出てくる確率が高いことになります。

※このほかに、電車や気動車がディーゼル機関車牽引で配給されてくることもあります。これは、進行方向に運転台が無く自走できないなどの理由によるものです。この場合は、DLが自力で工場内まで押し込んでしまうことが多いようです。

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■キハ189系のスイッチャー入換     2014年8月22日

工場は平日ならばたいてい門扉が開き、入換が行われていますが、車両入出場以外でスイッチャーが門扉の外まで出てくるのは、線路配線上、1~3番線と、4~10番線の間で車両を入れ換えるときに限られます。その他のケースでは、上写真のように中で動く様子を指をくわえて見るしかありません。(泣)

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■自力で工場へ入場する奥出雲おろち号 2015年11月27日、後藤

 それでは、前置きが長くなりましたが、スイッチャー入換シーンをご紹介します。先日金曜日、所用のついでに朝8時過ぎに訪問したところ、今シーズンの運行を終えた奥出雲おろち号編成が引上げ線に到着し、ちょうど自力で工場へ入場するところでした。やはりDL入換は自力走行なのでスイッチャーは外に出てきません。

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線路脇からフェンス越しに眺めていると、バテロコスイッチャーが断続的に入換をしていましたが、

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結局午前中に外へ出てくることはありませんでした。


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入換中、キハ47形国鉄色4両編成がやってきました。国鉄型マニアには格好のネタですが、スイッチャーを見たい私としては感動もいまひとつ…。

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今度は工場内からキハ187試運転列車の出場がありました。

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授受線で発車待ちのキハ187試運転列車と、境線名物の鬼太郎列車(ねずみ男)。

情報によると、どうやら奥出雲おろち号編成は、燃料を抜ききったあと入換で動くらしいことが分かったので、一旦撤収。午後に賭けることにしました。時間つぶしに法勝寺電車(日の丸自動車)の保存車などを見物し、14時頃に再訪。

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15時半を過ぎた頃でしょうか、2番線で燃料を抜ききった奥出雲おろち号編成がスイッチャーの牽引により外へ出てきました! これから9番線へ押し込むとのことで門扉の外へ出ることが期待できます。鬼太郎列車が併走しながら追い越していきました。

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そして、ついに表に姿を現した、スイッチャー。L型の2軸機関車で、自重は20t。ボンネット内に蓄電池を搭載したバッテリー機関車です。幡生工場(現 下関総合車両所)に同型機の色違いがいます(→こちらにて紹介済み)。

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奥出雲おろち号用の牽引機、DE10 1161との連結部。ボンネット側の連結器は、電車・気動車・機関車いずれも連結できるよう、双頭連結器を装備しています。上ではDE10と連結するために自動連結器側が使用され、密着連結器は首振りして向こうを向いています。

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工場見学時に反対側から見たのがこちら。解放テコの様に見えるのは解放テコではなく、上のとおり自連と密連を切り替えた際にいずれか一方へ固定するためのピンを抜き取るためのテコです。

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スイッチャーの資産管理上の番号である機械番号は、06-28-01-0004。製造者は堀川工機、型式EHL-20、製造番号2763、2011年3月納入。保線機械メーカーの製作した入換動車というのも珍しいですね。

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大きさを比較すると、スイッチャーの屋根の高さがDE10のボンネットの高さほどしかありません。それでも、さすがバッテリー駆動だけあり走行音は非常に静かで、かつ力持ちです。

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最終的には編成全体が門扉から外へ出て綺麗な姿を見られました。2番線から出場し、9番線へ押し込むため、この位置まで出てきたわけですね。

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引上げ線でスイッチバックすると、予告通り9番線の水色屋根の建屋へ押し込んでいきました。

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1本隣の8番線には、前日に吹田総合車両所からクモヤ145によって配給されてきた381系くろしお色の先頭車(クハ381-107、108)が留置されていました。

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9番線の奥でスハフ13 801を切り離したスイッチャーは、DE10とスハフ12 801を再び引き出し、

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1番線へ押し込むと、

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スハフ12を切り離してDE10を2番線へ置いて、

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再びスハフ12を連結しDE10を繋いで2番線へ押し込みました。スハフ12とDE10だけ2番線へ留置したのは、この2両がエンジンを搭載しておりメンテナンスが必要なためと思われます。最初に9番線奥で切り離したスハフ13はエンジン未搭載です。

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工場内には、バッテリー機関車専用の充電設備があります。工場見学時に、充電中の様子を見ることができました。

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公式側の後位側車輪の脇に充電用コネクタがあり、

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地上の充電用コネクタへとケーブルが繋がっていました。工場内にはクレーンやトラバーサーを駆動するために元々交流電源がありますから、充電設備を設けるのも比較的容易です。

●おまけ

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 2012年の工場見学時に場内で見た、キ100形除雪車182と、

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後藤総合車両所のマスコットキャラクター、GO TON。ゆるキャラと形容するにはあまりにも角張りすぎていて、壮絶な手作り感が漂っています(笑)

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