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2016年9月10日 (土)

【くろがね線を読み解く】第237回■福山新幹線保線区への150mレール納品入換

 2016年9月10日土曜日、広島カープが25年ぶりとなるリーグ優勝を決めた。広島の街中はいま大いに盛り上がっていると思われるが、ちょうど1週間前の土曜日、黒崎発福山行の150mレール輸送列車が運行されたため、広島県内にある福山新幹線保線区を訪ねた。

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 150mレールを積載した貨車は、黒崎を発車した当日の18:30に東福山駅へ到着し、翌日の9093列車で東福山から福山まで運転される。福山と言っても旅客の福山駅ではなく、そのおよそ3kmほど西にある福山新幹線保線区が終着地である。今回も、9093レは9月4日、つまり日曜日に運行された。

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東福山・福山方向から下り線を走行してきた9093レは、保線区付近に設けられた渡り線を通過して上り線を逆走し、更に保線区への分岐へと入線する。

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福山新幹線保線区の到着・発送線に入線する9093レ。奥に見えるのが150mレールを荷卸しする門型クレーンである。2016年3月以前は、向日町レールセンターからロングレールが、東福山から50m長尺レールが到着していたため、設備そのものは以前から存在する。

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この位置で一旦停止した。到着は10:08である。黄色いヘルメットにオレンジ色のジャケットを着ているのは、JR西日本の入換担当者である。9093レはJR貨物の営業列車だが、保線区はJR西日本所属のため、機関車の入換運転はJR貨物が、誘導・分岐器切替などの作業はJR西日本が実施するわけである。

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テールライトが片側点灯となり、入換運転扱いに変更。

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貨車を切り離したEF210-105が一旦授受線へ引き上げる。横には保線区の入換用軌道モータカーが重連でやってきて、門扉が開いた。

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引き上げたEF210は、機回し線を通過して機回しし、

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反対側(東福山・福山寄り)に連結。保線区内では、軌道モータカーがテスト走行を繰り返す。

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しばらくすると、150mレールを積んだ貨車はEF210により推進され、

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授受線へと押し込まれる。

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奥で貨車を切り離し、単機で出てきたEF210-105。その横を、EF210-302牽引の上り貨物列車が並走。なかなか面白いシーンが展開した。

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EF210の引上げと、軌道モータカーの出場。

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重連の軌道モータカーは互いにBP管を接続し、ブレーキは総括していた。しかし2車の間に電気関係の引き通しは無いため、エンジンの総括制御はできない。その証拠に各車に運転士が乗務して運転操作を行っていた。

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どちらの軌道モータカーも、入換用のスイッチャーとは異なり自動車同様の右側運転台である。各車とも、オレンジ色の服を着た運転士が手前側に乗っている(運転席の窓が開いているので分かる)。

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奥に留置された貨車を連結して引き出す、重連MC。このシーンを撮りにわざわざ東京から駆け付けただけに、喜びもひとしおである。

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BP管は貨車とも接続され、貨車の貫通ブレーキも作用させていた。専用線の入換ではブレーキホースの連結は省略されることも少なくない。

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福山新幹線保線区へと引き込まれる150mレール。

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30秒ほどで9両編成の貨車が引き込まれると、

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門扉が閉じられた。列車の到着から1時間ほどで一連の作業が完了した。

●入換用軌道モータカー

 福山新幹線保線区において、在来線から運ばれてきたレールを搬入するのに使用されている軌道モータカーは2両ある。いずれも車籍はなく機械扱いであるのは言うまでもない。

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重連の下関寄りに連結されていたのがこちら。トワイライトゾーンマニュアル11の軌道モータカー形態分類によると、富士重工製のTMC200Bと思われる。

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そして米原寄りに連結されているのがこちらのTMC200Cである。足回りはほぼ同じながら、キャブがより高い位置にあるのが特徴である。ひとつ前で紹介したTMC200Bの方は、保線区から工事区へ配置転換されているものも少なくないそうで、JRの保線区にはもうあまり残っていないとのこと。貴重な動くシーンが撮れたことになる。

黒崎発福山行の150mレール輸送列車は、これまでのところ、2016年4月、6月、7月、9月とほぼ1~2か月に1本の頻度で運行されている。撮影チャンスは少ないが、150mレール輸送貨車の保線区への入換シーンを間近で見られる場所は限られているだけに、訪問する価値のある拠点といえる。

●赤いローソン

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 広島駅から、広島カープの本拠地であるマツダスタジアムへ向かう途中に、カープ仕様の赤いローソンがある。店内でもカープグッズを販売しており、試合のある日は観客で大賑わいだ。

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コメント

かなりお久し振りです。ここのTMCは、かつて銘板を確認したことがありますので、ご報告させて戴きます。
①MO-6136-Eは、TMC200B・昭和45年7月製・製番196です。1996年3月に許可を得て入った時には、サブロク用の入換機は、この1台だけでした。
転車装置は、貨車入換には必要ないと思うのですが、一応装備されております。訪問当時、当機は西向きでしたが、本稿では東向きのようですので、転車されたのかな?
どう見ても保守用MCなのに、保守作業には使用されず、貨車入れ換え用の動車として使用されているのが面白く、新幹線のサブロク機であるというのも面白いと思います。
②機械番号0047は、ここでの確認ではありませんが、2002年4月、福塩線府中駅にて、府中鉄道部時代のものを確認しております。当時のメモやネガにより、同一車と判定致しました。
TMC200C・昭和48年7月製・製番501です。現在のキャブ横の所属名が消されている箇所に、府中鉄道部と表記されておりました。(※府中鉄道部は、現在、統廃合により、消滅しております。)
③これら2台は、JR他社の同用途車と比べますと、経年も進み、塗色も黄色のままで、ヨレヨレの凸凹コンビといった感じで、何となくJR西日本らしいなと思いました。
いくらスイッチャー好きな人でも、さすがにこれを狙いに行こうと思う人は、ほとんどいないのではないかと思われます。それを敢えて狙いに行くのが、素晴らしいですね。
④また、右側運転台に関してですが、さすがに良く観察されておられますね。
本稿とは関係がないのですが、専用線のスイッチャーに関しまして、今まで規格型だと思っていた車両でも、左側運転台と右側運転台との 2つがあることに、今更ながらようやく気付き、面白いなあと丁度思っていた所です。前向き運転台か横向き運転台か、運転台は1箇所だけなのか2箇所なのかなど、面白いですね。
三島(富士2号と元清水車)や西室蘭(DB251とDB256)のスイッチャーが、それぞれ同タイプなのに、向きが異なって配置されていたのも、面白いなあと思いました。
また黒崎のスイッチャーも、DC354からD353まで、頑なに右側運転台を貫いているのも、面白いなあと思いました。 (※これらは、書籍やネットでの確認のみですので、間違えていたら、すみません。)
以上は、皆様ご承知のことではありますが、どうかご容赦願います。
⑤広島カープに関しまして、私は野球オンチなのですが、昨年、広島を訪れました際、新幹線の売店などに、カープグッズがたくさん置いてあるのを見て、地元愛が強く感じられ、カープっていいなぁと、ふと思った次第であります。
以上、徒然なるままで、たいへん失礼致しました。ではまた。

投稿: チムニイ | 2016年9月15日 (木) 06:42

チムニイさんお久しぶりです。
伯備線のソ60以来のコメントいただきありがとうございます!!

軌道モータカー2機の詳細な情報、ありがとうございます。
訪問時は、車体反対側に付いていると思われる銘板が確認できませんでしたので、情報大変有難いです。

仰るとおり、保線区に所属していながら保線には使用されず入換動車扱いなのが興味深いですね。

運転台の向きに関してもご教示ありがとうございます。三島と西室蘭はまったく気づきませんでした。
横向き・正面向き片側・両側、いろいろありますが、外観で判断できない場合でも、
車体外側にあるミラーの取付位置などで運転台の位置が推測できることがありますので(ミラーの角度で運転士から見えない部分が分かり、逆に運転士の位置も推測可)、
今後はそういう視点でも見てみようと思います。

黒崎のスイッチャーは意識していませんでした(^^; 時間を見つけてチェックしてみようと思います。

今後ともよろしくお願いします。

投稿: 社長 | 2016年9月20日 (火) 13:06

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