「美祢線赤ホキ終焉」報道の迷走を憂う(1)
● 連載(全6回完結)
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■重安を発車する、宇部岬行き石灰石貨物列車。
背後に見えるサイロは、太平洋セメント重安鉱業所(龍陽興産) 2009年9月
美祢線・宇部線経由で永らく行われてきた鉄道貨車による石灰石輸送が、来る2009年10月、終焉を迎えようとしている。美祢線・重安駅の太平洋セメント重安鉱山と、宇部線・宇部岬駅のセントラル硝子宇部工場を結ぶホキ車を連ねた貨物列車は、ファンの注目度も高いためか、これまでほとんどの月刊鉄道趣味誌で取り上げられ、いくつかの雑誌では数ページわたり特集まで組まれている。
しかし、ネット上のブログ等も含めて情報が溢れていながら、この貨物列車の「廃止時期」とその「理由」において、これまで各誌の報道は迷走を続けてきた。2009年3月2日の新聞報道で、宇部工場のガラスフロート釜が2009年5月一杯で休止されることが発表されてから、もう半年以上が経過している。私は毎月、『鉄道ファン』・『鉄道ピクトリアル』・『レイルマガジン』・『鉄道ジャーナル』・『とれいん』の5誌は必ずチェックしているのだが、この半年の間これらの雑誌の中で完全に正しい情報を記載していたものは、残念ながら皆無である。
この連載では、セントラル硝子(株)向け石灰石輸送廃止をめぐるこれまでの報道の経緯をまとめ、また同時に、なぜ廃止時期やその理由に関する誤報が流され続けたのかについても、微力ながら検証を行う。
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