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2018年11月12日 (月)

■仙台臨海鉄道■団体臨時列車(201809)

 2018年9月、クルーズ船飛鳥Ⅱの仙台港への寄港に合わせ、JR東日本は団体ツアー客の輸送に仙台臨海鉄道を活用する試みを実施しました。全国に9社残っている臨海鉄道は貨物輸送専業の事業者も少なくないのですが、なかには鹿島臨海鉄道や水島臨海鉄道のように旅客営業を行っている事業者もあります。普段は貨物専業の仙台臨海鉄道も、1987年に開催された’87未来の東北博覧会(東北博)で、陸前山王から仙台港経由で西港線の臨時駅「東北博覧会前駅」までの区間に、JR東北本線から直通する臨時旅客列車を運転したことがあります。今回はそれの再来に近いのですが、運転される区間は陸前山王-仙台港-仙台埠頭でした。

今秋運行されたのは9月14日と26日の計2日で、ルートは14日が仙台埠頭→松島→仙台、26日が仙台埠頭→松島→仙台埠頭でした。26日は臨海鉄道線内に2回乗り入れてくるため、訪問日は26日としました。

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 始発の新幹線で仙台へ向かい、仙石線多賀城からレンタサイクルで仙台埠頭へ向かうと、キハ40系リゾートみのりが仮設のホームに横付けされていました。仙台埠頭駅は、普段はJR東日本や青い森鉄道向けのレールを発送する拠点で、構内にはレール輸送用貨車チキ6000形の姿も見られました。背後には、太平洋セメント、住友大阪セメント、宇部興産各社のセメント出荷基地(SS=サービスステーション)のサイロが見えますが、専用線はなく、セメントが貨車輸送されたことは過去に一度もありません。臨海SSですから、タンカーで運んできたセメントをサイロに貯蔵し、内陸の需要家へトラック輸送しています。もちろん、誘致の段階で、線路さえ敷けば内陸SSへの貨車輸送ができるようにこの配置になっていたわけですが。

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リゾートみのりは登場10周年とのことで、記念の装飾が施されていました。

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三大都市圏から遠く平日ということもあってか、鉄道マニアの姿は意外と少なく、JR東日本や臨海鉄道をはじめ、旅行会社や警備会社などこのプロジェクトに関係するスタッフの人数の方が多かったほどです。

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仮設ホームはこのような形で線路1本を潰して設置されていました。

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続々と乗り込んでいく乗客。リゾートみのり3両編成に飛鳥一隻ほどの収容力は勿論ありませんが、今回は松島へ向かうオプショナルツアーに参加する乗客だけが乗車していました。

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仙台港にある特徴的なサイロをバックに、仙台埠頭駅から仙台港駅へと向かいます。

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埠頭線は、踏切はもちろん、それ以外の場所にも鉄道会社や警備員のスタッフが張りつき、かなり厳重な保安体制が敷かれていました。

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スタフ閉塞のため、仙台港駅で数分間停車した後、JR東北本線との分岐駅である陸前山王に向けて発車しました。

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松島から帰ってくるのは夕方ですから、それまでの間少しだけ仙台臨海鉄道の貨物列車も見てみます。西港線の午前便はコンテナ満載で定刻に発車していきました。牽引機はSD55形105号機で、京葉臨海鉄道KD55形103号の貸与機です。エンジンは換装済みですが車体はDD13形の面影を残しています。

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10時台の仙台北港からの石油の発送は無く、機関車単機が北港から仙台港へ戻ってきました。SD55形103号で、仙台臨海鉄道生え抜きの機関車です。

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仙台港駅構内には、西濃運輸専用列車用の30ft有蓋コンテナと、部品取り用のDE10形ディーゼル機関車(3512号機、1643号機)が見られました。

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午後イチで岩沼のスイッチャーを撮るために仙台駅へ戻ると、ちょうどキヤE195系の発車する場面に遭遇しました。

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岩沼から戻り午後順光の仙台港入換を撮影。今度は石油貨車の入換が見られました。

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機関区側でも入換し、2両の機関車が同時に見られました。

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入換が終わると、松島からリゾートみのりが戻ってきました。

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仙台臨海鉄道SD55形103号機と、リゾートみのり、仙台西港行きコンテナ車の並びも実現。

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仙台港駅発車後に自転車で仙台埠頭駅へ先回りし、入線を迎えます。

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仙台埠頭駅へ到着。

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ツアー参加者と鉄道マニアの合計人数よりも、スタッフ側の人数の方が圧倒的に多く、この企画への力の入れようがうかがえます。

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朝の段階で、踏切周辺にいたスタッフに訊き込みを行ったところ、仙台埠頭からJRへの返却回送は日没後のダイヤになっていましたので、明るいうちに現地を後にしました。

 JR貨物が保有する路線での旅客列車の運行は、2017~2018年に土崎-秋田港間で数回実施されていますが、今回の仙台のケースはJR貨物ではなく仙台臨海鉄道ですので、実現に向け調整はかなり難しかったのではないでしょうか。大型客船の旅客を都市部へ効率よく輸送するにあたり、そのラストワンマイルを港湾部の貨物線が担うケースは、インバウンド増加に伴い今後増えていく可能性があります。仙台埠頭-仙台港間の貨物列車は、不定期のレール輸送が1日1往復設定されているだけですから、こういった形で既存インフラは大いに活用していただきたいものですね。

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コメント

仙台臨海鉄道楽しく拝読いたしました。私は2回行なわれた「リゾートみのり」の旅客輸送の1回目に乗車しました。貨物郵送には知識がなく、今回の貴記事は認識新たにすることばかりで大変参考に成りました。当日の乗車レポートは私のHPに記載しました。お時間のあるときにでもご訪問くださればさいわいです。

投稿: railway | 2018年11月14日 (水) 09:59

railwayさまこんばんは
なんと、あの列車にご乗車でしたか!(日は違いますが)
やまびこ41号は私の乗った9月26日も発車が10分ほど遅れていて、
本来後発のつばさ121号の方が先に定刻で発車していきました。
船の乗客だけでなく一般の募集枠もあったのですね。
仙台は街が意外と内陸にありますので、今後も運行されたら利便性も向上するのではと思います。

私が気になっているのは小名浜で、
震災後に駅が300mほど内陸側へ移転し、
元駅跡に今年6月にイオンがオープンしました。
内部には、ショップだけでなく、レストランや映画館もあり、以前からですがアクアマリンに水族館もありますので、
周辺は慢性的に渋滞気味です。
駅からの旅客輸送を検討してもいいのではと考えています。
オープンにあわせて、JR泉駅とイオン小名浜店を連絡するノンストップの無料送迎バスが運行を開始しましたが、
9月をもって夜20時台の便を除き廃止されました。
現在は路線バスの一部がイオン経由で運行されていますが、福島臨海にも旅客復活しても良いのではと私は思っています。

投稿: 社長 | 2018年11月20日 (火) 23:49

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