カテゴリー「 L.富士重工/新潟トランシスの機関車」の13件の記事

2017年10月 8日 (日)

【くろがね線を読み解く】第251回 ■150mレール輸送新下関着後入換

 2015年3月に開始され、2016年3月に拡大された、鉄鋼メーカーN社Y製鐵所の150mレール輸送。その納品先は2017年4月現在以下の通りである。

事業者名 着駅名 車票記載の荷受人名
JR東日本 岩切駅 仙台保線技術センター
東鷲宮駅 大宮新幹線保線技術センター
越中島貨物駅 東京資材センター
JR東海 西浜松駅 浜松レールセンター
JR西日本 御着駅 姫路新幹線保線区
福山駅 福山新幹線保線区
新下関駅 新山口新幹線保線区
JR九州 各駅間(取り卸し現場) 各工務

これまで各着駅毎に入換の様子を紹介してきたが、今回最後に紹介するのが、新下関駅に隣接する新山口新幹線保線区である。

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2017年3月5日、この日は前日から九州入りしており西八幡のヤードで150mレールを積載した編成の車票に「新下関」の文字が記載されていることを確認していたので、翌朝8090列車の運転に合わせて新下関駅へ向かった。列車は予定通り、新下関止まりのチキ9車を含む18両編成でやってきて、

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中線に止まると、東京寄りの9両が北側の側線(新山口新幹線保線区へと繋がる線路)に押し込まれ切り離されて、残りの9両はそのまま御着へと向かっていった。切り離された9両がこの日保線区へと引き込まれることを期待していたのだが、15時まで待っても全く動きはなかった。

 150mレール輸送の着駅での入換は、2016年夏頃まではどの駅も到着した直後その日のうちに実施されていたのだが、各現場で目撃した知人数人からの情報によると、2016年秋頃から様子が変わり、岩切や福山では到着日に入換を実施しない日も増えている(チキ車を駅構内の授受線に留置したまま翌日入換)らしいとのことであった。この新下関駅についても、2016年3月の輸送開始時は到着後速やかに入換をしていたが、2017年現在は福山と同じ対応になった模様である。新下関行は本数が少ない(2016年度実績で8回のみである)ため、貴重なチャンスを無駄にした。しかし保線区の入換機関車は重連、ぜひとも再訪したい。そんな折、大変有難いことに関東在住のレール輸送ウォッチャーから、新下関行の運行情報が寄せられた。日頃からブログで情報発信をしていて良かったと思える瞬間である。

 2017年6月19日(月)、朝イチで新山口新幹線保線区の見える24時間スーパーの屋上駐車場へ再訪してみると、8:40頃に保線区のスタッフが出てきて、軌道モータカーのエンジンテストを開始した。どうやら入換がありそうで一安心である。この日は新下関駅前のホテルに前泊し、150mレールを積載したチキ9車が側線に留置されていることを確認したうえでの訪問、もうミスは許されない。

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軌道モータカーはなかなかエンジンがかからず苦戦していたが、9:10頃になってようやく準備が整い、9:20頃にゆっくり駅に向かって進んでいった。この機関車ももうリプレイスの時期が迫っているのかもしれない。

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軌道モータカーは、富士重工製のTMC200Cが背中合わせの重連で使用されている。もともと保線用の機関車であるが、当保線区で取り扱うレールはすべて長さ100~200mの長尺レール・ロングレールであり、レール荷役は地上に設けられた門型クレーンで行うため、軌道モータカーが装備するクレーンは使用されない。つまり、貨車を駅から保線区まで入れ換えるための入換動車として使用されているわけである。

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人が歩くほどの速度で新下関駅に向かう重連機関車の横を、キハ40系5両編成が追い越して行った。首都圏色で揃った5連はキハ40マニアには堪えられない被写体と思うが、今回は150mレールの方が優先である。

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9:30を過ぎると、150mレール積載チキ9車を牽引して、ゆっくりと保線区へ戻ってきた。

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150mレールを牽引する重連機関車は他の到着駅でも見られるが、老朽機関車重連が必死にに引っ張る姿は趣がある。

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大量の白煙を吐き出しながら走行。

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ゆっくりと保線区へ向かう。

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門型クレーン直下の側線へ入線。このクレーン直下には、山陽新幹線新下関駅構内から分岐してきた標準軌の線路も引き込まれており、新幹線用の保線車も入ることができる。入換完了後、機関車は貨車を切り離して数メートル奥に移動したあとそのままエンジンを切ってしまったため、おそらくレールを卸した後、空車を新下関駅へ戻す際には貨車を推進して駅へ出てくるものと思われる。

●入換機関車

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新下関駅の新山口新幹線保線区に常駐しているのは、富士重工製TMC200C 2両である。銘板は錆びついており読取は困難を極めたが、1000ミリクラスの望遠に対応したカメラ最大ズームで撮ったところ、以下の通り判明した。

■下関寄りの機関車

  • 記号番号 :  034
  • 型   式 :  TMC200C
  • 製造番号 :  373
  • 製造年月 :  1972年(昭和47年)11月
  • 製 造 所 :  富士重工
  • 自   重 :  12.8t

■神戸寄りの機関車

  • 記号番号 :  043
  • 型   式 :  TMC200C
  • 製造番号 :  627
  • 製造年月 :  1975年(昭和50年)3月
  • 製 造 所 :  富士重工
  • 自   重 :  12.6t

ライトや台枠の色・形状に相違点はあるが、基本的なスタイルは同じである。

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左の下関寄りの機関車には「広島保線区」と記載されているが、右の神戸寄りの機関車には「下関地域鉄道部」と記載されており、出自が異なる。2両とも重連総括制御の機能はなく、各々の機関車に運転士が乗って操作をしている。

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No.034の公式側。本来黄色か山吹色だったはずだが、最近のJR西日本の保線用軌道モータカーと同じ塗装が施されている。以前紹介した、東鷲宮、福山の同型機と比べると、ラジエーターカバーのメッシュ形状が異なるが、製作時期の違いによるものだろうか。

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No.034の非公式側。保線区の北側は公道だが、保線区の方が1メートルほど高い位置にあるためほとんど見えない。しかし、非常用出入口の門扉から辛うじて中を撮ることができる。この場所を発見できたおかげで、No.043の銘板を記録できたのが最大の収穫であった(他に撮れる場所はない)。

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こちらはNo.043の非公式側。銘板は反対側にある。

●謎の保守用編成

 新山口新幹線保線区には、訪問時に謎の編成が留置されていた。Shinshimonoseki41

2軸ボギーの重連機関車に連結された、電源車らしい箱型の車両と、その後ろに連なるバラスト輸送・散布用?の車両群。

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2軸ボギーの機関車は、新潟トランシスTMC601と同じタイプで、JR西日本の新幹線用軌道モータカーとして急速に数を増やしている車種である。保線用途のみならばそれほど興味を惹かないのだが、実はこれとほぼ同型の機関車が、保線用ではなく車両工場の入換動車として使用されているのである。ほかでもない、JR西日本博多総合車両所と、JR北海道函館新幹線総合車両所である。前者は912形ディーゼル機関車の後継機としての導入、後者は新設拠点への新製配置である。

入換動車は、一時期北陸重機工業製の独擅場であったが、ここ数年は新潟トランシス製も台頭している(新芝浦の東芝専用側線、安中の東邦亜鉛DB301、東京総車セ)ほか、堀川工機製(後藤・下関、各総合車両所)、松山重車輌工業製(向日町レールセンター)、日本除雪機製作所製(大宮総車セOM1/2)も増えており、バラエティに富んできた。入換動車を使用する専用線の数は減る一方だが、動車の老朽化も同時に問題になっている。これまでは、余所で廃止になった専用線の入換動車を譲り受けるケースも多かったが、最近では余りモノも老朽機関車ばかりで、セコハンでリプレイスできるケースはだんだん少なくなっている。セコハン機関車に見切りをつけたのか、伯耆大山の王子製紙専用側線向け日通機や、日本製紙岩国工場のように新品を導入するケースも出始めているので、今後どのメーカーの機関車がデファクトスタンダードになるのか、興味深い。

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2017年8月26日 (土)

★東京総合車両センターのスイッチャー★公式側を初見

 2017年8月27日土曜日、毎年恒例の東京総合車両センター公開が実施されました。昼過ぎまで耳鼻科にいたのですが、終了後まだ最終入場時刻まで時間がありましたので、訪問することにしました。今年の目玉はクモハ12ですが、スイッチャーが普段とは違う位置に展示されれば嬉しいかなくらいの軽い気持ちで参加しました。

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Twitterには朝から行列が酷いとの報告が上がっていましたが、14時に大井町駅に到着すると列も全く存在せず、徒歩5分でスイッチャーのいる車両展示スペースに到着しました。今年はこれまでとは異なり、スイッチャーの公式側を見ることができたので、ラッキーでした。(ちなみに公式側とは、エンジンのあるボンネットを左に向けた時に手前に来る側を表す国鉄車両基準規程に準拠した用語) このスイッチャーの場合、機械番号や銘板は公式側にしかないので、確認する絶好の機会です。早速見てみると、機械番号は、手前の青屋根が06-28-99-110、後ろの赤屋根が06-28-99-111でした。製造者はどちらも新潟トランシスです。以前2013年に訪問した際は自重しかわかりませんでしたので、一歩前進しました(製造者名は2013年訪問時にスタッフに訊いていましたが、人の発言というのは調べるきっかけにはなっても基本的に証拠能力はないので。自白だけで容疑者を有罪にできないのと一緒です)。

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非公式側からも記録。いつになく接近戦になっていますので撮り易いですが、隣の線路に車両がいなければなお良かったですね。妻面装備の詳細は以前の(上記リンク)記事にて紹介しているので割愛します。

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こちらが今回のイベントの目玉、クモハ12 052です。鶴見線大川支線で走っていたのが懐かしいですね。私は恥ずかしながら鶴見線に初めて乗ったのは高校生になってからの1991年夏で(地方のローカル線よりも余程後になってから)、当時のクモハ12の運用は武蔵白石-大川間に限定されていることが多かったのですが、土曜日は鶴見まで直通する運用があったので、それ目当てで訪問しました。2000年頃までは国鉄にも私鉄にも吊掛け車が結構残っていたものですが、いまはもう博物館にでも行かないと見られないのは残念です。この車両もいつまで残るのか分かりませんが、解体だけは免れてほしいですね。

Kumoha120520

この日は稲城長沼の行先板を取り付けていました。そういえばこの車両はまだ中原電車区に車籍があるんでしたね。全般検査を実施していないので休車扱いでしょうか。右隣りのクモヤ143は以前弊ブログで紹介しているので省略します。

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こちらはこのイベントのためにわざわざ田端車両センターからやってきた、EF81形81号機。お召し列車風の装飾が取り付けられていました。

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最後は同じく田端からEF65形1115号機。「寝台特急出雲」のヘッドマークを取り付けていますが、パッと見た瞬間に言いようのない違和感を感じました。そう、雲の絵が違うんです。その下の「出雲」の書体も、私が見慣れたブルトレのものとは違いますね。インターネットで出雲のヘッドマークを掲出した列車を数多くチェックしましたが、この絵柄のヘッドマークを付けた写真は見つかりませんでした。「さくら」や「みずほ」、「富士」の場合は、下関と門司でヘッドマークの図案が異なるのは有名でしたが、出雲に2種類の図案があったという話は聞いたことがありません。これ、このイベント向けに手書きかなにかで再現したものではないでしょうか。ちなみに、今年4月の衣浦臨海鉄道の撮影会でKE65形2号機に掲出された「出雲」のヘッドマークは、本物でした。借りればよかったのに(笑)

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イベント終了後は、スイッチャー入換を期待して入出場門まで行ってみましたが、田端車両センターに戻る電気機関車2両が重連で出場すると、門扉が閉まってしまいました。TKの奥では動いていただけに、残念です。

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2016年10月10日 (月)

【くろがね線を読み解く】第241回■150mレール輸送列車 東鷲宮行き

 鷲宮保守基地は、JR東北本線東鷲宮駅に隣接する東北新幹線用の保線基地である。東北新幹線で使用されるレールは、鷲宮保守基地内にある大宮新幹線保線技術センターまで在来線経由で貨車で運ばれてくるが、前回の記事で述べたとおり、2016年度より、レールの発送元がJR東日本東京レールセンター(越中島貨物駅)からY製鐵所(黒崎駅)へと切り替えられた。

鷲宮保守基地は、東北新幹線開業30周年を迎えた2012年より、毎年鉄道の日に合わせて10月に一般公開を行っている。例年は10月中旬に開催されることが多かったが、2016年はY製鐵所からの150m長尺レールの到着が10月上旬に控えているためか、10月1日(土)と早めに開催された。大宮新幹線保線技術センターのレール取り卸し設備は、敷地外からは綺麗に見えないため、観察するには一般公開が絶好の機会となる。

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 早速訪れてみると、今年1月に観察した時と比較して、門型クレーン6基がすべて新しいものに交換されていることに気付いた。職員に訊いてみると、Y製鐵所からの150mレール搬入に備えて従来のクレーン(新旧各3基)をすべてリプレイスしたとのこと。もちろん最新型なので、一人で6基を同時に制御(同期制御)もできるし、個別制御も可能とのこと。自慢の新型クレーンは、奥の高架線を走る東北本線上り線の車内からも、よく見える。

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在来線(軌間1,067mm)の線路を走行する貨車入換用の軌道モータカーも、従来のTMC200C(一番右端)に、新たな仲間が2両が加わった。一番左は新潟トランシス製TMC400Bで、2008年頃よりJR東日本の保線基地に大増殖しているタイプである。真ん中の東北新幹線E5系のような塗装の機種は、富士重工製TMC400Aで、TMC400Bが登場する前に主にJR東日本管内の各地の保線基地にいたタイプである。いずれも、後位側にクレーンなどの装備はなく、入換動車のようなスタイルである。

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前回の記事で詳細をお伝えできなかったTMC200C。車体表記によると、諸元は以下の通りであった。

  • 型  式 : TMC200C
  • 製造年月: 1976年(昭和51年)2月
  • 製造所 : 富士重工
  • 製造番号: 695
  • 管理番号: 51  02-6078
                08-16

水平線では荷重160tを45km/hで、10‰では110tを20km/hで、25‰では60tを15km/hで牽引可能である。

 このように、大宮新幹線保線技術センターは、レールを積んだチキ車を入れ換えるための軌道モータカーと、レールを取り卸すためのクレーンを更新し、150mレール受入態勢を整えていた。

●黒崎発東鷲宮行き150m長尺レール輸送列車、ようやく運転

 2016年10月3日月曜日、黒崎駅を10:45に170列車として発車したのは、JR東北本線東鷲宮行きの150mレール輸送列車であった。北九州貨物ターミナルからは8090列車として山陽本線・東海道本線を東進し、10月4日に相模貨物駅着。翌日10月5日水曜日に8075列車に継送され(実質的には列車番号と牽引する機関車が変わるだけだが)、レールを積んだチキ車9両編成は、相模貨物駅から東鷲宮駅まで予定通り運転された。この日は午前中に所用があり、午後から東北本線沿線に向かったのだが、人身事故の影響で京浜東北線・東北本線共に遅れており、予定していた与野周辺での撮影は叶わなかった。

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仕方なく、大宮操の見えるさいたま新都心駅のホームで待っていると、東北貨物線の一番奥の下り線に8075レが姿を現した。

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線路や架線柱がいっぱいであまり綺麗ではないが、一目で大宮操と分かる絵図となった。ここでおよそ1時間停車するので、その時間を利用して東鷲宮へ……ではなく一駅手前の久喜へ先回りする。久喜で下車するのは、駅前のレンタサイクルを借りて移動手段を確保するためである。東鷲宮の入換は、ELがチキ車を押し込んでから軌道モータカーが引き取りに来るまでの時間がかなりタイトなので、徒歩移動では両方撮れない可能性があるのだ。

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8075レの本線走行を久喜-東鷲宮間で撮影し、すぐに追いかける。

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すると、東鷲宮駅の下り副本線で停車中の8075レに追いつくことができた。入換の準備中で、無線で交信しているようだ。

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少し時間があったので編成最後尾にも移動してみた。

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ほどなくチキ車の先頭に操車掛が乗り込み、EL推進で上り本線をアンダークロスしていく。進路表示器が「E」と「2」を現示している。□で囲まれた方がfrom、そうでない方がtoを表しており、2番線から授受線への入換進路が構成されていることを示している。

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ELによる推進入換。運転士が窓から顔を出して進行方向を確認しているのが分かる。

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すぐに自転車で地下道をアンダーパスして反対側の神社に廻り込むと、重連で待機する軌道モータカーを見ることができた。2016年5月までは、東鷲宮工臨の受け取りは、大宮新幹線保線技術センター所属の軌道モータカーTMC200Cが1両で実施していたが、150mレールチキ9両編成は、東鉄工業所属のTMC400B(左)とTMC400A(右)の重連で実施するようである。ちなみにこの撮影場所の神社の名前は「八幡神社」という。つくづく「八幡」に縁があるらしい。

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重連でチキ9車を引き取る。

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重連同士は単純にBPのホースのみ接続されており、貨車を含め貫通ブレーキの制御は可能だが、重連機関車のみでの単独ブレーキやエンジンの総括制御はできない。このため、両方の機関車に運転士が乗務していた。

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重連でゆっくりとクレーンのある方へ向かっていく。

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その速度は、くろがね線の最も低速な区間とほぼ同じ、人が歩くほどの速度であった。

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冒頭で紹介した新型クレーンの下に入り込んで停車したチキ車。はるばる九州からの長旅が終わった。この日は荷卸し作業は行わず、ほとんどのスタッフは車で帰ってしまった。残ったスタッフが外に出てきたので聞き込みを行ったところ、荷卸しは到着翌日、空車の発送はその翌日とのことで、実車到着から空車発送までの行程は、以前報告した岩切の仙台レールセンターとほぼ同じスケジュールであることが分かった。次の運転がいつになるのか分からないが、貴重な東鷲宮行き一番列車を記録することができたのは幸運であった。

●おまけ

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 今年の鷲宮保守基地公開では、新幹線用軌道モータカーの牽引するトロッコに乗り、保守基地から連絡線を通って東北新幹線との合流部分まで行くことができた。なかなか面白いアトラクションである。車両基地公開イベントで軌道モータカーに乗れる企画はよくあるが、トロッコに乗って新幹線を見に行けるというのは何とも夢のあるハナシ。

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高架線の連絡線をゆっくり走りながら、前方に東北新幹線の軌道が見えた時には感動した。しかもちゃんとE2系下りやまびこ号が通過するまで折り返すのを待ってくれるという、サービス精神旺盛ぶり。日本全国に保守基地は数あれど、ここまでユーザーフレンドリーな企画も珍しいのではないだろうか。

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トロッコ牽引に使用されたのは、軌間1,435mmの新幹線用の軌道モータカーで、車体表記によると諸元は以下の通りである。

  • 記号番号 : MO-108
  • 型  式  : TMC501F
  • 製造年月 : 2005年(平成17年)2月
  • 製造所  : 新潟トランシス
  • 製造番号 : 161
  • ユニオン建設機械番号:U0501-108

水平線では荷重450tを40km/hで、10‰では250tを14km/hで、25‰では200tを5km/hで牽引可能と、かなりの力持ちだ。さすがは新幹線用。また単行での最高速度は70km/hとのことで、イカロス出版「トクターイエロー&East-i 新幹線事業用車両徹底ガイド」に収録されている富田松雄氏執筆の特集記事によると、確認車代用としても使用可能とのこと(確認車とは、深夜の保守作業が終わった後、始発の新幹線が走行する前に、本線上を70~100km/hで高速走行して安全を確認するための専用の軌道モータカーである)。新幹線用の保線用車や軌道モータカーは謎が多いだけに、スペックや用途が明らかになるのは喜ばしいことだ。

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2016年10月 4日 (火)

【くろがね線を読み解く】第240回■JR東日本大宮新幹線保線技術センター(東鷲宮工臨)

 JR東日本の東北新幹線の保線基地の一つである鷲宮保守基地の敷地内に、在来線経由で運んできた新幹線用のレールを取り卸すための拠点「大宮新幹線保線技術センター」がある。2015年度までは、レールは越中島貨物駅から臨時工事列車によりセンター隣接の東鷲宮駅まで輸送されていた(通称:東鷲宮工臨)。搬入されたレールは、新幹線の標準軌の線路を走行可能な保守用車に載せ替えられ、列車の運行されない夜間に鷲宮信号場(東北新幹線から鷲宮保守基地への線路が分岐する箇所)から新幹線の本線へと出て、敷設する現場へと運ばれていた。

ところが2016年度に入ると、Y製鐵所製の150mレールの納入先がJR東日本にも拡大され、レール輸送列車の着駅の一つとして東鷲宮が設定された。この動きに呼応するように、2016年5月10日の発送を最後に東鷲宮工臨の運転はピタリと止まっている。しかし、2016年9月現在、150mレール輸送列車の東鷲宮行きはまだ一度も運転されていない。そこで今回は、運転前に東鷲宮の入換作業に関する予備知識をまとめるため、2015年度に運行された東鷲宮工臨と到着後の入換を紹介する。

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■越中島貨物発東鷲宮行きレール工臨。この日はEF81 95がロンチキ5両を牽引した。   2016年1月某日、久喜

東鷲宮工臨は、主に新幹線用の75m長尺レールを、ロングレール輸送用チキ5500形5両編成に積載して輸送するのが特徴である(もちろんチキ6000形などによる定尺レール輸送の時もある)。レールは、大宮新幹線保線技術センター内にある門型クレーンで取り卸すため、敷設現場で取り卸す際に必要となる編成両端のエプロン車は不要で、かつレールの長さを考慮し中間車数両をも切り離した独特の編成となる。JR西日本やJR九州のように、長尺レール輸送専用のチキ編成を保有しないJR東日本ならではの組成といえる。

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東鷲宮工臨は、駅の南側に設けられた副本線に到着する。その後、ELが入換扱いでチキ車を推進しながら上り本線をアンダークロスして、鷲宮保守基地の授受線まで押し込んでいく。

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こちらが、授受線に押し込まれたチキ車5両編成。この場所から先は鷲宮保守基地の管理下となり、鷲宮保守基地に常駐している軌道モータカーがクレーン直下まで入換を行う。

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鷲宮保守基地で在来線のチキ車の入換を担当するのは、大宮新幹線保線技術センター所属の軌道モータカーで、富士重工製のTMC200Cであった。余所のレールセンターや保線基地を見る限り、150mレールを積んだチキ車9両編成をTMC200Cが単独1両で牽引することはできないため、150mレール受け入れにあたり新型へのリプレイスが想定される。

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バラストホッパーの下を潜り抜けて門型クレーンのある場所へ向かう。この線路は新幹線側のレール輸送用保線車両も走行できるよう、軌間1,067mmと1,435mmの3線区間となっている。

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この日の工臨の特大貨物検査票には次のように記載されていた。

  • 輸送番号 大宮=6
  • 最大長   60K × 75M × 14本
  • 貨物下面
    と軌条面  東鷲宮
    との間隔  チキ5車
  • 検査    28年1月25日 千葉機関区

大宮新幹線保線技術センターでのレール取り卸し作業は、東鷲宮工臨到着後当日中にすぐに実施され、レールの量にもよるがこの日は75mレール14本の取り卸しが16時前にはすべて完了した。取り卸しに使用される門型クレーンは、2016年1月時点で旧型3基、新型3基の合計6基あった。各クレーン毎に有線のリモコンがぶら下がり、地上にいるスタッフが操作をしていた。当時はクレーン同士の同期制御は不可のようで、リモコンを持ったスタッフ同士が掛け声で合図しながら作業を行っていた。こちらも軌道モータカー同様、150mレールの円滑な取り卸しを実現するため、すべて新しいクレーンにリプレイスされると想定される。

150mレールの受入開始したら、ぜひまた訪れてみようと思う。

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2016年9月10日 (土)

【くろがね線を読み解く】第237回■福山新幹線保線区への150mレール納品入換

 2016年9月10日土曜日、広島カープが25年ぶりとなるリーグ優勝を決めた。広島の街中はいま大いに盛り上がっていると思われるが、ちょうど1週間前の土曜日、黒崎発福山行の150mレール輸送列車が運行されたため、広島県内にある福山新幹線保線区を訪ねた。

Fukuyamahosenku01

 150mレールを積載した貨車は、黒崎を発車した当日の18:30に東福山駅へ到着し、翌日の9093列車で東福山から福山まで運転される。福山と言っても旅客の福山駅ではなく、そのおよそ3kmほど西にある福山新幹線保線区が終着地である。今回も、9093レは9月4日、つまり日曜日に運行された。

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東福山・福山方向から下り線を走行してきた9093レは、保線区付近に設けられた渡り線を通過して上り線を逆走し、更に保線区への分岐へと入線する。

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福山新幹線保線区の到着・発送線に入線する9093レ。奥に見えるのが150mレールを荷卸しする門型クレーンである。2016年3月以前は、向日町レールセンターからロングレールが、東福山から50m長尺レールが到着していたため、設備そのものは以前から存在する。

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この位置で一旦停止した。到着は10:08である。黄色いヘルメットにオレンジ色のジャケットを着ているのは、JR西日本の入換担当者である。9093レはJR貨物の営業列車だが、保線区はJR西日本所属のため、機関車の入換運転はJR貨物が、誘導・分岐器切替などの作業はJR西日本が実施するわけである。

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テールライトが片側点灯となり、入換運転扱いに変更。

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貨車を切り離したEF210-105が一旦授受線へ引き上げる。横には保線区の入換用軌道モータカーが重連でやってきて、門扉が開いた。

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引き上げたEF210は、機回し線を通過して機回しし、

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反対側(東福山・福山寄り)に連結。保線区内では、軌道モータカーがテスト走行を繰り返す。

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しばらくすると、150mレールを積んだ貨車はEF210により推進され、

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授受線へと押し込まれる。

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奥で貨車を切り離し、単機で出てきたEF210-105。その横を、EF210-302牽引の上り貨物列車が並走。なかなか面白いシーンが展開した。

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EF210の引上げと、軌道モータカーの出場。

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重連の軌道モータカーは互いにBP管を接続し、ブレーキは総括していた。しかし2車の間に電気関係の引き通しは無いため、エンジンの総括制御はできない。その証拠に各車に運転士が乗務して運転操作を行っていた。

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どちらの軌道モータカーも、入換用のスイッチャーとは異なり自動車同様の右側運転台である。各車とも、オレンジ色の服を着た運転士が手前側に乗っている(運転席の窓が開いているので分かる)。

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奥に留置された貨車を連結して引き出す、重連MC。このシーンを撮りにわざわざ東京から駆け付けただけに、喜びもひとしおである。

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BP管は貨車とも接続され、貨車の貫通ブレーキも作用させていた。専用線の入換ではブレーキホースの連結は省略されることも少なくない。

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福山新幹線保線区へと引き込まれる150mレール。

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30秒ほどで9両編成の貨車が引き込まれると、

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門扉が閉じられた。列車の到着から1時間ほどで一連の作業が完了した。

●入換用軌道モータカー

 福山新幹線保線区において、在来線から運ばれてきたレールを搬入するのに使用されている軌道モータカーは2両ある。いずれも車籍はなく機械扱いであるのは言うまでもない。

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重連の下関寄りに連結されていたのがこちら。トワイライトゾーンマニュアル11の軌道モータカー形態分類によると、富士重工製のTMC200Bと思われる。

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そして米原寄りに連結されているのがこちらのTMC200Cである。足回りはほぼ同じながら、キャブがより高い位置にあるのが特徴である。ひとつ前で紹介したTMC200Bの方は、保線区から工事区へ配置転換されているものも少なくないそうで、JRの保線区にはもうあまり残っていないとのこと。貴重な動くシーンが撮れたことになる。

黒崎発福山行の150mレール輸送列車は、これまでのところ、2016年4月、6月、7月、9月とほぼ1~2か月に1本の頻度で運行されている。撮影チャンスは少ないが、150mレール輸送貨車の保線区への入換シーンを間近で見られる場所は限られているだけに、訪問する価値のある拠点といえる。

●赤いローソン

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 広島駅から、広島カープの本拠地であるマツダスタジアムへ向かう途中に、カープ仕様の赤いローソンがある。店内でもカープグッズを販売しており、試合のある日は観客で大賑わいだ。

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2016年4月 6日 (水)

【くろがね線を読み解く】第223回■越中島貨物行150mレール輸送一番列車

 2016年3月26日のダイヤ改正で、Y製鐵所製150mレールの納品先が拡大された。ダイヤ改正前はJR東海向け(西浜松行)のみであったが、改正後はこれにJR西日本向け(新下関行、福山行、御着行)と、JR東日本向け(越中島貨物行、東鷲宮行、岩切行)が加わった。夏以降開始となる東鷲宮行を除き、すべて4月中に設定があるようだが、せっかくなので私の地元東京へ向かう、黒崎発越中島貨物行の一番列車を追いかけることにした。

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 150mレール積込設備は、2014年4月に竣工しており、これまで弊ブログでもその外観を紹介している。積込設備で60Kレール28本を積載したチキ車は、Y製鐵所専用鉄道のディーゼル機関車に牽引され、積込設備から出場する。

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従来、50mレールはすべて西八幡駅近くにある製品倉庫で積み込まれていたため、チキ車の乗り入れ範囲も西八幡-製品倉庫周辺に限られていた。しかし150mレールは八幡地区構内で積み込まれるため、運が良ければ、このようにJR貨物のチキ車がY製鐵所の構内を走行するシーンを見ることができる。

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ディーゼル機関車D442に牽引され、150mレール積載チキ車は製品倉庫を目指して築堤を上る。

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製品倉庫で積付検査を終えるた150mレール積載チキ車は、西八幡へ出場する。ここからは、JRの電気機関車による牽引で黒崎へ向かう。

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 2016年4月2日、171列車の黒崎到着後入換で9:25頃に西八幡に到着したEF81形電気機関車は、チキ車を引き連れて10時過ぎに黒崎へ戻ってきた。入換扱いのため、進行方向の後部標識灯(テールライト)は片側点灯である。通常、交直両用電気機関車が交流電化区間を走行する際は、進行方向後ろ側のパンタグラフを上げるが、入換運転で進行方向を転換する際にABB(交流遮断器)を一旦切る手間を省くため、進行方向側のパンタグラフを上げたまま走行している。黒崎-北九州貨物ターミナル間で運行される170列車の牽引機はEH500形であることが多いが、一番列車向けの特別扱いだったのか、この日はEF81形717号機が充当された。

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東小倉へ先回りして、170列車を迎え撃つ。山陽新幹線の高架線とチャチャタウンの観覧車が織り成す小倉らしい風景。カーブに沿ってレールが曲がる姿も一見の価値あり。

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小倉から厚狭までこだまで先回りし、8090列車の1回目は埴生-厚狭間の田園地帯で撮影。幡生(操)からはEF210形149号機が担当した。

2016年度の貨物時刻表を読むと、8090レは新下関で49分間停車することになっているので、幡生(操)-新下関間で1回撮影してからこだまに乗ってもここに先回りできるのだが、結果的に今回はトライしなくて正解であった。現地の方の目撃情報では、8090レが時刻表通りに新下関に停車するのは新下関で切り離す編成が含まれる場合だけで、新下関行が無い場合は、これまで通り幡生(操)で1時間5分停車し、新下関は通過するからである。


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また後続のこだまに乗り、追いかける。前回前々回は広島まで先回りしたが、今回は新岩国で下車してみる。当駅で交差する錦川鉄道の方には「清流新岩国」なる駅が設けられているのだが、岩国行の列車まで時間が空きすぎて使い物にならない。しかし奥の手はある。新岩国駅前からタクシーで6~7分、¥980-で岩徳線柱野駅へショートカットできるのだ。岩徳線の方は15分ほどで岩国行の列車があり、

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8090レを迎えることができる。先述の岩徳線は、岩国で広島方面の山陽本線上り列車に接続しているので、大竹・宮島口方面へ先回りすることもできる。次はそちらも試してみたいものだ。


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後続の山陽本線で東進すると、広島貨物ターミナルで後部補機を連結して待機する8090レを追い越し、八本松へ先回りできる。「八本松」駅名票と僅かにのぞく桜を絡めて。

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後部補機は、今回のダイヤ改正からEF210形300番台が所定になったようだ。一番列車は301号機が担当。


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また後続列車に乗り、西条で後部補機を切り離し待機中の8090レを追い越し、西高屋駅に到着。山陽本線には、対向式ホームに中線という国鉄時代ならではの配線の駅が多く、趣がある。桜と、日没間際の山のシルエットが、哀愁を誘う。


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学生の下校時間のためか、意外にも利用客は多い。この日の追いかけはこれにて終了。三原からこだま→さくら→こだまと乗り継ぎ、浜松のホテルへと向かった。

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 翌日2016年4月3日は、朝から弁天島へ向かい、浜名湖付近を走行する8090レを撮影、追いかけを再開。

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後続列車に乗り金谷へ先回りし、牧の原台地のお茶畑俯瞰。天気はパッとしないが、水墨画のような山並みもまた一興。


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山の斜面には、桜もちらほら。

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掛川からこだまに乗り先回りして、静岡貨物駅で停車中の8090レを横目に神奈川県内へ。ここからはカーブで2発。

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相模貨物からは8087列車に継送されたが牽引機関車はEF210-149のまま変わらず。結局、吹田機関区所属の機関車は新鶴見(信)までの担当で、新鶴見(信)からは新鶴見機関区所属のEF210形133号機に交代、武蔵野線を走行して新小岩(信)まで牽引した。

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一旦帰宅してシャワーを浴びてから、試しに南流山へ向かってみたが、8087レは運転停車せずに通過していった。所要時間から考えて、途中で運転停車するのは東浦和のようである。

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最終日4月4日は、所用を済ませて11時頃に新小岩駅に着くと、150mレール輸送編成が駅から見える場所に留置されていた。ここからは越中島支線へと入り、東京レールセンターのある越中島貨物へと向かうことになる。

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亀戸駅からバスに乗り、某大型ショッピングモールの駐車場へ。到着時は霧と雨が酷かったが、1時間もすると晴れてきた。12:10頃になると、貨物時刻表より5分以上早めだが、9295列車がやってきた。小名木川橋梁を渡り、越中島貨物駅構内の旧小名木川駅跡へ進入する。

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レール輸送列車はやはり俯瞰するに限る。そしてこの場所を選んだ最大の理由は、

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東京スカイツリーとのツーショット。150mレールが東京まで届けられたことが一目でわかる構図である。


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旧小名木川駅跡でいったん停車中に、あらかじめ予約しておいたタクシーへ乗り移動開始。


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東京レールセンターでは、切り離されたチキ車をJR東日本のモータカー(TMC500W)が重連で入換。

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スイッチバックして、レールセンターへチキ車を押し込む。右手はJR京葉線。

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レールはよく曲がる。

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チキ車の押し込み後、一番列車を多くの関係者が出迎えた。

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レールセンターの橋形クレーンの下に納まった、150mレール積載チキ車。左は、JR東日本のレール輸送(臨時工事列車)で使用されるチキ5500形10両A編成。

 今回は、Y製鐵所内で積み込まれたレールが、納品先であるJR東日本のレールセンターへ到着するまでを、3日がかりで追いかけた。また機会があれば、撮影地を変えてトライしてみたいものである。

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2013年9月 6日 (金)

★JR東日本★東京総合車両センターの新型重連スイッチャー

 2013年8月24日は東京総合車両センターの公開日でした。2年前に訪問した際は、当センターで検査中の車両を入れ換えるために使用されている入換動車 を撮影することができました。今回は、緑の山手線の臨時運行以外にあまり真新しい企画がなかったのですが、何か動きがあるかもしれないと思い再訪しました。

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するとどうでしょう。入換動車が新型に置き換わっているではないですか! 新型は旧型同様に2軸機2両で重連を組んでいます。近くにいた工場の詳しい方に伺ったところ、新潟トランシス製で2012年にリプレイスしたとのことです。2両は性能的に同一で、ナンバーの区別はなく、あえて識別したい場合には屋根の色で判断するとのことです。たしかに片方が水色、もう片方が桃色で見分けがつきますね。

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車体表記から自重は20t。牽引力については、1両だと制限があって使い勝手が悪いが重連ならば10両程度の編成は問題なく入換可能とのことです。なぜ新潟トランシス製のこのタイプなのか、その背景は…

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2007年頃から、JR東日本が首都圏を中心に導入し始めた同社製軌道モーターカーTMC400Bと同型を入換動車に採用することで、調達や保守の共通化が図れるからでしょうね。上のは高崎の保線区に留置されていたTMC400Bですが、ライトの個数や形状、連結器の形状、キャブ後ろにバッテリーを搭載している以外は、これといって大きな形態上の相違点は見当たりません。自重はどちらも同じ20tです。手摺とボンネット上面の相対的な位置関係を比較すると、東京総合車両センターのスイッチャーの方がボンネット高さが若干高いかもしれません。

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旧型の入換動車は双頭連結器を装備していましたが、現在当センターで検査をする車両はすべて密着連結器の車両ですので、新型は密連のみの仕様です。よく見ると、向かって左手にボタンの付いたコントロールボックスがあると思いますが、これで連結器の解放や高さの上下移動が可能です。工場入場中の車両は空気バネがパンクしていますので、連結器の高さが通常(レール面上880mm)よりも低くなります。連結器が上下に移動可能なのはそのためとのこと。疑問に思ったことは遠慮なく聞いてみるものですね。

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 ところで…鉄道雑誌やネット上で重連のスイッチャーが紹介されている場合、「本来は大型機1両を導入したいはずだが小型機2両で運用している」みたいなことが書かれていることがありますが、私は、「本来は大型機1両を導入したいはず」という前提そのものが間違っていると思いますね。機械やシステムの設計に携わったことのある方であれば「冗長化」というキーワードですんなり理解できることです。

大型機1両は、小型機2両よりも牽引力・制動力に優れているかもしれません。では、その機関車が検査や故障で使用できなくなった場合、どうなるでしょうか。想像してみてください。東京総合車両センターのように大きな事業所で、検査対象の車両数も多く、検査スケジュールもタイトに詰まっている状況で、入換動車が一時的に使用できなくなったことを理由に、スケジュールを延ばしたりすることが許されるでしょうか? 否。

このように小型機2両であれば、何らかの理由で片方が使用できなくなっても、牽引力は劣りますが残った方で入換を行うことは可能です。たとえば、本来は重連で10両編成を1回で入れ換えるところを、5両ずつ2回に分けて入れ換えたって良いわけです。入換手順は複雑になりますが、いわゆるBCP的な観点で見れば、小型機2両にすることで問題の芽を事前に摘むことができるわけです。もちろん、特注の大型機1両より、量産されている規格型の小型機2両の方が、コスト的なメリットもありそうですが…。

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 最後に。緑の山手線が運行されるのは2013年一杯、このスイッチャーが見られるのは年一回。つまり、この組み合わせは一回限りというわけです。

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2013年8月 7日 (水)

◆神奈川臨海鉄道千鳥線甲種輸送◆紅のDD5516+銀座線1000系

 弊ブログではこれまで、甲種輸送や特大輸送に伴って稼働する機関車を紹介してきました。甲種輸送が注目されるのは、輸送される車両が新車・廃車・譲渡車・輸出向けが多く車両そのものが珍しいことに加え、車扱貨物が激減している日本の鉄道貨物輸送の世界において相対的に注目度が高まっていることも遠因といえるでしょう。しかし、私はあくまでも輸送時にしか動かない珍しい機関車の方が目当てで、これまでも甲種・特大輸送にあわせ、専用線の機関車名鉄の機関車(デキ入換デキ3重連入換)、名古屋市交通局の機関車などを撮っています。

神奈川臨海鉄道千鳥線でも、川崎市営埠頭で輸出入される車両の輸送や、JRとは軌間の異なる鉄道事業者向けの新車を埠頭でトラックに積み替え陸送する目的で、甲種輸送列車が運行されてきました。しかし、毎回日曜日に運行されるとはいえ前述の理由でわざわざ撮影しに行くことはありませんでした。数年前に一度計画するも、直前に輸送予定が変わって空振りしたことも足が遠のいていた一因かもしれません(苦笑)

しかし…今回は事情が違います。2013年8月4日日曜日の銀座線1000系甲種輸送は、まさに「珍しい機関車」が牽引するからです。ふつうなら、前日3日に日本車輌製造を出場して東海道本線を上ってくるところから撮影する方が多いと思いますが、3日はなんといっても某製鉄所の公開日。読者のモビリオさんとともに高炉前の撮影場所で機関車を思う存分撮影していました。イベント終了後、東京湾をぐるっと半周し、例によって小島新田駅近くまで自転車を回送。準備も万端です。

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 この日は、神奈川臨海鉄道50周年を記念して塗装変更されたDD5516が牽引を担当します。塩浜機関区の南側を出発し、銀座線1000系が留置されている川崎貨物駅南側に到着したのは8:35頃でした。

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引き出してくるのは8:40頃でした。16メートル車6両編成だからかろうじて入りましたが、京王電鉄向けの20メートル車の場合、けっこう正面寄りから撮らないと最後尾まで入らなそうですね。 

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川崎貨物駅から分岐した直後のカーブへ姿を現すのは、8:58頃でした。赤と黄色の鮮やかな組み合わせが好ましいです。 

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千鳥町駅の通称西群線へ9:04頃に到着。ようやく紅のDLが充当されて感無量です。ヨの入換を撮影したかったため、早々に移動して… 

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機回しから 

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連結、そして 

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1本北側の線路への移動に、 

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切り離し、 

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銀座線の後ろ側への連結まで楽しみました。ここから先の川崎市営埠頭内は、推進運転でゆっくりと進みます。先頭へ回り込むと、 

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9:14頃だったでしょうか、銀座線はすぐに動き始めました。

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埠頭敷地内へ入っていく銀座線。至近距離から撮影できるのはここまでです。この先、門扉の外側から断片的に見える場所が4か所ありますので移動します。

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1つ目の撮影場所。DD5516がゆっくりと推進していきます。次の場所でも撮影しましたが、このまま同じことを4回続けてもあまり意味がないと考え、3つ目は飛ばして最後の場所へ先回りしました。 

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すると、先頭で誘導している人より先に着いてしまいました。係員2名が小走りで先導してきました。車両の速度が遅いのは、地上から徒歩で誘導しているためだったんですね。 

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地下鉄用車両の形式写真が、歪みなく撮れるまたとないチャンス。仮台車を履いているとはいえ、車体の正確な形状や床下機器の配置などが分かりやすいので、将来資料として役立てられるよう撮っておくのが良いですね。まずは先頭の1605。

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続いて左から順に、1505、1405、1305、1205、

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6両目の1105.

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しんがりはもちろん、DD5516.

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続いて公園へ移動してみると、まだ到着したばかりでした。少し待って9:30頃になると入換が始まり、

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直進側となる北側の線路へまず6両押し込むと、

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1605、1505の2両だけ切り離して残りを南側の線路へ移動します。2両ずつ分けるのは、夜間の中野車両基地への陸送を2両ずつ3回に分けて行うためだそうですが、見たことはありません。残り4両も分割するかどうか見守っていましたが、少し待っても動きがないため、あきらめて踏切へ戻ります。 

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10:00頃、西群線で切り離したヨを引き連れて、川崎貨物へと戻っていきました。

帰りしな、塩浜機関区内でのこの機関車の留置場所を確認した限り、午後に水江線の運用に入りそうな気配がしたのですが、この日は夜までに原稿を修正しなければならなかったので切り上げました。10時半頃に某公園近くへ自転車を返却し、11時過ぎからは銀座のスタバで修正作業に明け暮れることになったのでした。

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2013年4月24日 (水)

◆メルヘン金町◆TMC400A

 JR常磐線金町駅から専用線が無くなって久しいですが、旧貨物駅の一部が保線基地として整備され、保線用のモーターカー2両とバラスト散布用ホッパー車、レール輸送用トロが常駐しています。

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■TMC400Aによる入換      2009年8月26日、金町

保線基地というのはあまりモチベーションが上がらないのですが、近所にこういうメルヘンチックな風景があるのでせっかくだからと思い撮ってみました。ユニオン建設の保線車両のうちの一部に、このように華やかな塗装が施されているようです。背後は教会……ではなく、結婚式場です。普段止まっている場所はもっと上野寄りで、入換をやる時だけこの場所まで出てきます。

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左のホッパー車、保線用にしては結構立派ですね。10tくらいは積めそうです。右のは富士重工の規格型TMC400A。JR東日本を中心に配置されている車種ですが、私の記憶が正しければ、2005年5月に九州の高千穂鉄道を訪れた際、終点高千穂駅に同型の色違いが1両いました。また2010年前後にJR東海の松坂駅か多気駅にも1両同型が配置されていたと思います。

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2012年9月 8日 (土)

★安中T社専用側線★新型スイッチャーDB301によるタキ入換

 本日2012年9月8日、いよいよ非鉄金属メーカーT社 安中精錬所の焙焼炉に火入れが行われます。焙焼炉とは、亜鉛精鉱から酸化亜鉛を生成するために必要な釜のことです。T社は福島県の小名浜精錬所にも大型の炉を保有しており、亜鉛精鉱の多くは小名浜で酸化亜鉛(亜鉛焼鉱)となり、タキ車で安中へ輸送されていますが、一部は亜鉛精鉱のままトキ車で安中に輸送され、安中の炉で処理されています。

 2012年7月12日から9月5日までの間、T社は安中精錬所の操業を停止していました。これは、2012年4月1日より東京電力の企業向け電気料金が値上げされたためです。焙焼の後工程となる硫酸亜鉛の電気分解には、生成亜鉛1トン当たり換算で3000kWhともいわれる大電力が必要ですが、割高な電気料金を払いながら操業を続ければ、収益に悪影響を及ぼすのは必至です。このため、夏期限定で操業を停止するに至ったわけです。

 亜鉛焼鉱・亜鉛精鉱を輸送する小名浜(宮下)発安中行きの貨物列車(通称:安中貨物)は、9月6日に運転を再開していますが、安中駅到着後の入換は、日没時刻の関係で夏至の前後の時季にしか撮影できないため、今回は操業停止直前の2012年6月17日に撮影した入換の様子を紹介します。

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■亜鉛精鉱荷役設備兼動車庫を出るDB301  17:08

 この日は日曜日のため、亜鉛精鉱輸送用の無蓋車(トキ25000形)の入換はありません。このため、入換用スイッチャーDB301は亜鉛精鉱荷役用の建屋に格納されていました。17時を過ぎると、入換の準備のために外へ出てきます。

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DB301は、以前の記事 で紹介したとおり、2010年新潟トランシス製の30t機です。とある産業機械専門の商社の方に伺ったところ、新潟トランシスの銘板を付けてはいるものの、実際に製作したのは別メーカーとのことです。たしかにキャブやボンネット(ラジエーター)の形状は、ある保線車両メーカーのそれと酷似しています。その方には、同じく新潟トランシスの銘板をつけている新芝浦の重電メーカーT社のスイッチャーの写真も見せていただきましたが、こちらも実際には別メーカーが製作しています。

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17:40発横川行き149Mをやり過ごします。高崎からこの列車に乗って安中へ来れば、入換には間に合います。

107系電車もそろそろ置き換えの時期が近づいていますね。日光線用の0番台については、抑速ブレーキ・トイレ取付改造を施された205系によって置き換えられることが既に決まっています。(本件、半年以上前にとある関係者から聞いていましたが、正式発表されていたかどうかはうろ覚えです…)

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■安中駅に到着する5781列車と、それを迎えるDB301      17:36

17時半を過ぎると、EF510-509牽引の安中行き貨物列車が到着します。

2012年現在、安中駅の入換は、スイッチャーの運転から推進運転時の誘導、分岐器の切替に至るまで、ジェイアール貨物・北関東ロジスティクスが全面的に担当しており、T社の関連会社である安中運輸は関与していません。DB301の車体表記が、先代DD352のように「安中運輸」ではなくT社になっているのも、安中運輸が貨車入換作業から撤退し、スイッチャーの所有者が切り替えられたためです。

このスイッチャーDB301は、交友社『鉄道ファン』誌の連載にも紹介されていますが、車体表記がDD352と同じ安中運輸ではなく、T社になっている理由については、まったく言及されていませんね。まぁ、取材していないのでしょう。

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■EF510-509カシオペア色とDB301のツーショット             17:39

カシオペア塗装の機関車との並び。

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JRの機関車が機回ししている間に、スイッチャーがタキ車を受け取りに行きます。

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さて、このスイッチャー最大の問題は、上の写真の通り、運転士の座席が車体の中央に配置されていることです。ふつう入換用機関車は、運転台がキャブ中央に横向きに配置され、座席が車体側部寄りに前位側を左手に見て着席するように設けられるのが定石です。ところがこのスイッチャーの配置では、キャブのど真ん中に着席した運転士はボンネットが邪魔になり連結部を見ることが出来ません。

実は、このスイッチャーが導入された当初、運転士や入換担当の方に感想を伺ったことがありますが、前方視認性についてあまり良い評判は聞きませんでした。注文時に「前が見にくくなるから、座席を真ん中にはしないでください」なんてわざわざ言わないですよね、ふつう。ジェイアール貨物・北関東ロジスティクスの方も、機関車メーカーが製作した(プロ中のプロが設計した筈の)車両が、まさかこんなものに仕上がってくるとは、予想もしなかったでしょうね。

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2両ずつ切り離すのは、日車25t機の入換 と同じです。

Db30109
■タキ1200形2両を切り離し、専用側線へと引き込む     17:42

タキ1200形で揃った編成も、2012年9月の運転再開後は珍しくなくなりましたが、この写真を撮影した6月時点では稀でした。

Db30110_2

2両をヤマへ推進し、

Db30111
■押し込んだタキを奥で荷役中に単機で駅へ戻るDB301 17:53

荷役中に単機で駅へと戻ってきます。

Db30112
■3~4両目のタキを再び押し込む               17:57

また2両押し上げ、単機で戻り。これを合計3回繰り返すと、

Db30113
■荷役設備から駅への引き出しは6両まとめて行う       18;27

荷役終了したタキ車6両をまとめて駅へと引き出します。

Db30114

タキ車を貨車留置線へ押し込むDB301。微妙ですがS字カーブになっています。

Db30115

空車の推進はスピード感溢れ手際よく進みます。

Db30116

すべて押し込むと、

Db30117

単機で引き上げ、

Db30120
■残り6両のうちの2両を荷役設備へ推進するDB301      18:34

再び2両ずつヤマへ。

Db30118
■2両荷役中に単機で次の2両を引き取りにくるルーチン   18:42

駅ホームから流し撮り。

Db30119

また2両を引き出します。おっと、この日の最後尾2両はタキ15600形でした。

【参考】

  • 日刊産業新聞 2012年4月6日版
  • 上毛新聞 2012年9月7日版
  • 増子昇、高橋正雄「電解百話」、『ソーダと塩素』、2007年

●2012年9月29日追記

 2012年9月6日に運行再開しておよそ一ヶ月が経過しました。ここで、運行状況を振り返ってみようと思います。SNSでお世話になっている「スーパーゆうづる2号」さんの記録データを参照させていただきます。

日付 曜日 牽引機 タキ車 トキ車
2012/9/1 運休
2012/9/2 運休
2012/9/3 運休
2012/9/4 運休
2012/9/5 運休
2012/9/6 EF510-513   12両 6両
2012/9/7 EF510-515    9両
2012/9/8 EF510-502   12両
2012/9/9 EF510-510   12両
2012/9/10 EF510-513   14両 #2
2012/9/11 EF510-515   12両 6両
2012/9/12 EF510-502   12両 1両
2012/9/13 EF510-501   12両
2012/9/14 EF510-503   12両
2012/9/15 EF510-509   12両
2012/9/16 EF510-511   12両
2012/9/17 EF510-513   14両 #2
2012/9/18 EF510-512   12両 1両
2012/9/19 EF510-514   12両 5両
2012/9/20 EF510-510   12両 5両
2012/9/21 EF510-513   12両 #2
2012/9/22 EF510-512   12両
2012/9/23 EF510-514   12両
2012/9/24 EF510-501   12両 #1 5両
2012/9/25 EF510-504   12両 6両
2012/9/26 EF510-509   12両 #2 5両
2012/9/27 EF510-505   12両
2012/9/28 EF510-501   12両 #2
2012/9/29 EF510-504   12両

※タキ車は、特記のない限りタキ1200形です。ピンク色に着色した日は、所定でトキ車が連結されない休日です。

 #1  … タキ15600形×1両を含む

 #2  … タキ15600形×2両を含む

こうやって観察してみると、運行再開からトキ車がまともに連結されるようになるまでには、さらに10日以上を要していることが分かります。焙焼炉に火入れをしても、すぐには本格操業に至っていない様子が見て取れます。

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