« ■SLみなかみ号■2018年9月2日ラストラン | トップページ | ■仙山線交流電化50周年記念号■終焉迫るED75形電気機関車 »

2018年9月 6日 (木)

■札幌貨物ターミナルの入換機■HD300形500番台501~503

 2016年~2017年冬期の北海道訪問時、札幌貨物ターミナルを訪ねました。その数年前にブログ読者のタムタキさんから撮影に適した場所や時間帯について指南を受けていたので、いよいよ実践しようというわけです。

Satta01170325_hd300501
■荷役線の入換を行うHD300-501   2017年3月、札幌タ

 JR千歳線平和駅付近に広がる広大な敷地に設けられた北海道の物流の拠点、札幌貨物ターミナル駅。1990年代には貨物取扱量で日本一だったこともあります。当時はDE10形液体式ディーゼル機関車3両(2両使用、1両予備)が貨車の入換を行っていましたが、2014年12月頃に引退し、HD300形ハイブリッド機関車に置き換えられています。

Satta02170325_hd300501
■コンテナ2番線の入換を行うHD300-501   2017年3月、札幌タ

平和駅の長い跨線橋を渡ると、機関車の入換を安全に見られる場所があります。雪が深いと、線路と線路の間に除雪した雪の山ができて車体の上半分しか見えないので、3月下旬頃がおすすめとのこと。指南通りでした。札幌貨物ターミナルの線路は何本もあるのですが、一番南側の貨物ホームのある荷役線(コンテナ1番線・2番線)に車両が出入りする時(上写真)が一番綺麗に見えます。

Satta03170325_df20062
■DF200-62牽引の3059レ   2017年3月、札幌タ

 函館本線・千歳線からやってきた貨物列車が機関車を付け替えるために停止したり、逆に入換用機関車が荷役線から貨車を引き出して本線用機関車に引き渡す場所が、操1~9番線です。このうち日中に頻繁に使用されるのは南側の操1~4番線です。主に操1・2番線が到着に、操3・4番線が発送に使用されています。もちろん信号システム上はどの番線からでも発着できますが。

上写真は14:45着の隅田川発札幌タ行き高速貨物3059列車で、12分遅れで操2番に入線してきました。定期ですので日曜でも走りますね(隅田川を発車したのは土曜の20:56ですが)。

Satta04170325_hd300502

するとほどなく札幌タ専用の入換用機関車HD300-502が単機で現れました。前後端には風雪除けのためのブレードを備えており、操車掛はブレードの透明部分に顔を出して前方を監視しています。札幌タの入換機のブレードはDE10形の頃からあったのですが、DE10のそれは固定タイプだったのに対し、HD300の場合は冬期のみ使用の着脱可能タイプです。

Satta05170325_hd300501

3059列車の貨車は、HD300により荷役線へ押し込まれていきます。このHD300は先程回送された502号機ではなく、501号機です。実は3059列車が到着する前に、発送する貨車の入換を操3番で501号機が行っていて、502号機より早く待機していたので、こちらの方が先に入換を始めました。このような2台同時入換が札幌タの見どころです。

Satta06170325_hd300501

荷役線へ貨車を押し込む501号機。吊掛けモーターの音を唸らせながら力強く進んでいきました。

Satta07170325_hd300501

貨車の速度が意外と速くて焦りましたが、ズームしてもう一回。

Satta08170325_df200110
■DF200-110牽引の8080レ   2017年3月、札幌タ

続いて15:10に今度は北旭川発札幌タ行き臨時高速貨物8080列車が定刻で到着します。日曜日でも運転される臨時列車は有難いです。農作物の収穫シーズンのみなのでしょうか。

Satta09170325_kokiend

最後尾がちょうど目の前で止まりました。降雪地帯でよく見られる、電灯タイプの後部標識灯です。最近はLED化も進んでいるのでしょうか、シャッタースピードが速くて赤色に縞模様が入ってしまいました。

Satta10170325_hd300502

8080列車の貨車は、502号機が押し込みました。このあと15:51に富良野発の臨時高速貨物8098列車が到着するのですが、さすがに同じルーチンとなりますので撮らずに撤収しました。

●HD300形ハイブリッド機関車 寒冷地向け500番台

Satta31170325_hd300501
■HD300-501   2017年3月、札幌タ

 札幌貨物ターミナルで使用されているHD300は、寒冷地向けに設計変更された500番台です。2017年3月現在、501~503号機の3両が配置されています。試作機の901号機を用いて2011年1月下旬~2月上旬にかけて走行試験が行われ、その結果をフィードバックして設計されました。左手のボンネットの長い方に主変換器、蓄電池を搭載し、右手の短い方に発電用エンジンと発電機を搭載しているのは0番台と同じです。通常のディーゼル機関車ではエンジンのある方が前位側ですが、ハイブリッド機関車は電気式ディーゼル機関車に準じているようで、主制御器(VVVFインバータ制御の電気車の場合は主変換器)のある方が前位側となりますので、左手が前位側です(台枠に1エンド側を表す「1」の表記があります)。

札幌タ入換用のDE10も装備していた風雪除けブレード、DE10は旭川寄りのみに付いていましたが、HD300では上のように小樽寄りにも付いています。

Satta32170325_hd300501
■HD300-501   2017年3月、札幌タ

風雪除けのブレードに関しては、2011年の初回の走行試験では対処されず、0番台量産型登場後の2013年1月に再度901号機が渡道してきて、1月下旬から2月上旬にかけて試験を行っています。試験時は、素材の金属地肌丸出しの銀色が異彩を放っていました。

量産時の501号機の姿はというと、2014年11月4日に北府中の製造元東芝から甲種輸送された際はブレード無しでしたが、運用を開始して冬期になるとブレード付きで使用されるようになっています。量産型ブレードは上のように黄色い警戒色が施されています。

Satta33170325_hd300502
■HD300-502   2017年3月、札幌タ

500番台は3両とも量産型ですので、車番以外に区別できるような外観上の相違点はありません。ボンネット側面の「Hybrid」の文字の大きさは、この500番台から0番台より一回り小さくなっており、その後落成した0番台17号機以降も同様に小さくなっています。

Satta34170325_hd300502

端梁には、高速貨物列車に連結して回送する際に引き通すための電磁弁制御用ジャンパ連結器とBP・MRPの空気管など、0番台と同じ装備があります。

Satta35170325_hd300500
■HD300-502のFDT102E台車   2017年3月、札幌タ

0番台と最も異なるのが台車です。0番台では、滑走防止・粘着力向上用に砂撒き管ではなくセラジェットと呼ばれる酸化アルミニウム粉末を噴射する装置(ノズルとタンク)を台車一つあたり4個装備しているのですが、500番台では倍の8個装備しているのです。このため台車周りがいかつくなっています。上写真を見ると、車輪の上の台車枠にシリンダ状のタンクが前後2個ずつ合計4個付いているのが分かると思います(反対側にも同数あるので合計8個)。

ちなみにHD300の台車は、試作機の901号機がFDT102(1エンド側)・FDT102A(2エンド側)、量産型0番台がFDT102B(1エンド側)・FDT102C(2エンド側)、寒冷地向け500番台がFDT102D(1エンド側)・FDT102E(2エンド側)です。

Satta36170325_hd300500x2

2台同時稼働ですが、運が良ければ綺麗に並ぶこともあります。

Satta37170325_hd300501
■コンテナ1番線から貨車を引き出すHD300-501   2016年11月、札幌タ

その年の降雪状況にもよりますが11月下旬頃まではまだこのように風雪除けブレード無しで運用されていることが多いです。これはコンテナ1番線からの引き出しシーンで、ヘッドライトを点灯して入換を行う貴重な場面。

Satta38161127_hd300503
■HD300-503の秋期の姿   2016年11月、札幌タ

風雪除けブレード無しの姿は、503号機で紹介しておきましょう。


Satta39161127_hd300503

東北・新潟・北陸など北海道以外の寒冷地で使用されているDE10は、本線走行を伴う運用が多いので、駅構内入換専用で本線自力走行が不可能なHD300に置き換えられることはないでしょう。置き換えの有力候補はDD200形電気式ディーゼル機関車でしょうか。となると500番台は3両で打ち止めの少数派になるのかもしれません。

●札幌貨物ターミナルのマスコット ホキ800転用保線車

Satta40161127_hoki800

札幌タには、JR貨物所有のホキ800形転用の保線車が配置されています。薄くJR貨物のロゴが入り、「札幌保全区」の表記があります。どんな用途で使用されているのでしょうか。

【注意】
 当記事掲載の写真は、特記の無い限りすべて公道(もしくは社会通念上立入りの許される区域)から撮影したものです。無断で私有地・社有地等へ立ち入ることは絶対におやめください。

【著作権の表示】
 当ブログの著作権者は、特記の無い限り、私 「社長」です。当ブログのすべての文章・写真・図面および図表は、日本国の法律(著作権法)と国際条約によって保護されています。改変したものも含めて、著作権者に無断で複製・配布することは出来ません。

|

« ■SLみなかみ号■2018年9月2日ラストラン | トップページ | ■仙山線交流電化50周年記念号■終焉迫るED75形電気機関車 »

▽JRの珍車・名車」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ■SLみなかみ号■2018年9月2日ラストラン | トップページ | ■仙山線交流電化50周年記念号■終焉迫るED75形電気機関車 »