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2017年8月23日 (水)

★車両メーカーN社のスイッチャー★No.250230

 JR東海飯田線豊川駅に連絡する専用側線を有する、某車両メーカーN社。JR東海の100%子会社になって以降も、新幹線車両のみならず私鉄や地下鉄向けの新車を製作しているほか、小田急などの車両の改造工事も実施しています。

この車両メーカーの入換用機関車については7年前に紹介していますが、数年前から新しい機関車が加わりましたので、お盆休み初日に撮りに行きました。

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新しいと言ってもセコハンですが、北陸重機工業製の35トンB-Bディーゼル機関車です。北陸重機製なのにボンネット先端のラジエーター通気口に日車の社紋を掲げているのは面白いですね。

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反対側の公式側からも。こちら側はキャブが台枠より外側にはみ出しているのが特徴です。運転士の着席する側はこのような構造になっていた方が視認性が高まります。車両を連結した方に向かって推進運転する場合、キャブを拡張しておかないと、進行方向が見にくいのです。

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後位側からも観察。記号番号は250230というよく分からない番号になっていました。この工場は場内撮影禁止です(その旨の看板も出ています)ので、工場設備や留置してある製作中の車両を撮影してはいけません。背後にそれらが写り込まないよう配慮しています。

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元々この車両は、東亜石油専用側線(JR鶴見線浜川崎駅連絡)の京浜精油所扇島工場付近において、着発線と荷役線の間の貨車入換に使用されていた、シムラのスイッチャーです。駅まで出てくることはなく工場内専用でしたので、撮影できる公道沿いまで頻繁に出てくるのは、石油貨車の編成の長くなる冬期だけという、撮影困難なスイッチャーでした(笑) 石油精製設備を対岸の水江工場に集約することに伴い、当工場および専用側線も2011年9月をもって廃止されました。その後、このスイッチャーは車両メーカーN社に譲渡され、豊川工場の入換用として使用されることになりました。車体・台枠・手摺・ステップ等各所色が塗り替えられていますが、大きく改造されている箇所はないと思います。新幹線車両や海外車両を入れ換える際は、軌間が異なる関係で連結器の中心がずれますので、2エンド側の連結器回りに若干手が加えられてます。まぁ特筆するほど大きな変化ではないですね。

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シムラ所属時代はこのように北陸重機工業の銘板が台枠に取り付けられていましたが、譲渡に伴い取り外されたようです。

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基本的に同型機は存在しません。製紙メーカーN社専用鉄道(JR石巻港駅連絡)のDD40A1が似ているという人がいますが、ラジエーター通気口に目を向けると、250230がボンネット妻面なのに対し、DD40A1は側面でファンがボンネット天井を向いていますので、まったくの別物です。前述のキャブの拡張についても、DD40A1には見受けられず、キャブは台枠の幅に収まっています。よく見れば全長も違いそうですね。しいて共通点を挙げれば台車で、2軸ボギー台車のブレーキシリンダーが車体外側にしか付いていない(台車1台につきシリンダー左右各1基で4輪のブレーキシューを制御する)構造でしょうか。なおこの機関車には北陸重機工業の銘板以外に、ベンダーとして仕入販売を担当したモリヤ産業の銘板もついています。保線車両でよく見かけるパターンですね。

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さて話を東亜石油専用側線に戻しますと、この工場で活躍していたもう1両のスイッチャーも忘れるわけにはいかないでしょう。シムラNo.1です。2009年12月28日に訪問したところ、ボンネット先端に正月飾りを取り付けていました。この飾りは、毎年クリスマスが終わった数日後に取り付けられ、正月明け1月上旬の間には取り外されていましたので、なかなかにレアな姿でした。いくら石油輸送が冬期に活発とはいえ、貨車の発送・到着がある最終出荷日は12月28日か29日、正月は4日にならないとスイッチャーは動きませんでしたので、正月飾り付で動くのはトータル7~8日間のみ。何年か毎年通ってやっと撮れた一枚なのでした(笑)

この車両、もとは第一セメント川崎工場(浜川崎駅連絡)からの譲渡車で、新製当所はロッド駆動でしたが台車交換により歯車駆動になった曰くつきのスイッチャーです。2軸ボギーの液体式ディーゼル機関車や気動車は、基本的に台車内側(車体中央寄り)の車輪にしか動力を伝達していないので、その動力を外側の車輪に伝達する方法がロッド棒なのか歯車なのかは台車の造りに依存します。だから交換できるわけですね。もちろん気動車の場合は「外側の車輪には動力は伝達しない」という選択肢もポピュラーで、キハ58系や最近のレールバスでも内側車輪だけ動輪なのが一般的です。

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1960年日立製作所製の35トンB-B機で、製造番号は12524。渡辺台帳によると、エンジンは振興造機DMH-17C(180ps/1500rpm)×2基、液体変速機は振興造機TC-2×2基です。液体変速機が2基あるということは、2台のエンジンから1基の変速機に動力を伝達する国鉄DD13形ディーゼル機関車とは異なり、各々のエンジンから独立した2基の変速機を介して、前後の台車にそれぞれ動力が伝わるということですね。キハ58のような2エンジンの気動車と同じ構造であるわけです。

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最後に、浜川崎駅と東亜石油専用側線の間で貨車をやり取りしていたJR側のディーゼル機関車を紹介します。この日はDE11形2000番台2004号機が使用されていました。この車両は現在も現役ですが、塗色がJR貨物更新色に変わっていますので、この写真もこれはこれで良い記録になったというものです。

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