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2018年8月15日 (水)

◆阿武隈急行A417系◆国鉄色の留置とさよなら運転回顧

 2018年8月5日、前日に毎年恒例の君津製鉄所公開に参加し、新京成電鉄N800形甲種輸送を撮影した翌日となる日曜日は、福島の阿武隈急行を訪ねました。当初は、栗原市のくりでん乗車会(DB10形ディーゼル機関車が無蓋貨車に来場者を乗せて5往復走行するイベント)に参加するつもりだったのですが、電車で移動中にスマホで当地の天気予報を確認すると午後から雨になってしまったので、急遽行先を変更することにしたのです。東京から福島往復ならば青春18きっぷ利用も現実的ですし、毎月第1日曜日は阿武隈急行全線フリーきっぷ¥600-の販売日ですので、コスト削減にもなります(笑)

阿武隈急行を訪ねようと思ったのは、今年7月1日の「あぶ急全線開業30周年 大感謝まつり」に合わせ、2016年に引退したA417系3両編成のうちの1両、元国鉄クハ416-1が国鉄色に復元されたためです。その日は残念ながら参加することができませんでしたので、その後どうなっているのか様子だけでも見てみようと馳せ参じました。

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3両編成のうちの展示されなかった2両(元クモハ417-1+モハ416-1)は、イベント開催前に丸森駅の保線用の側線(バラスト積込時に使用される)に移動、留置されていましたが、8月5日に私が訪問した際は、梁川の車両基地の中に元通り3両編成を組んで留置されていました。福島駅からあぶ急に乗って移動したので、丸森まで行く手前でこの編成を車窓から発見し、無駄足を踏まずに済みました。

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AT418-1こと、元クハ416-1。側面行先方向幕に「仙台」を表示し、色調も忠実でなかなか良い雰囲気です。

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農道みたいな未舗装の通路から近付いていくと、もっとよく見えました。記号番号の車体表記が国鉄の書体ではないなど、近づけば色々気づきはありますが、こんな企画を実現してくれる阿武隈急行、大好きです。

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途中から道路はコンクリート舗装に変わり、縁を通っていくと、良く見えました。以前阿武隈急行への直通運用もあった455系は東北地域本社色(グリーンライナー色)のイメージが強いのですが、417系はJRになった後も暫くはこの色に白のJRマークを付けて走っていましたので、私にとっては国鉄色のイメージが強いです。

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そういえば阿武隈急行の形式付番ルールは独特ですね。日本車輌製造に自社発注した8100系のMc車はAM8100、T’c車はAT8100というのはまだ分かるのですが、JR東日本から譲り受けた417系は、クモハ417+モハ416のMM’ユニットがAM417-1+AM417-2なのはまだいいとして、なぜクハ416がAT41-1なのか。8100系の付番ルール通り偶数向きを区別しないというのであれば、AT417-1ならまだ分かるのですが、なぜ「418」?

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国鉄417系は3両編成5本すべてが日立製作所笠戸工場製で、落成後は下松駅から仙台運転所まで自力走行(回送)しています。交直両用電車でありながら直流区間を本線走行したのはその時が最後で、モハ416形の屋上にある交直切替器も、仙台に来てからは検査で郡山工場(現 郡山総合車両センター)内で試験をするとき以外、動いたことはないのではないでしょうか。(なお自力回送の前に、山陽本線や関門を越えて鹿児島本線で試運転を行ったとの情報もありますが、私自身は運転記録や写真を見たことが無いので何とも言えません)

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角度を変えると、線路をオーバークロスする歩道付きの道路から眺めることもできました。

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並行する線路際の道からは逆側も。AM417-1は既に前部・後部標識灯やジャンパ連結器などが取り外されております。

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工場の一部が外から見え、イベント時に展示されたエメラルドグリーンの古い軌道モータカー(TMC200B?)も少し見えました。なお阿武隈急行の車両工場「梁川車両基地(阿武隈急行電車基地とも称する)」では、工場内の車両移動にはアント車両移動機を使用しており、屋外の車両入換は自力走行または他の8100系による牽引・推進となりますので、入換用スイッチャーは配置されておりません。

●A417系さよなら運転(2016年5月28日)

 2016年5月28日、A417系のさよなら運転が行われました。当日は、朝一で仙台臨海鉄道のレール輸送列車(不定期運転)を撮影後、陸前山王駅で車票を記録し、東北本線を南下して槻木からあぶ急の最初の撮影ポイントへと向かいました。

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さよなら運転では、A417系は車庫のある梁川から槻木まで北上し、折り返して福島へ、再び折り返して梁川までの全線1往復のみの運転でしたので、自分の移動に使う列車のダイヤと撮影候補地を事前に入念にチェックして臨みました。まずは槻木行きから。この場所はあぶくま駅徒歩10分といったところ、国鉄線として計画された際に信号場を設ける予定だったのか、この区間数百メートルだけ複線分の用地が確保されており、渓谷でありながら線路の手前にスペースがありうまく撮れました。続いて新田-二井田へ移動します。

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この区間は、午後になれば正面寄り・側面寄り・俯瞰なんでもいけそうでしたので、まずは福島行きを水鏡で。あぶ急車両のカラースキームの秀逸なところは、空の水色、山の深緑に自然に溶け込むところですね。色の組合せは伊豆急100系にも近いですが、クリーム色を主体として帯を細くすることでスッキリと仕上がっています。斜めストライプは1980年代の流行りで、国鉄185系やバブル期に登場したジョイフルトレインにもよく見られたデザインです。あぶ急がこのデザインを最初に採用したのは自社発注車の8100系ですが、登場したのは全線電化開業の1988年、まさにバブル全盛期です。

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最後の梁川行きは俯瞰で。5月下旬の福島は、想像した以上に暑かったですが、阿武隈急行の沿線景色を存分に楽しませていただきました。東北本線福島-仙台間にある25‰の急勾配を避けるためにバイパスとして計画された路線だけに、羽越本線や磐越西線にも似た国鉄の電化された亜幹線の雰囲気が漂う魅力ある鉄道です。またやってくる車両も、この417系や、国鉄713系をベースにワンマン運転・耐寒仕様に設計変更した8100系ですから、国鉄形車両が好きなファンは一度は訪ねてみる価値がありますね。A417系が営業運転することはもうありませんが、8100系の方も、JR東日本E721系ベースの後継系列AB900系によって置き換えられることが発表されています。この機会に、8100系の編成1本を国鉄色に塗装して走らせたら、似合うと思うのですが、いかがでしょうか。

【参考情報】さよなら運転臨時列車のダイヤ (※すべて発車時刻です)
9953M
梁川         10:28
やながわ希望の森公園前10:31
富野         10:34
兜          10:37
あぶくま       10:41
丸森         11:05
北丸森        11:07
南角田        11:11
角田         11:25
横倉         11:27
岡          11:31
東船岡        11:38
槻木         11:42
9954M
槻木         11:53
東船岡        12:00
岡          12:04
横倉         12:07
角田         12:10
南角田        12:13
北丸森        12:16
丸森         12:19
あぶくま       12:26
兜          12:30
富野         12:38
梁川         12:43
二井田        12:47
保原         12:54
高子         12:58
瀬上         13:02
福島         13:11
9955M
福島         13:29
卸町         13:35
福島学院前      13:37
瀬上         13:40
向瀬上        13:42
高子         13:51
上保原        13:53
保原         13:56
大泉         13:58
二井田        14:01
新田         14:03
梁川         14:05

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