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2017年11月15日 (水)

★名古屋市営地下鉄★藤が丘工場の車両入換機

 2017年11月4日に北九州市から名古屋市まで直行する必要があり、ちょうどいいJALの便があったので予約したのですが、案内されたのはなんとFDA、フジドリームエアラインという聞いたことのない航空会社でした。どうやらコードシェアのようです。

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ブラジルのメーカーによって製造されたERJ175というこれまた聞き慣れない黄緑色の航空機に乗り、一路小牧空港へ。乗り慣れない路線と機体に、最初は国際線以上に緊張しましたが、乗り心地はなかなか良かったです。ただエンジンが主翼のかなり胴体寄りに付いているので、主翼の近くの座席は騒音が少し気になりました。座席配置は通路を挟んで左右各2列、定員は70名余りと、1980年代頃まで離島便などで活躍していた国産プロペラ機YS-11とほぼ同じ収容力です。北九州から名古屋へ向かう必要があったのは、翌5日に名古屋市交通局藤が丘工場が一般公開されるためです。

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 翌朝ホテルをチェックアウトすると、イベント開始の10時までは沿線で撮影します。藤が丘工場は地下鉄東山線の終点にある車両工場ですが、終点付近の数駅間が川の上を走る地上区間になっています。第三軌条方式のため、架線や架線柱・ビームもなくスッキリしていますね。川を跨ぐ逆V字型の橋脚は、ヨーロッパの地下鉄をイメージさせお洒落です。

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終点藤が丘駅の奥にはシーサスクロッシングがあり、複線はそのまま折り返し用の行き止まりの線路になっています。こちらは5050形電車。

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東山線はいま車両交代の丁度真っ只中のため、新旧両車両がバランスよくやってきて撮影の効率は良いです。こちらは新型のN1000形。

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そして右手に分岐する線路は藤が丘工場への入出場線で、こちらも線路は2本あります(おそらく複線ではなく単線並列と思われる)。

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藤が丘工場の公開は毎年行われているわけではありません。今年は名古屋市営地下鉄開業60周年の節目の年ということで、特別に公開されました。入場すると真っ先に車両入換機のいそうな修車工場(Aゾーン)の方へ向かいまいしたが、どこにも見つからず…。訊いてみると、洗浄列車乗車体験コーナー(Bゾーン)の行列の途中から見えるようですが、長蛇の列ができていたので、先に工場の方を見学することにしました。

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藤が丘工場では、市営地下鉄東山線を走行している車両の検査が実施されています。ナゴヤドーム約2個分に相当する94,441平方メートルの敷地内には、車両の全般検査・重要部検査・修繕・改造工事を担う修車工場、列車検査や月検査を行う検車工場、そして6両編成×55本(330両)の車両を留置することができる電留線があります(2017年4月現在の留置車両数は、6両編成×48本=288両)。この日に検査中だったのは5050形でした。

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5050形の棒連結器。JR東日本の205系やE231系にも棒連結器は採用されていますが、2両の車両それぞれが備えた棒連結器同士をボルトで固定するタイプであり、このように本当に1本の棒になっている連結器は初めて見ました。

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5050形の台車。車体と同じく日本車輌製造製です。

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電気事務所所属の軌道モータカー11号車。

  • 製造者 : 堀川工機
  • 型  式: WD-H8CA
  • 製造年 : 2017年5月
  • 製造番号: 2831

名古屋市営地下鉄の軌道モータカーは、線路の保守を担当する軌道事務所に所属するものと、架線や集電用レール、信号システムなど電気の保守を担当する電気事務所に所属するものとに分かれています。軌道事務所所属車は黄色、電気事務所所属車は上のようなオンレジ色に塗り分けられ、識別することが可能です。

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例として、鶴舞線の車両工場である日進工場で入換中の軌道モータカーを2つ紹介しましょう。こちらは電気事務所31号車。電気事務所所属なのでオレンジ色です。鶴舞線は架空電車線方式で架線がありますので、点検や作業ができるように屋上に上れるようになっています。

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こちらは同じ日進工場の軌道事務所32号車です。軌道事務所所属のため黄色に塗装されています。後ろには、軌道保守用車らしく交換用PC枕木を積んだトロッコを連結しています。東山線の軌道モータカーも、これらと同様に電気→オレンジ、軌道→黄色になっています。

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車両工場の公開ではお馴染みの、車体吊り上げ。

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地下鉄開業60周年を祝うヘッドマーク付の編成。

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屋外に出ると、Cゾーンでは引退した5000形電車も展示されていました。これは6両編成1本まるごと保存されていますが、展示線の有効長が4両分しかないため、中間の2両を抜いて4両で展示されています。

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保存車は、最後まで残った編成ですね。同型はアルゼンチンのブエノスアイレス地下鉄でまだ現役です。イベント終了後に、中間車を入れて6両に戻すために車両入換を実施するとのことでしたが、その作業はイベント当日ではなく週明けの平日に実施するとのことで、撮影はあきらめました。

さて、そろそろ行列も短くなってきた頃かと思い再びBゾーンへ行ってみると……列の最後尾がますます後ろへ延びていました(^_^;) らちが明かないので、権限のありそうな顔つきの方を見つけて、洗浄体験には全く興味はないが、車両入換機の写真が撮りたい、そのために東京から来た、と告げると案内していただけました。

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こちらが、藤が丘工場の車両入換機、アント車両移動機です。電車最大6両、約145tを牽引・推進することが可能です。アント何型かは銘板が見えないので不明ですが、以下の諸元から推測できるのではないでしょうか。

  • 全 長 : 2,650mm
  • 全 高 : 3,100mm
  • 全 幅 : 2,500mm
  • 自 重 : 5,500kg
  • エンジン: 4サイクル水冷直列3気筒直噴式
  • 出 力 : 23.5kW/2,600rpm
  • 総排気量: 1,642cc
  • 走行速度: 0~10km/h(自走)/0~3km/h(牽引)

入換を見ることはできませんでしたが、アントを説明パネル付で展示してくれたのはとてもよかったです。

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藤が丘工場では、かつて引退した100形電車を車両入換車として使用していました。当該車両は、日進工場内のレトロでんしゃ館で静態保存されています。名古屋を訪れる際は、こちらも見学しておきたいですね。

●おまけ

 藤が丘工場の本事務所には、AMANO社製の出退勤管理システムが導入されていました。

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AMANO社はもともと、出退勤時刻を管理するための穴開け式のタイムカードの機械を製造していたメーカーですが、その後勤怠管理システムから発展して現在では中小企業向けの人事給与システムのパッケージソフトなどを開発しています。インターフェイスも、当初はパンチカードでしたがこれが磁気カードに代わり、さらに最近では上写真のようなICカードに代わってきました。車両の更新と共に、周辺システムも時代に合わせて更新されていきますね。

 そういえば、公開時に得られた情報をもう一つ。弊ブログでも紹介している日進工場のスイッチャーDD351は、2016年2月28日に引退したそうです。名古屋市にふるさと納税すると、最後の入換シーンを収録したDVDが貰えるそうなので、早速申し込みました。3万円振込で最終的に2万8千円戻ってくるとのことなので(しかもクレジットカード払いの場合は確定申告不要)、内容に対してコストパフォーマンスはなかなか良いと思いました。ご参考まで。

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