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2018年12月28日 (金)

【くろがね線を読み解く】第280回 ■小倉地区の機関車D503

 Y製鐵所小倉地区の機関車の中から、今回はD503を紹介する。

D503_2

D503は、1975年9月日立製作所製の2軸ボギーの機関車で、鉄鋼メーカーS社小倉製鉄所へ新製配置されたものである。先日紹介したD308同様のセンターキャブ式だが、エンジンはボンネット片側に1基のみ搭載し、反対側にラジエターを備える。キャブの外形が丸屋根から台形屋根に変わって間もない頃のモデルである。

D503_1

2018年10月現在、戸畑地区や八幡地区の機関車同様、オレンジ色、クリーム色、青色、黄色の4色に塗り分けられている。ボンネットを側面からみると、ラジエーターが車端部に寄っており、同じ日立製45トン1エンジン機であるD506とは形態が異なっている。これは、ラジエーターのファンを回転するための動力をエンジンから伝達する方式が異なっているためである。D503はエンジンの回転軸とファンの回転軸の向きが平行で、継手・Vベルトによって動力伝達する都合上、ファンがラジエーターのエンジン寄り(キャブ寄り)に、放熱器素(フィン)部分が車端寄りに配置されている。これに対してD506は油圧駆動(オイルモーター)であるため、ラジエーターは設置位置を問わない。ファンの回転軸は台枠に対して垂直で、DE10形ディーゼル機関車などと同様にボンネット天井部に放熱のための円形の開口部がある。

日立の産業用DLのラジエーターへの動力伝達方式は、1960年代にはオイルモーター式が標準であったが、これはそれまでの継手・Vベルト式(機械式)の場合、エンジン回転中に常時ファンが回転し続ける仕様であり、冷却温度の制御がし難くエネルギー損失も大きいので、それを改善するための工夫でもあった。しかし1970年代後半頃からは、技術的にいわば先祖返りする形で再び機械式に設計変更されたタイプも登場している。小倉の場合、D506が前者、D503が後者のタイプである。

D503_oldcolor

2015年12月の姿がこちら。この頃はまだ台枠に手すりが設けられておらず、ボディも住友金属物流塗装であった。竣工時の諸元は以下のとおりである。

  • エンジン : DMF31SB(500PS/1500RPM)
  • 液体変速機: ニイガタCBF138
  • 製造年  : 1975年
  • 製造者  : 日立製作所
  • 製造番号 : 2062701

液体変速機のCBF138は、DMF31系エンジンと組み合わせて使用されるDB138系の仲間。

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