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2017年10月27日 (金)

【くろがね線を読み解く】第252回 ■戸畑地区に存在した謎の試験線

 製鉄所の構内は、設備の改修や新設廃止に伴い、線路が撤去されたり新しく敷設されたりしていて、意外と変化があるものである。2012年10月1日付でS金属工業と合併し、2014年4月1日付で小倉製鉄所を統合したY製鐵所も、例外ではない。

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■戸畑地区某所の航空写真3種(左クリックで拡大)

 上の画像は、複数の異なる時期に撮影された戸畑地区内のある場所の航空写真である。一番左は、国土地理院の航空写真で2009年4月撮影、真ん中はYahoo地図の航空写真で、同時に撮影された高炉が改修工事中であることを考えると、おそらく2013年頃の様子、一番右はGoogleMapで、敷地外の一般道の開通進捗状況からみて2015年頃の様子である。

クリックして拡大すると、2009年に廃土置き場だった場所が、2013年には半製品置場に変わっているのが分かる。2013年はちょうど高炉の改修工事が行われていた時期で、溶銑の無い期間に後工程を稼働し続けるために、あらかじめ造り溜めしていおいた半製品を保管する場所が、構内各所に設けられていた。以前八幡地区の半製品保管場所は弊ブログでも紹介している(→こちら)が、上の真ん中の写真を見ると、戸畑地区でも同じように線路が引き込まれて、貨車に積まれた半製品をクレーンで荷役していた様子が分かる。

 ところで、一番興味深いのが右の写真で、半製品置場が撤去された跡地に、対角線上に何やら線路が一本敷設されている。線路の南端は行き止まりで、周辺にも貨車に積んだり降ろしたりするようなものは一切見当たらない。またよく見ると、画像の北端で本線から分岐して南下しているこの線路は、南へ行けば行くほど周辺との高低差が大きくなっているようにも見える。この線路は、いったい何のための線路なのだろうか。

本件については、労組のブログの2016年3月31日の記事に以下の記述がある。

当初予定していた戸畑から小倉への溶銑輸送海底鉄道専用線は建設しないことになった。戸畑構内で勾配つけて機関車の海底トンネル輸送のテストをしていたが、ここは更地に戻すのでしょう。

つまり、以前の記事で言及したように、当初発表されていた戸畑から小倉への溶銑輸送線を海底トンネルによって実現するため、上の右写真の場所に勾配試験線を敷設して、ディーゼル機関車の起動・牽引試験を行っていたのではないかと思われる。GoogleMapの航空写真が撮影されてからもう2年が経過しているため、2017年現在では、線路は既に撤去されている可能性もある。

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